あすなこ白書

日本のドラマっておもしろい!

明日菜子の「このドラマがすごい!2022」

やっほ〜明日菜子です。皆様、年末はいかがお過ごしでしょうか。私はですね、28日から休みだったんですけど、珍しく用事がパンパンで、ドラマもなかなか追いつけない状態でした。いまこの文章を書いている時点で30日の22時なんですが、去年はまさかの「ベスト記事なのに元旦にUPする」という禁忌を犯してしまったため、今年こそは……今年こそは間に合わせるぞー!!!!!

 

▼2022年にアップしてしまった禁断の2021年BEST記事

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2022年に見た完走したドラマは朝ドラ・大河も含めて全119本!カムカムを忘れていたので119本でした(連ドラ:111本、朝ドラ:2本、大河1本、単発:5本)ちなみに去年は121本らしいです。今年も頭おかしくなって、途中からソートサイトを使いました。あくまで私のお気に入り&皆さんに見てほしいランキングです。ではどうぞ!

 



第10位:おい、ハンサム‼︎(フジテレビ土曜23:40)

ちょっと古風で頑固な父親(吉田鋼太郎)とひょうひょうとした母親(MEGUMI)、そして男を見る目がない三人の娘(木南晴夏/佐久間由衣/武田玲奈)たちの日常を綴った作品。最初は変なドラマだな〜くらいに思っていたけけど、中盤を超えたあたりから、そのクセがやみつきに。日常でふと芽生えた感情を虫眼鏡で拡大して描くような、そんな豊かさが物語にある。

伊藤理佐『おいピータン‼︎』を中心に、複数の伊藤理佐作品(全てショート系)で構築されているのだけど、原作を読むと、改めてドラマの構成力の高さが分かる。多方面から評価されている作品なので続編に期待。

配信サイト:Netflix、U-NEXT、FODなど

 

第9位:アイドル(NHK単発8/11)

昭和初期〜戦後にかけて活躍した「ムーラン・ルージュ新宿座」の看板スター・明日待子(あしたまつこ)。スターという概念しかなかった時代、待子は“アイドール”として戦火で生きる人々に寄り添う。そしていよいよ戦争が本格化して娯楽が禁止されるようになり、待子もまたアイドールとしての自分の存在意義に悩むようになる。

芸能の“業”を描く八津弘幸(『おちょやん』など)のオリジナル脚本にまたもヤられた、こういう話大好きなんだ私……。絶対他にも刺さる人がいるだろうに(なんなら全アイドルオタクが好きな話)、現時点でどの配信サイトでも見れないのが難点。

 

第8位:エルピス(フジテレビ月曜22時)

スキャンダルで失墜した女子アナ・浅川恵那(長澤まさみ)は、バラエティー番組担当のAD・岸本(眞栄田郷敦)から、数年前に起こった女児連続殺害事件の犯人の冤罪を晴らさないかと持ちかけられる。

放送前からあらゆるところで話題になっていたエルピス。期待を裏切らないクオリティだったけど、盛り上がりすぎてやりづらかったんじゃないかとも思う。「イヤな男性」への解像度が異様に高くて、今まで自分が出会った男性と重ねては、うえ〜となった。大門亨(迫田孝也)が亡くなったのはどうも後味が悪いけど、内省的な結論に至ったのが逆に私は良かったな。

配信サイト:U-NEXT、FODなど

 

第7位:僕の姉ちゃん(テレ東水曜1:00)

これもまた、素朴な新人サラリーマンの僕(杉野遥亮)と毒舌なベテランOLの姉ちゃん(黒木華)のなにげない日常を描いている。基本的に弟がなにかに悩んでいて、姉ちゃんが「それはだな…」と答えるスタイル。

『エルピス』より上なのか?と聞かれたら悩ましいところなんですが、ただ私が好きなんですね。地上波で放送される前(Amazonプライムで絶賛配信中)にたくさんオススメいただいて、ちょっと見てみたら面白くて止まらなくなった。姉弟のバランスがちょうど良く、ずーっと見ていられる。

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ハンバートハンバートが歌う主題歌『恋の顛末』もすごく良い。人生を達観している姉ちゃん自身の恋愛は、弟や視聴者の目線では詳しく見えてこないんだけど、そんな姉ちゃんの恋がこの主題歌に凝縮されているように思う。

配信サイト:Amazonプライムparaviなど

 

第6位:石子と羽男〜そんなコトで訴えます?〜(TBS金曜22時)

東大出身のパラリーガル・石子(有村架純)と高卒出身の弁護士・羽男(中村倫也)の凸凹コンビが送るリーガルコメディー。メイン二人ともいま最高に脂が乗っていて、いま一番アツいまさに旬×旬の組み合わせだと思う。

ドラマでしか見ないような大掛かり案件ではなく、私たちの生活に密接したテーマ(カフェで充電したからの窃盗罪や、小学生のアプリ課金問題など)を扱っているのが良い。特に第3話「著作権法違反」回は落とし所がすごく上手くて、数億年ぶりにブログを書きました。これも続編キボンヌ。

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配信サイト:paravi

 

第5位:17才の帝国(NHK土曜22時)

近未来の202×年、日本を改革するために作られたAIによる実験都市の総理に選ばれたのは、17才の高校生だった。彼をはじめ、AIが閣僚に選出したのは2、30代の若手ばかり。高校生ならではの若さや未熟さが前面に出た政治や、AIの暴走にヒヤヒヤしたけれど、想像していたよりずっと爽やかに終わった。17才って甘美な響きだよね、18才でも16才でもなく『17才の帝国』なところに物語を感じるというか。今作に限らず、NHKの若者向けドラマは絶えず「自分の頭で考えることの大切さ」を謳っている。そんなところも好感。

配信サイト:NHKオンデマンド

 

第4位:silent(フジテレビ木曜22時)

4位から6位までが一番悩んだ。正直どれも面白いのでどれが上位になってもいいのだけど、第4位はsilent。欲を言えばあと二話くらい見たかった!

