今年も一年お疲れ様でした!毎年更新頻度が落ちているブログですが、年間ベストだけはブログで書こうと決めている明日菜子です。
2020年に完走したドラマは91本!それに加え。単発ドラマ十数本、朝ドラ2本(『スカーレット』&『エール』)になります。1クールを超える朝ドラと大河ドラマはランキング対象外にしていますが、『スカーレット』がマイベスト朝ドラにランクインするほど好きな作品になりました。『麒麟がくる』もすごく楽しく見ています。今回もランキング作成ツールさんにお世話になりました。どうぞ今年もお付き合いください!
第10位『17.3 about a sex』(abema)
”17.3”この数字は、初体験の世界平均年齢にあたるらしい。17歳を迎えた咲良たちは、あることをきっかけに”自分の身体”や”性”について考えるようになる。なぜ高校生はセックスをしたらいけないの?人を好きになれない私は異常?正解がない問いかけに対して”一つの答え”を提示する今作の姿勢は、とても真摯に映りました。abemaというプラットフォームも、このセンシティブなテーマを扱うのに相応しい場所だった。高校生の自分がどうやって”そういう知識”を得たのか覚えてすらいないけど、もし高校生の頃に『17.3 about a sex』のようなドラマに出会えていたら、とても心強かったと思います。
『17.3 about a sex』#ドラマ173 見た〜!「初体験年齢の世界平均って17.3歳らしいよ…」から始まるJK3人の青春ドラマ!伝えたいテーマが明確で、主人公のように悩める多感な年頃の子に「大丈夫だよ」と手を差し伸べているように感じる。高校生組は勿論、母(紀香)と保健の先生(ソニン)も良き…!! pic.twitter.com/jFCQVdhWlC
— 明日菜子 (@asunako_9) 2020年10月3日
第9位『ルパンの娘』(フジテレビ)
2019年版は惜しくも(?)ランクインを逃しましたが、2020年バージョンは堂々の9位に!前作を見ていた方は分かってくださると思いますが、「続編の方がおもしろい」という稀有なパターンになりました。前作のようなマンネリ化を防ぐべく、怒涛のテンポ感で展開されるストーリー構成は見事!メインテーマだと思っていた華の妊娠出産は2話で終わり、6年の月日も秒で流れていきましたが、主要キャラの老化問題にはきちんと言及する。そんな”ちゃっかり感”がドラマ版『ルパンの娘』の好きなところでもあります。円城寺のスピンオフをテレビドラマで見せてくれるところにも、視聴者への愛を感じました。映画化をきっかけに多くの人が見てくれたらいいな~と思います。
【お知らせ】文春オンラインさんで #ルパンの娘 について書きました🙌先日ツイートした「フジテレビっぽいドラマとは」についても、思う存分書いております!
— 明日菜子 (@asunako_9) 2020年11月12日
突如始まるミュージカル、橋本環奈が「どす」を連発…『ルパンの娘』が放つ異様な“景気の良さ” | 文春オンライン https://t.co/X5aO61H0Ik
第8位『捨ててよ、安達さん』(テレビ東京)
なかなか”モノ”を捨てられない安達さんのもとへ舞い込んできた断捨離企画。安達さんが断捨離した”モノ”が擬人化した姿が夢に現れ、彼らを通して自分自身と向き合うことになります。コミカルなエピソードもあれば、安達さんのプライベートにかなり立ち入ったエピソードもあり。第4話の片桐はいりゲスト回からハマり、回を重ねるごとに夢中になりました。女優・安達祐実だからこそ、今の安達祐実だからこそ実現できたのだと思います。
#捨ててよ安達さん 4話。今回とっっても良かった…!今までフワフワといいな…と思ってたのがハッキリと「良かった!」と断言できるとても良い回だった。まさかモノ側からポジティブに「捨てていいのよ」と言われるとは。片桐はいりが効果バツグン。それを受けての安達さんが取った行動も好きだな
— 明日菜子 (@asunako_9) 2020年5月10日
第7位『30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい』(テレビ東京)
私がいつものようにテレビドラマを見ている間に、巷ではタイのBLドラマが流行っていたそうな。同じような感じ?と知人に聞いたら、「本丸が現れたと盛り上がっている」と言われました。どんだけ凄いのだ”チェリまほ”……!
「30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい」この都市伝説の通り、30歳を迎えた安達は触れた人の心が読めるようになってしまう。そして同僚・黒沢の恋心をも知ることに…!赤楚くんのモサっとした感じや町田啓太のシュッとした感じ……もの凄く……王道BLのそれっぽくないですか……?好きな女性を腐女子と呼ぶように、今も昔も“BL”はニッチなジャンルだと私は思っています。そのドラマ版『チェリまほ』が本来のターゲット層を超え、多くの人に愛された理由の一つに「安達の成長物語に重きを置いたから」ってのがあるんじゃないかなと。先述した「安達さん」同様、映像もめちゃくちゃ綺麗でした。ドラマ版オリジナルエピソードも見事で安達の優しさが仕事の成果となって表れた社内コンペも良かったし、優しさが溢れこぼれた最終回はただただ“尊い”の一言に尽きる…!
