あすなこ白書

日本のドラマっておもしろい!

朝ドラ「まんぷく」で始めるトゥラッタッタ♪的朝活のススメ


「朝活」という言葉をご存じだろうか。

 

《「朝活動」の略》始業前の朝の時間を、勉強や趣味などの活動に当てること。

 

毎朝バタバタと過ごす私の中では「朝活=意識が高い人々がする行い」のイメージだった。しかし最近「朝活」がメディアでも取り上げられるようになり、その言葉を見るたびに私のちっぽけな好奇心は膨らんだ。仕事が終われば直帰しドラマを見ながらTwitterで呟く日々を過ごす私も、朝活を始めればキラキラOLに近づくかもしれない…!

 

私は一抹の希望を胸に、朝活を特集していた日経WOMANを手に取った。キラキラした人たちはどんな朝を過ごしているのだろう。

 

 

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気づけば私は日経WOMANを閉じていた。なにこれ神々の行い?

 

神々の真似は出来ないけれど、凡人の私が10月から始めた朝活がある。NHKの朝ドラ「まんぷく」を見ることだ。

 

www.nhk.or.jp

 

まんぷく」は、日清食品ホールディングスの創業者でカップラーメンの生みの親・安藤百福と妻の仁子を題材にしている。ヒロインの福子は安藤サクラ、夫の萬平は長谷川博己何処となくサブカルみを感じる夫婦だ。

朝ドラでは主題歌と語りも重要らしく、毎回キャストと同じくらい話題になる。今作では主題歌・DREAMS COME  TRUE、語り・芦田愛菜コーヒーやメガシャキよりも確実に目が覚める朝の最強コンボだ。特にドリカムが歌う「あなたとトゥラッタッタ♪」は、実家にあった太鼓とホイッスルを鳴らしながら盛大に歌うドラえもんの目覚まし時計を思い出した。

 

「明日から朝ドラ見れるかな…」と謎の緊張に襲われた放送前夜から一か月半。

私の朝活はまだ続いているし、何ならハチャメチャに楽しんでいる。芦田愛菜ちゃんのナレーションも心地いいし、あの陽気な主題歌を聞いても「ドリカムに煽られてる?」と思わなくなった(煽ってはいない)。

恐らくこれだけ楽しめているのは「作品と私の相性が良かったから」に他ならないのだろうが、「まんぷく」は朝ドラ初心者にこそ勧めたい朝ドラだ。

 

「HERO」や「先に生まれただけの僕」を手掛けた福田靖の脚本は今回も明快で、話がすんなりと入ってくる。キャストの芝居は申し分ないほど素晴らしいし、朝から胸を熱くさせる場面も多い。2018年秋ドラマはしっぽりとした雰囲気の作品が多いので、特にTHE王道が好きな方にはぴったりな作品だと思うのだ。話は既に40回を迎えたが、今からでもまだ間に合う。と思う。まだインスタントラーメンのイの字も(即席麺のその字も)出てきてないし、第二の見どころであろう菅田将暉の影すら見えていない…(2018年11月18日時点)

 

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現在の福子と萬平は戦争を乗り越えハンコ屋で一儲けした後、拠点を泉大津に移した。軍の倉庫にあった大量の鉄板と広がる海を見て、萬平は製塩業を思いつく。とにかく人手が欲しいからと部下の神部が勧誘をしまくった結果、萬平は1日にして15人の社員(通称:塩軍団)を抱える社長になった。

一から始めた製塩業が最初から上手くいくはずもなく、福子は親友・ハナの旦那(地主)に資金を借り、社員を食べさせるだけで精一杯だった。やっと出来た塩も萬平の知り合い・世良に騙され、正当な取り分さえ貰えていなかった…のだが、遂に萬平が騙されていたことに気づく!(祝)一方の福子は、「福ちゃんがしっかりしないと会社は潰れてしまうわよ!」とハナに言われ、自分に何が出来るのかと考えている最中だ。ちなみに萬平が騙されるのは今に始まったことではなく、過去にも共同経営者だった加地谷(片岡愛之助)に騙され一度投獄されている。萬平の「食への強い執着」は辛かった獄中生活の中で生まれたものだ。

 

最新話の第42回では、たちばな塩業の塩を世良が闇市で下ろし、萬平たちには内緒で多額の利益を得ていたことが明るみになる。福子は世良を問いただしに大阪の商工定例会へ。そこには世良だけではなく、かつて投獄中の萬平を助けた三田村会長の姿もあった。福子は会長に現在の状況を伝え、萬平がどのような想いで塩作りに取り組むかを話す。その結果、萬平の将来に期待した三田村会長から3万円(約1000万)の投資を受ける棚ぼたサプライズ!幸せは続き、福子のお腹には新しい命が宿っていることもわかった。

 

ちなみに、私が「まんぷく」を見る際には3つのルールがある。これから挑戦してみようと思う方にも是非おススメしたい。

 

  •  毎日必ず一話ずつ見る 

週末にまとめ放送があるものの、15分×6日=90分と考えると民放の二時間ドラマに匹敵するボリュームだ。それを毎週末見ると思うと中々の根気が必要だから毎日見た方がいい、と某バーのマスターに言われ私は日々実践している(受け売り)。

特に「まんぷく」の場合、毎回15分の中に起承転結があり山場もある。一度に見ると山場が小波のように感じてしまうと思うので、某バーのマスターと同じく私自身も「一日一話」をおススメする。

 

  • 空腹で見ない

タイトルで御察しの通り、空腹状態で見るとマジでつらい。

 

  • 番組公式アカウントや、感想・実況アカウントをフォローする 

今作には優秀なTwitterInstagramの公式アカウントがある。出演者のオフショットは勿論、その時代の小話や作品の補足など参考になることも多い。インスタにはダイジェスト漫画もあるので、頭を整理するのには抜群だ。

更に楽しみたい方は、朝ドラクラスタの方々がされるツイートもおススメする。朝ドラと大河ドラマは期間が長いだけあって固定客が多く、民放ドラマよりも層がぶ厚い。公式顔負けの考察ツイートやイラスト・漫画など「#まんぷく」タグの汎用性は多岐にわたり、15分の物語をより深く感じることが出来る。ちなみに私のツイートは朝呟くだけで必死なので、特に見る必要はない。

 

私の朝活が日経WOMANに取り上げられることはないだろうが、「まんぷく」のおかげで朝の時間が格段に楽しくなった。

始まった頃はテレビ前にいることだけで必死だったが、今ではすっかり習慣づき比較的余裕をもって「まんぷく」を迎えられるようにもなった。日曜日の夜も「明日まんぷくがある!」と思うと、憂鬱さが少し緩和される気がする。

1ヶ月半でここまで変わったのだ。この調子でいくと、朝からトゥラッタッタ♪と鼻歌を歌いながらパンケーキを焼く私、なんてのも近い未来にいるかもしれない。

 

日経ウーマン 2018年 8 月号

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