ネットでも物議になっていたけど、個人的には毎話毎話「美しいな」と感じるセリフが必ずあって、脚本家・生方美久ならではの繊細な表現が好きだった。言葉遣いが美しい。そのセリフに合う綺麗な映像も良かった。同番組で村瀬Pが「伏線とか張ってるつもりないんでしょ?」と言っていたけど、綺麗に収まるのもまた、彼女の作家性だと思う(というのをデビュー作『踊り場にて』をみて思った)

はじまりはたった一つのボタンのかけ違いに過ぎないのだけど、丁寧に描くからこそ、彼らの何気ない日常がドラマチックに映った。特に湊斗(鈴鹿央士)と奈々(夏帆)×春尾(風間俊介)パートが好き。奈々の恋物語は一貫して美しかった。彼らがどうなったのか、FODで配信してくれたら素直に課金しちゃう。

配信サイト:FODなど

 

第3位:あなたのブツが、ここに(NHK夜ドラ)

キャバクラで働いていたシングルマザーの亜子(仁村紗和)は、給付金詐欺にあったのを機に、運送ドライバーとして働くことに。緊急事態宣言に戸惑いながらも、踏ん張る関西の人たちを描く。

これもじんわりとした良いドラマだった〜。そもそもNHKの夜ドラ枠なのだけど、毎話15分とは思えない物語の重厚さ。この生活がすっかり慣れてしまった私たちに、そっと寄り添ってくれるような暖かさがある。生きることに疲れてしまった人に届いてほしい。『エルピス』で村井役の岡部さんが話題になったけど、『あなブツ』の岡部さんもまた180度違う役柄(亜子を雇う運送会社の社長)で良いんですよ〜。ていうか皆んな良いのだよこのドラマ〜。

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配信サイト:NHKオンデマンド

第2位:しずかちゃんとパパ(NHK BS)

主人公の静(吉岡里帆)は、生まれつき聴覚障害をもつパパ(笑福亭鶴瓶)と二人暮らし。そんな二人が住む商店街に突如持ち上がった都市再開発計画!静は再開発計画を進める側の道永(中島裕翔)を好きになり、自分の人生についても考えるようになる。

3位と2位はどっちが上でも良かった……のだけど、珍しく号泣したのでこちらに。「しずかちゃんとパパ」と聞くと、ドラえもんを思い出す人もいるでしょうが、そう!今作は「商店街の都市開発計画」と「娘の巣立ち」という、人生において絶対逃れることが出来ない二つの出来事を軸に進みます。ここの対比も上手いんですよね。静とパパの親子パート、静と道永の恋愛パートがどちらも充実してて、その愛おしさに泣いてしまう。今作はいわゆるコーダ(聞こえない親を持つ子ども)の話になるのだけど、静ちゃんと同じ状況ではなくとも、彼女が抱える葛藤に共感する人も多いと思う。たくさんの人に見てほしい、傑作!

配信サイト:NHKオンデマンド

 

第1位:鎌倉殿の13人(NHK大河ドラマ)

だいぶ前からフライングしていました。2022年の第一位は『鎌倉殿の13人』です!

というか、2022年だけでなくこの先5年くらいは1位にいそう。いや〜おもしろかった。私はそもそも三谷幸喜作品が好きで、三谷大河の『新選組!』がきっかけで史学科を専攻した人間なんですが、現時点における三谷幸喜の集大成だと思っている。『鎌倉殿』のなにがすごいって、義経や頼朝といった“史実として面白いピーク”を過ぎてもなお物語が面白かったところ。それどころか、頼朝の死を境に物語がますます加速したのがすごい。

あとこれも何度も言ったけど、物語における引き算、つまりバランスが絶妙な作品だった。しんどいシーンを緩和するためのコメディーパート(まあそれを見ても気持ちは和らがないが?)とか、義経や景時など史実上有名な人たちのあえて“描かない”最期がオシャレすぎる。逆に畠山殿や全成殿、あんまりスポットが当たらない頼家に対しては、思いっきり“主人公”にしてあげるっていう。最終回も三谷幸喜の美学が詰まっていた。

 

『鎌倉殿』は勝手に総選挙もやらせていただきました!最後の最後まで迷ったが、やっぱ振り返ってみると三浦義村が一番かな……!そして政子、政子ォォォ〜〜〜!!

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配信サイト:NHKオンデマンド

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というわけで、今年こそは年内にアップしなければ〜〜〜という気持ちだけで書き進めたBEST10、いかがでしたでしょうか。「そういえばそんなドラマあったな〜〜」とか「このドラマ見てみたいな〜」と思っていただけたらうれしい。ところで過半数以上がNHK作品ですね。偏りがやばいな……だけどポジティブに考えると、NHKオンデマンドに加入すればほとんどが網羅できるってコトだネ!!(ちなみNHKオンデマンドはアマプラかU-NEXT経由で入れるYO!)