#チェリまほ 最終回 pic.twitter.com/6yrnkywBzY
— 明日菜子 (@asunako_9) 2020年12月24日
30日まで放送されていたドラマがここに来てランクイン!それほどにね、良かったんですよ。『HUNTER×HUNTER』どころか実は『ジョジョ』も読んだことないのです、私。それでも十分に楽しめた、というかすっっっごく面白い。高橋一生が持つ"イロモノ"感が絶妙にマッチしていて、気づけば作品が持つ独特の世界観にすんなり入っておりました。数々のドラマで癖ある女を演じてきた飯豊まりえも丁度いい賑やかし。NHKには金田一シリーズのようなシリーズ化を希望します……!
#岸辺露伴は動かない 特殊能力「ヘブンズ・ドアー」を持つ漫画家・岸辺露伴と彼の担当編集者でいわゆる〝おもしれー女〟こと泉。嗚呼、なんて奇奇怪怪!原作未読でも十二分に面白い。髪の毛から足の爪先まで役に入り込んでいる高橋一生を見逃すな! pic.twitter.com/c4RQYtIQDa
— 明日菜子 (@asunako_9) 2020年12月29日
第5位『#リモラブ~普通の恋は邪道~』(日テレ)
2020年と切っても切り離せないのが「新型コロナ」。エンタメ業界も大打撃を受けることになってしまった一方で、コロナ禍を舞台にしたドラマも生まれました。「#リモラブ」という言葉も去年の私に聞くと、何の言葉か分からないんでしょうね。そう思うと不思議な気分です。
鐘木パルプコーポレーションに勤める産業医の美々は、外出が出来なくなった緊急事態宣言中にソシャゲを始める。そこで出会った“檸檬”と名乗る人が気になっていくコロナ禍の恋愛を描いたストーリー。ぶっちゃけ視聴者からすると作品内でコロナを描こうが描かまいが何方でも良く、制作サイドの良きように計らってくれ!と思うのですが、この未曾有の大事態を逆手に取り、コロナ禍を徹底的に描いた『#リモラブ』は、今の私たちに一番近いテレビドラマになりました。NHKを皮切りにコロナを題材にした単発ドラマは各局にあれど、連続ドラマは『#リモラブ』が初めて。その企画力の速さも凄いし、説明台詞が多くなるのを見越して回転寿司くんという名のストーリーテラーを思い切って置いたのも上手いんですよね。あの回転寿司くんの立ち位置も、最近のドラマで見ていたら二番煎じ感が出てしまいますが、それも見事に回避していました。価値観が大きく揺らいだ2020年だけど、大切なことはきっと何ひとつ変わっていない。そんなことを気づかせてくれた作品でした。
#リモラブ 初回。世はコロナ禍…男性を食べ物に例える主人公の夢は、いつか極上のステーキに出会うこと…!ドSな産業医の波瑠から、豚カツの横に添えてる萎びたキャベツの松下洸平まで解釈が一致。コロナの捉え方もバランスが良い。猫でさえ2匹寄り添う姿を見てショックを受ける主人公、わ〜か〜る〜 pic.twitter.com/CXJInX5e9M
— 明日菜子 (@asunako_9) 2020年10月14日
第4位『アライブ~がん専門医のカルテ~』
2020年の1月期(冬ドラマ)は医療ドラマが6本くらいあって、過去ないくらいにジャンル渋滞を起こしていました。医療ドラマはもう見飽きたよ~と思う方にこそ見てほしい医療ドラマ。そもそも、なぜ医療ドラマは感動するのでしょうか?人の命を扱うから?奇跡が起こったり、起こらなかったりするから?そんな医療ドラマは多々あれど、私たちが胸を打つのって医療ドラマを通してその人の生き様を見ているからだと思います。死へ向かう通過点を見ているからではなくて。
今後どうなるか分からないけど、医療ドラマが飽和状態にあるこの時代に『アライブ』のように”その人の生き様・生きがい”を描いた医療ドラマが出てきてくれて本当に嬉しい。聞いたことのない難病ではなく、現代を生きる私たちを蝕む可能性が大いにある”癌”に着目したのも良かったです。名優・高畑淳子のベストアクトを是非体感してください!