他に迷ったのは、NHK『恋せぬ二人』『正直不動産』『一橋桐子の犯罪日記』、日テレ『初恋の悪魔』、TBS系『マイファミリー』『ロマンス暴風域』かな〜。平均点を3ツ星にして、3.5〜4くらいの作品はメッチャあります。NHK岸辺露伴は動かないを今年もランクインさせるか否か迷いましたが、あの面白さはもう皆さんご存知だろうと思って入れなかった。クオリティーでいえばBEST5に入ります。

あと、2021年公開の作品だったから入れなかったのだけどWOWOW制作『前科者』は、ドラマも映画もめちゃくちゃおもしろかった〜!メンタルが優れている日に見てほしい。『前科者』や『姉ちゃんと僕』『しずかちゃんとパパ』などなど、フォロワーさんから教えてもらう作品もたくさんありました!皆さんありがとう!

 

ちなみに今年見た映画で一番は『メタモルフォーゼの縁側』。なんで各賞にノミネートされていないのか、不思議でならない。背中ひとつで気持ちを伝える芦田愛菜さんの演技力の高さよ……!

というわけで今年は手術からはじまり、いろいろと忙しい一年でした。8年くらい推しているSexy Zoneも大きな節目を迎えようとしてて、年越しを迎えたくないなーという気持ちでいます。でも8年推している彼らを改めて好きになれた一年でもありました。

2023年はこの明日菜子アカウントも6年目に入るので、もっといろいろな角度から、ドラマの面白さをシェアしたいなと思っています。来年は音声の仕事が出来たらいいな〜フジテレビ批評に出れたらいいな〜な〜〜!!!!

エンタメを楽しむために、これを読んでくださっているあなたも私も元気でいようね。来年もどうぞよろしくお願いします。素敵な2023年になりますように!

 

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毎年恒例?「このドラマがおかしい2022」はこちら!

おまけというかWASURETETA⭐︎

#鎌倉殿の13人勝手に総選挙【結果発表】

みなみなさま、#鎌倉殿の13人勝手に総選挙 へのご投票&ご拡散、誠に誠にありがとうございました!3週間弱の投票期間の後、つい先日、結果発表スペースを無事に終えました。当初は伸び悩んでた票数も最終日間際にドドッと増え、「どっかに晒されてる?」と思ってしまうくらい、盛り上がりました!ここでは、結果発表スペースでは紹介しきれなかった熱いコメントを掲載します〜!(急いで編集したのでフォントなどバラついてます)

↑おそらく1ヶ月くらい残るだろうスペースのアーカイブ

 

出演者:三宅香帆さん(書評家/今回の総選挙企画発起人/推しは源実朝

    ありまよさん(抜群のトーク力&洞察力/今回の結果発表スペースに伴い

    キャラクターブックを購入/推しは八田知家

    明日菜子(ただのドラマ好き/今回の総選挙企画言い出しっぺであり進行役/

               推しは悩みに悩んで原点回帰の三浦義村

 

最初は総選挙といっても身内の人気投票だしな〜と思っていたのですが、ありまよさん曰く「総選挙の醍醐味を味わっている」くらい、なかなか真理を点いてるのでは?と思える結果になりました!ではどうぞ〜!

 

 

第15位:八重(新垣結衣)

最初はとにかくわがまま箱入り娘感が愛おしくて…辛い運命を抱えてますけど生きることに真っ直ぐだった八重が未だに忘れられない、あと単純に私が八重にストーカー()してた時代の義時を忘れられないんだと思います…寂しい…八重がいればなあ…

かわいいので

 

第21話で退場してしまうことになった八重がランクイン!この錚々たるメンツの中、「かわいいので」の6文字で滑りこむガッキー、逆にすごくない?

 

第14位:源頼家(金子大地)

頼朝亡き後、自分なりに一生懸命頑張るも、中々上手くいかず、結果誰も信用できなくなってしまった頼家…。そして生死をさまよい誰もがもうダメだな…と思ったタイミングで目を覚ましてしまうというのが不憫すぎる…。頼朝が急死しなければこんなことにならなかったはずです…。泣き喚く姿に、見てるこちらも号泣しました。好きなところは、不憫かわいいところですかね…。そして顔がとても良い。

いつも楽しくツイート拝見しています。私は、登場人物が自ら張ってしまった心のバリアが少しずつ溶けていく描写に萌える、当て馬男子好き人間なのですが、そんな私にとって、頼家は最高の推しでした…!色々なプレッシャーを抱えながらも、義時といる時に一瞬見える綻びに悶え死んでいました。最後まで幸せとは言い難い人生だったと思いますが、私が鎌倉の世に生まれていたら、守ってあげられたのに、と悔やんでなりません😭😭

武芸に励む野心家であり立派な征夷大将軍となれる素養はあったのに、頼朝の突然の死から自分より遥かに年上の御家人たちの間で空回りし、追い込まれていく頼家様が不憫でならならず修善寺回を永遠に引きずっています…修善寺幽閉が言い渡されたときの子どものように泣き叫ぶ姿は鎌倉殿一情緒を揺さぶられたシーンです。どうかあちらではせつさんや一幡さまと穏やかな日々を送っていてほしい…

元々配役に恵まれている印象の役者だが、代表作になったと感じる。

 

「ちょっと小生意気だけどなんだか憎めない」そんな男を演じさせたら右に出るものはいない金子大地くん。なぜ彼がキャスティングされたのか、一目で分かるハマり役でした!「私が鎌倉の世に生まれていたら、守ってあげられたのに」は『遙かなる時空の中で』の主人公と思考が同じダネ!!

 

第12位①:源頼朝(大泉洋)

最初は女装や後白河法皇の夢など、コメディー担当なのかと思っていたのですが、徐々に頂点に立つ人間の恐ろしさが滲み出てきて、特に第15回以降はそれが際立っていたように感じました。「大泉最低」という言葉もネットに飛び交いましたが、それは大泉洋さんが、嫌われてもいいから頼朝を演じ切ろうとした覚悟の証。神経を削って演技をされていることがよく伝わってきました。

誰が何と言おうとです!笑政治家としての能力が高いところ、晩年の自分の罪に苛まれるところ、苛まれていたのに愛されていたことを振り返れて勝手にすっきりひとり先に逝ってしまったところに、創造主の思い入れと愛を感じます。

全ての始まりは彼から!!!カリスマ性が天下一品で、安田顕さん推しの私はこれで大泉洋さんに惚れました。全て大泉洋のおかげです。義時はもう少しちゃんと頼朝を見習った方が良いと思います。

 

視聴者のドロドロした気持ちを一身に受け止められる大泉洋という俳優の懐のデカさよ……!これからの時代は「大泉のおかげ」です(チームNACSのファンの方ってやっぱおもしろいね)

 

第12位②:八田知家(市原隼人)

どこにも属さず、我が道をいく〜。最後は、自分のやりたい事を全うして退席…俳優 市川隼人さんが演じたのが良かったです。登場すると、すぐに大胸筋に目を奪われました!

あの唯一無二なキャラが好きです。70代になってもみんなに頼られる八田殿かっこいい。

癒し。夢側室になりたい。前半の推しだった義経が首桶になってしまい視聴モチベが下がりかけた時に現れた八田殿…ドラマ後半の見るのが辛い内ゲバ争いを乗り越えられたのは八田殿の胸筋のおかげです。本人は真面目なのに出るたびになんで胸はだけてるんだろう…?なんで濡れてるんだろう?とツッコミどころ満載なところも誰にも媚びないところもセクシーなところも全部好きです!生きて鎌倉を脱出できてよかったという気持ちと隠居せず八幡宮で実朝くんを助けてほしかった気持ちが同居しています。

 

「夢側室」ってすごくいい響きだなと思ったのだけど、「八田殿の夢側室」ってなんだかすっごくやらしいね?ついつい伝説の珍ドラマ『明日のきみがもっと好き』の話をしちゃったんですが、ありまよさんが律儀に興味を示してくださったので、「見なくていいです!他見てください!!!」と大きな声をあげちゃいました。大河クラスタを騒つかせた「裸のバトンタッチ」の考案者、解釈の一致すぎます!

 

第10位①:北条時房(瀬戸康史

あの状況で歪まず腐らず、寄り添う優しさがありつつ影響されすぎずしなやかに自身を保っているのがすごいと思って見ています。癒しだけでなく憧れです。

顔とキャラクター。愛される顔立ちとキャラクターなのにいつも泰時のそばにいて、辛い時もそっと励ましたりバランサーとしての役割が素晴らしすぎます!!ときゅーさが画面に入った時いつもホッとします。すごく暖かくて大好きです。和田殿のこと好きなくせにって泰時に言っちゃうシーンが優しすぎてその後の展開想像して泣いちゃいました…

なんだかんだでかなり不思議な立ち位置の人物だと感じています。最初出てきたときは、「なんか頼りない、話のオチに使われる人」ぐらいの印象でいました。しかし、あのデスシティ・鎌倉で誰とも明確な対立関係にならず、むしろ潤滑剤のようでもあり、けれど本人は打算でやっているようにも見えない……というところが、「なんだこの男!?」と段々ハマってしまいました。頼家とのエピソードまわりで、一見ぼやっとしているようで、驚くほどに人の弱さも理解し受け止めていることがわかり、時房という人物の奥行きの深さを感じました。

 

なんだかぽけーっとしているようで思わず人の心を掴んじゃう、そしてそんな自分のすごさにあんま気づいてない人、会社に一人はいますよね……!と話題に。せめて耳たぶだけにはしてもらえませんか!

 

第10位②:大江広元(栗原英雄)

 

一番有能な気がする

渋い声で冷静沈着なところ

政子強火担なところがかわいいからです!!!

一貫してノーブル

 

堂々のランクインに三人とも「えっ!??」と驚いた大江殿。こんなにも人気な理由を知りたいが、推してる人も大江殿に似てノーブルで、多くは語ってくれず。律儀に「大江広元殿」で投票されていました。

 

第8位①:北条義時(小栗旬)

仕事人だから

不憫だからです。

不憫で…

1人何回でもOKということなので、また来ちゃいました♡時政パパとの別れのシーンはとても切なかった。いろんなことを乗り越えた故のあの顔はやはり最高に好きです。録画勢なので、まだ最新話まで追いついていないですが最終回までしっかり見届けようと思います。

若い頃の素朴さがどんどん黒く染まりながら、頼朝と八重に根っこを掴まれてる様が好きです。本当に素晴らしく化けたラスボス

今は闇堕ちしちゃったけどそれでも前半の優しい小四郎が忘れられない〜〜!!どんなに悪いことしても「俺のこと好きなのかと思ってた。」って悲しそうに言った小次郎を思い出す。きっと今でも根は良い奴だと思う。

今日現在は圧倒的義時です!!!頼朝様の死後誰からも誉められず(頼朝はちょいちょい義時の有用さを認めてましたよね……)理想の鎌倉のために先回りして様々なリスク回避してることを非道だ非常だと周りから責められ(確かにそれはそうなのですが)理解してくれる妻もいなくなってしまい孤立していく義時を見ていたら、最近職場で感じていることと当てはまり、ワカル……となってしまい、解像度が4kになった結果俄然推しに急浮上しました。なんか報われてほしい、義時