#アライブ 一番のポイントは、作品の題材を「がん」にしてるところ。医療ドラマによくある「難しい手術を成功させて完全完治!」で終わらない病気。もしかしたら再発するかもしれないし、長く付き合うことになるかもしれない病気の特性を、その患者にどう寄り添うかを、とてもよく考えて作られている
— 明日菜子 (@asunako_9) 2020年1月16日
#勝手にドラマ大賞2020冬
— 明日菜子 (@asunako_9) 2020年4月1日
脚本賞:倉光泰子#アライブ
病気だから感動するのではなく、その人の生き様に心動かされるドラマ。今の時代に合った今の時代が求めている医療ドラマという意味で「アライブ」を超える作品は中々出てきそうにない。観るのが辛くても、いつかきっとこの作品に救われる時が来る pic.twitter.com/Ym4pewGkyQ
第3位『コタキ兄弟と四苦八苦』(テレビ東京)
医療ドラマが大渋滞を起こした2020年冬ドラマの中に差した一筋の光、ならぬ一筋のオヤジ……。数々のドラマで役を演じてきた古館寛治&滝藤賢一の全てが今作に詰まっているのではないかと思うくらいのハマりっぷり。「真面目な兄とちゃらんぽらんな弟がレンタル親父のバイトをする」という導入からキャッチーですが、クスっと笑えるエピソードもあればしみじみと考えさせられるエピソードもあったり。ここまで来るとランク付けするのが苦行になってきます、どれも大好きなので……
#コタキ兄弟と四苦八苦 2話の感想。時代の波に乗れない頑固な兄を否定しない野木脚本が、とてつもなく好き……!古舘さんと岸井ゆきのちゃんのシーンがめっちゃ良くて、今作の良さ溢れまくってる。忙しない毎日を戦い抜いた私たちに贈られる「ご褒美」みたいな作品です。https://t.co/2PkBBDayTn
— 明日菜子 (@asunako_9) 2020年1月18日
第2位『心の傷を癒すということ』(NHK)
それは、まだ心の病気が認知されていなかった阪神淡路大震災の頃。傷ついた人々の心に寄り添い生涯を遂げた精神科医・安克昌の同名小説を実写化した作品になります。わずか4話の物語ながら、今も深く心に残っています。ヴェネツィア国際映画祭で銀獅子賞を取った『スパイの妻』と同じく映画化されることになったので、こちらも映画化を機に多くの人の目に触れることを願っています!
#心の傷を癒すということ 初回。幼少時に自分が在日韓国人だと知った安和隆。日本と韓国、どちらにも属せない孤独を感じつつも見つけた精神科医への道。「子供の頃みてた世界って、もっと、眩しくなかったですか」「そうですね、でもまた明るくなる日もあるんちゃうかと思ってます」初回で既に傑作… pic.twitter.com/v0ZWOiA5ob
— 明日菜子 (@asunako_9) 2020年1月18日
第1位『MIU404』(TBS)
今年のランク付けは例年にないくらい悩みました。そして悩み抜いた上の第1位は『MIU404』に……!先述した『コタキ兄弟』や『心の傷を癒すということ』などと比べても大きな差はなく、紹介した10作品すべて大好きなのですが、やっぱり『MIU404』が毎週起こすインパクトが凄まじかった……。こんなものをテレビで見せてくれるんだ……と毎週慄きました。特に菅田将暉演じる久住が今年1のインパクト!名優が更なる才能を開花させた瞬間に立ち会えたことを、この上なく幸せに思います。テレビドラマはリアルタイムで見るべきだと改めて強く思った作品でした!
野木さんの脚本って、本当に「今」 を描いているなぁと思う。例えば今回話していた正義についても、数年前は正義を疑うこともなかったし、数年後には違う正義が生まれているかもしれない #MIU404
— 明日菜子 (@asunako_9) 2020年8月28日
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というわけで、今年もお付き合いくださりありがとうございました!去年より早くまとめ記事を書こうと毎年思うのですが、2020年のまとめは過去ないくらいにギリギリになりました。ここに来て今年初の風邪を引いてしまったからです。前座的なノリでまとめた「このドラマがおかしい!」の方がだいぶ余裕を持てたな……
クリスマスだけどドラマ見てるか~!?🎅(見てるよ~!)80本以上見た2020年ドラマの中から「このドラマがおかしい!2020」を選びました。真面目に作っているのに「なんかおかしい…!」と思うドラマってありますよ…ね?今年もあったよトンチキドラマ!今年もトンチキありがとう~~!!!! pic.twitter.com/qfZAAUwC4y
— 明日菜子 (@asunako_9) 2020年12月25日
今年はコロナに悩まされた一年でした。みんなが大変な中で、それでもエンタメの火を絶やさないでいてくれたドラマや映画に何度心を救われたことか。過酷な状況の中でもテレビドラマをつくってくださった全関係者の皆様に、心より感謝します。
2021年は穏やかな年になりますように。来年もどうぞよろしくお願いします。