 

ここで登場しました主人公!今の義時と自分を重ねてしまう↑の方の職場環境が心配になる、報われてほしい。

 

第8位②:和田義盛(横田栄司)

巴さんの尻に敷かれていたり、純粋単純素直な男で、どんどん辛い展開になっていく鎌倉殿の世界の唯一のオアシスだったから。どんな時でも我々に笑いを届けてくれた和田殿ありがとう、、、

初回からずっと坂東武者の中の癒やしだったにも関わらず、さらには実朝くんと仲良くなりウリンと呼ぶ和田義盛くんが大好きです。そして字幕つければわかるんですけどウリンって漢字表記じゃなくてカタカナなんですよ、制作陣の和田義盛への愛を感じます。そして私高校で日本史選択者でして、ちょうど鎌倉時代を勉強したくらいなんですけど、この間の中間テストで和田義盛を2回書かせた日本史担当兼私の担任を許さないテスト中にマジで泣きかけた。これくらい愛おしくてなんなら死に様もなんでこんなに和田義盛なんだろうって思うくらい和田義盛くんが好きです

まっすぐで熱い!!憧れです!!

はじめはただの毛むくじゃらのおじさんだと思っていたのですが、回を追うごとに、可愛くなりすぎていって、どんどん好きになってしまいました。巴御前とのラブラブっぷり、実朝との信頼関係もよかったです

鎌倉殿の妖精さんでした。かわいい。大好き!

 

5行超えの熱い意見もあれば、「鎌倉殿の妖精さんだから」みたいな理由の振り幅がいかにも義盛のオタクっぽい。

 

第7位:三浦義村(山本耕史)

前半のよく分からん男ムーブも面白かったですが、北条はともかく義時に忠実な友、めちゃくちゃな要望も叶えてきた男がついに三浦のために動き出してわくわくが止まりません。最終回まで読めないところも含めて魅力的です。

賢さと面白さを兼ね備えているが、心の内が読めないところ、序盤からずっと縁の下の力持ち的な存在で鎌倉を支え続けているところなど、義村の性格、言動全てが好きです。

おもしれー奴。時々かっこいい。次はどんなおもしれーことするんだろう、とワクワクする。

面白いので

1話から貫徹して何考えてるか分からない平六。すぐ裏切る平六。おなご好きな平六。戦も出来る平六。18歳の世間知らずな私は危ない雰囲気漂う平六に惹かれてしまいました!!!ずっと生き残っててくれてありがとう!!!顔がかっこいいよ!!!

感情の出し方にしびれます

盟友だからです…!

最強の味方で最凶の敵にもなりうる彼、大好きです!

一番真意が読めず、一番曲者で、一番なんだかんだおもしれー男であり、一番最後まで生きそう(あの世代で)だからです!

 

TOP3候補だった三浦がなんと7位に登場!AKB総選挙でみんな投票するだろうから…と油断して中間層にランクインさせてしまったこじはると同じ現象が俺たちの総選挙でも起こっています。『新選組!』の山本耕史as土方歳三がオールマイベスト山本耕史だと思っていたのに……どっちにしようか毎日悩んでいる。平六に理解がありすぎる18歳の将来が心配。

 

第6位:上総介広常(佐藤浩市)

強いのにほのぼのキャラだった、15回から全てが変わったので推しの死をいまだに引きずってる

武衛って頼朝のこと呼ぶ上総介が可愛くて大好きでした( ; ; )あの回(あの回)は辛すぎて1ヶ月ぐらい引きずりました笑

いつも楽しくツイートを拝見してます。明日菜子さんも鎌倉殿にドハマリとのこと、嬉しいです。ちょっと桁違いの傑作ですよね。俺様で人を見る目があってカリスマ性もあり、こどものような素直さと不器用さと意地っ張りが同居する最強の武将、上総介。時代劇に殺しは不可欠ですが、あれほど純粋な気持ちのみで生きているキャラクターが、信頼している相手になんの覚悟もなく醜く殺されるというのは観ない気がします。あれほど愛された人物を無惨にむごくかっこ悪く殺し、そのあといかに不器用で愛すべき人物だったかを描くという…。いま思いだしても涙が出てきます。直虎の政次と並ぶ、大河史に残る名シーン、名キャラクターです。不器用さと生き様。以上。

今回生まれて初めて大河を観ています。上総介が去るシーン、大河というものを見せつけられた気分でした。と同時に気付かぬ間に驚くほどそのキャラに入り込めていた自分に気づきました。脚本と演技両方あってのことと思いますが、そういった思い入れがある上総介殿がパッと思いつきました。

新選組!における芹沢鴨鎌倉幕府の終わりの始まりの存在、絶対的信頼の佐藤浩市さん…や、選べないですもん…

強いだけでなく頼朝を武衛呼びしてチャーミングな人だったのになぜ殺されなければならなかったのかと思う一人目。

もっと見ていたかったから。

強面だけど隠れて習字の練習をするとか可愛い一面もあってキュンとしたから

 

強いだろうとは思っていたが、やっぱ強いよ上総介……!第15回の放送4月ですよ……?半年以上経ったのに未だ根強い人気です。私もこないだ佐藤浩市さんが元気そうなお姿をVTRで見て、泣きそうになった。

 

第5位:北条政子(小池栄子)

政子は鎌倉殿の太陽、太郎は光

みんな大好き尼御台。、この間の「従三位」とってもキュートでした。小池栄子さんの新たな代表作になりましたね、、

人間的に信用できるし、カワイイ

新鮮な政子像だと思いました。これまで、政子のキャラクターは「尼将軍」として「女だてらに強い」側面が強調されることが多かった印象がありました。『鎌倉殿』で小池さん演ずる政子は、権力闘争の渦中のなかで、戸惑い、もがき、それでも大切なものを守ろうとする一個の人間、という感じがすごく出ていて、胸を打たれるものがあります。身分が高くなってなお、チャーミングさもありましたしね。今回の大河を通してようやく理解したのですが、この人、夫に先立たれ、子や孫はみな不幸な死に方をしているんですよね……(投稿日は実朝様没の回です)。政子が承久の乱にあたり、尼将軍としてどう立ち居ふるまうのか楽しみでなりません。

小四郎が闇堕ち主人公なら、政子は光属性の主人公!確実にこの物語のもう1人の主役は彼女であり、そのチャーミングさ、人間らしさがなければこの話ただの地獄だったのでは?!世間一般のイメージである、強い女・悪女からは一線を画した、ただの女でありながら、北条の生まれであったというそれだけでここまで上り詰めてしまった、ある種の悲劇のヒロイン…という描かれ方に心を奪われました!!

歴史に疎いのでどうしても「悪女」のイメージが強く、もっと自分の出世や欲のために動いている人なのかと思っていた。しかし今回の大河では、そのときそのとき必要に迫られて最良と思われる決断をしているだけだし、その決断には必ず「なるべく殺さないで。助けてあげて」が添付されている。実朝を推した理由にもなったが、やはり「なるべく殺さない・戦はしない」の方針をとる人を支持したい。たとえあの時代でも。職場で選択や決断や責任が伴うことが増えてきていて、そのくせ女性の社会的地位はまだまだ低く、規模は違えど政子の苦しみがわかるようになってしまったことも理由として大きい。

歴代最高政子の予感…

田舎の豪族の娘から尼将軍になる成長が主人公がダーク化して地獄みを増す本編の中での一筋の光です。

 

大河ドラマ北条政子』といわれても過言ではない、裏の主人公(光属性)政子ちゃん。尼将軍となって立ち上がる理由が、たった一人の妹を守るためだったなんて。鎌倉に光を与えつづけてきた彼女の最期がすこしでも穏やかであることを願います。

 

第4位:源義経(菅田将暉)

サイコパスと見せかけてクレバーで熱血で誠実。鬼気迫る演技であんなに爪痕を残していたのに、初期だったからか、さまざまな猛者の退場に視聴者の記憶が上書きされていて悔しいッ……!わたしは、わたしは覚えているぞ!!菅田将暉!!!!!

名前だけは知っていたけど、あの時代にあんな事があって、あんな最期だったとは知らなかった。最期の回は涙でました。

菅田くんはいつも魅力的だけど、義経は心をグワシっと掴まれました。最初の鳥じゃなくて人を射るところから始まり、全て最高でした!私も膝枕したい!

中の人を推しています!天才かつ破天荒、憎みきれないキャラクターが魅力的でもっともっと見ていたかったです。

まず、歴史に疎い私ですが、菅田将暉さん演じる義経が素晴らしく魅了されました。なんというか色んな意味で緩急が素晴らしかったです。

儚くて、悲劇の天才軍師のイメージが今まで強かった義経が “あの”菅田将暉によって力強く、無邪気で、鮮烈な天才軍師になった姿に胸を打たれました!

やっぱり義経大好き。そしてそれを菅田将暉で見れたのが感無量。義経推しが増した!

ぐぬぬぬぬ選べねえ…となりましたが、やっぱり登場時に本当にわくわくさせてくれた九郎ちゃんに!愛を求める高貴な蛮族、誇り高き悲しきモンスター九郎ちゃん、大好きでした。

忠臣を誓い、見事な勝利をおさめたのに、余りにも理不尽なしうちで、心折れてこの世を去ることになった源義経が不憫でしたかたがないです。

菅田将暉を…忘れるな……

天才的な戦略と引き際の格好良さが忘れられません。

 

やっぱり強いよ菅田義経、みんな忘れてないよ菅田義経!登場から幕引きまで一貫して斬新で気高い義経像で、作り手の美学を感じたキャラクター。

 

第3位:北条泰時(坂口健太郎)

王道すぎるけれど。やっぱり彼がでるだけでほっとするし、まっすぐで希望の人だから。(健太郎の顔のよさもあります)あと、大河でこんなに主人公を嫌いになる?っていうくらい義時が嫌いなんですが笑

お前だけが希望

黒い思惑が渦巻く鎌倉で唯一の良心であり癒しの存在です。嫁の尻に敷かれているのもいい。

彼が最後の光!

希望…!

どんなに地獄のストーリーでも、彼が希望として存在してると思えば見続けられます

正直言うといちばんの理由は坂口健太郎くんが大好きだから!なんですが😅とにかくあの慈愛に満ちた八重さんとまだ白かった小四郎の愛を一身に受け、母を亡くしても真っ直ぐ育ち、間違ったことを見過ごすことのできない不器用さと優しさと、もはや闇夜のように黒に染まった父に負けぬ!と宣戦布告さえする芯の強さを併せ持つ王子さまのような泰時くんがマイベストオブ鎌倉殿です!!地獄のような鎌倉の唯一の光!!あ、そしてそして妻の初さんに頭が上がらないところも愛おしいです😂

 

みなさん総じて「俳優・坂口健太郎が好き」ってことなんでしょうが、好きな理由にダメなんてない!それでいい!!!!!

 

第2位:源実朝(柿澤勇人)

かわいくてピュアでいい子でかわいいからです!!現代の人だったらのんびりどう森とかやってたのかなぁかわいいなぁ。雪の日の前に投票しているのでまだ「実朝くん今日もかわいいよー!!」の気持ちでいます。雪の日くるな絶対くるな

子犬のような目で守ってあげたくなる

実朝ちゃんがきっかけで柿澤さんの沼にドボンしたからです!(理由になってない!)

優しい、誠実、千世へのフォローを忘れない姿。

どタイプです!!!!!!!!!!柿澤さんのファンにもなりました……。

どこまでもピュアな実朝くんが好きでした(涙)

もともと新古今和歌集金槐和歌集が好きだったので

最後まで真っ直ぐだったから

切なく儚いところ、繊細なところ。柿澤さんが表現する実朝くんの喜怒哀楽の中でも「哀」の表情が刺さりました!!!!セリフには無いけれど表情で今実朝くんがなにを思ってるのかがすごく伝わってくるのでつい気にかけて見てしまう存在でした

 

投票期間は絶賛鶴岡八幡宮ターンでしたが、それでも菅田義経、坂口泰時を抑えての2位ってすごすぎませんか……!?こっちまで嬉しい。自分が知らなかった役者さんに出会えること、役者さんの新しい魅力に気づけることこそ、大河・朝ドラの醍醐味だなぁと思います。

 

第1位:畠山重忠(中川大志

「戦など誰がしたいと思うか」のシーンが良かったから。鎌倉を戦場にしたくなくて、自領を戦場にもしたくなかったであろう冷静さ優しさ。最後がクローズなみの殴り合いなの意外でした。重保も真面目そうで可愛かった。

生き様がかっこいい、大志くんが役者として確実にギアが上がったと感じだから。

畠山重忠のかっこよさに、演じた中川大志さんの魅力と演技と見栄えがプラスされてさらにカッコ良い武士の鑑となったから。退場回の演技は圧巻でした。演技が上手い!のさらに上のものを見せられたかんじでした。

見栄えだけじゃなく筋をシッカリ通してて、武士として恥じない生き方をして最後の最後まで格好良かったです。そして殺陣・所作・乗馬とどの仕草も美しかったです。

頭が切れていて、戦もできる。ほどよい人間関係もできる。13人の中に入ってなくても、鎌倉になくてはならない人物。一番悔やまれる死でした。中川大志くんの演技力に感動しました。いつか主演で大河に帰ってきてほしいです。

物語が進むにつれ人となりが大きく変わる登場人物が多い中で彼は最初から清廉潔白で真面目な人柄がぶれない、それでいてその真面目さが和田殿や平六と絡むとクスッと笑える所が好きでした。彼の最後も裏切り、非業の死、ナレ死等数多の最期を描いてきた大河の中で主人公と殴りあって退場は珍しいのではないでしょうか。すごく印象に残っています。

見栄えはもちろんその佇まいも憧れました。

こんなに素敵な武将がいたこと、今回知ることができて良かったです。

自分の見映えがいいことを分かっており、あの血生臭く男臭い坂東武者の中で清潔感があるところが非常によい。

最後の義時との殴り合いが今までの武士としての男臭いところを一気にまとめて出している感じがして、死んでほしくないと思いつつもこのまま死んで伝説に残ってほしいとおもった。

20代のうちに中川大志の主演大河が観たい!

真面目なキャラクターと、終始鎌倉を思っての行動、実行力に惚れ惚れしました。演じた中川大志くんのビジュアルが好みなのもあって、登場して間もなくから推しになりました。毎週出番を楽しみにしていたので、史実で結果はわかっていたのに、ロスのダメージを未だ引きずっています…。

清廉潔白、武士の鑑!あんなも美しく描かれていた重忠様の最期の一騎打ちのシーン。大志くんの生々しい迫真の演技に心震えました。ドラマでこんなに泣いたのは人生で初めてなくらいに嗚咽。そして心打たれました。24歳中川大志くんの演技力とその存在感に天晴れです!!

 

すみません、掲載しきれません!!!!!!!分かってはいたけど圧倒的畠山人気!!票数の半分が畠山です。三人でも「20代の推しに演じてほしいキャラクターNo.1」と話しましたが、20代の上手い役者は多くても、あの位置に到達できるのは中川大志くんしかいないと思います。日本のエンタメ界の未来は明るいよ!畠山の次に見た大志くんがauのCMだったのであまりの高低差に一週間寝込みました。

 

***

というわけで以上、結果発表でした!最後はまとめてどどーんと発表させていただきます!実はアンダーの方が熱量あったりするよね!ではどうぞ!!!!

 

北条時政(坂東彌十郎)

格好良くはないけれど、優しくてお茶目で家族や友人を大事にする時政パパがとても好きでした。何故か女性にモテるのもわかる気がしまし、私も側にいたくなります

 

歴代最高に幸せな北条時政だったのでは。それを説得力をもって演じられた坂東彌十郎さんが、とにかく最高でした。

 

情に厚く、家族思いで、欲はあり、頼りなさげで、威厳あり。いいところも悪いところも全部魅力的な良いオヤジ

 

実衣(宮澤エマ)

自分が次女なので、実衣の次女っぽさが好きです。しっかりした長女に頼りつつもコンプレックスあり、甘える可愛さもあり。

 

りく(宮沢りえ)

宮沢りえ様の圧倒的美しさと、全登場人物を掌に転がす悪の華っぷりに魅せられっぱなしでした!ただ、一番推しなのは亀の前事件後に伊豆に隠居していたときのりく様です。順応力、一度敗れても下を見ることなく、自分らしさを貫いて再び上を目指すバイタリティ、そして何より時政に心から惚れ込んでいるんだということ。悪女らしい言動の芯にある人間的魅力に触れた気がして、凄く好きでした。最後すべてに敗けた後もりく様らしさを貫き去っていったのも最高に素晴らしかったです。義時との、互いに嫌い合いつつもお互い相手に責任を転嫁し合う似た者同士なのではと思わせる関係性もめちゃくちゃ推しでした…!「あなた、私のことを殺そうとしたでしょう」にはくぅ〜〜っ!と叫びました!こういう関係性こそ見たかった!ご馳走様です!という思いでした!最終回にも出てきて義時を詰ってくれると信じています!笑

欲深で美しい女、最高!牧の方=悪女という図式はあるのに、全く憎めないというか、「宮沢りえが言っているならしかたない」という気にさせられる。退場のときも「それでこそ『りく』さん!」という一貫したキャラで、最後まで最高でした。

 

三好康信(小林隆)

京でうっかりを発動しまくっていた序盤。鎌倉に来てからもうっかりしまくってたけど、何だかんだで生き残り、いつしか鎌倉唯一の良心となった人。実朝の心の支えになってくれていたことも含めてとても好きです

 

阿野全成(新納慎也)

「誰も恨んではいけないよ」これに尽きます・・・全成殿のラスト回はこの回単独でも完成度の高い素晴らしいエピソードだったと思います・・・爆泣きしました・・・

 

安達盛長(野添義弘)

可愛くて大好きなキャラクターの1人。頼朝がどんなにどうしようもないことをしても、愛情をもって付いていく様子が好きでした。

 

運慶(相島一之)

元々印象的な人物ではあったけど、最後の義時との丁々発止のやり取りが最高。中の方、こんなに美形だった?と驚くくらい、顔のパーツの並びが整っていて魅せられた。

相島さん史上1番カッコいい。頭の形も綺麗!

相島さんにこのコメントを届けたい。

 

仁田忠常(高岸宏之)

元気で優しい力持ち、大好きなタイプです!好きになるのは必然でした。序盤から気になる人物でしたが、全成初登場シーンでの「お方様に触れるな!」で完全に落ちました。あのシーンかっこよすぎです!優しい性格ではあるけれど、坂東武者らしくいざとなれば容赦なく人を斬るし、激戦の中でもしっかり生き残る強さも持つ。なんだかんだ政子や小四郎にも信頼されているところも好きです。

その散りざまも優しすぎるが故…出番はそれほど多くなくても、出てくるたびにワクワクさせてくれる登場人物でした。好きです!!

明るく強く、登場すると空気が和む希少な陽属性キャラ。彼がいなくなってからの闇の濃さよ!!!!キャスティングといい出すぎないところといい全ての塩梅がピタリとはまっていたところも良かったです。

 

生田斗真(源仲章)

最後の最後までにくたらしい仲章でした。

本当に書いてあったんです、信じてください!仲章も後半だとかなりの人気キャラですよね、Best5くらいまで選んでくださいと書いていたらTOP10入りしそう。

 

善児(梶原善)

ただただ幸せでいて欲しい、それだけです。

OPでクレジットが出るだけで鳥肌が立つあの存在感は唯一無二!

虚無を具現化したような空間にぽっかり黒い穴が空いたような表情が自分の一部を見せられてるようでぞわぞわしたから

 

大姫(南沙良)

初恋の人を亡くして幼少期からずっと病んでいくのかと思いきや、一時は救われて生きることに前向きになったのに、強すぎる壁(鈴木京香様)に打ちのめされて、また生きるのを拒んでしまう繊細さ、人間臭さが好きです。

 

丹後局(鈴木京香)

めっちゃ怖かったから

「かわいいから」でランクインするガッキー、「めっちゃ怖かったから」でランクインする鈴木京香

 

道(堀内敬子)

最後の北条に向けた悔しそうな表情にやられました。

 

巴御前(秋元才加)

共に戦う強さも覚悟もありながら、義仲さんにも和田殿にも、お前は生き延びろと言われて、彼らの愛情に応えるように実際に長寿を全うした所が一番のポイントです。秋元さんの好演もあって、強くて美しくて最高にカッコ良い巴御前でした。大姫や実朝に対する大人としての優しさも沁みた〜更に鹿の物真似でポイント爆上がりでした

かっこよさも可愛さもあり、素敵な女性でした。もう秋元才加さんの巴御前以外考えられない!

最後まで凛々しく強くてかっこよかった。

 

源義高(市川染五郎

父の教えと強さをまっすぐに信じ続けた姿にグッときました。また演技なのか本人様の声質なのか分からないのですが優しげな話し方に見た目の凛々しさとのギャップを感じてきゅんでした。あと染五郎様かっこいい!!これに尽きる。

私めも染五郎様大好き人間なので最後まで悩みました……ッ

 

平盛綱(きづき)

平盛綱鶴丸ですよ鶴丸!育ての親の義時に平の名を与えられ、弓の大会で見事に的を打ち抜いて歓喜する姿に、あんな飄々とした見かけの影でどれだけ精進したのかと、育ての親の妻であり主君の母の恩がどれだけ重いものであったか背景を思うともらい泣きしてしまいました。そりゃあ主従抱き合ってぴょんぴょん喜ぶよね、ゴメンね実朝! そしてのちの平盛綱さん、よく知らないけど有名な人物で子孫も凄いらしいので、小四郎と八重さんの幸せだった頃の子供達がこんなに立派になって、という救いも感じてます

 

というわけで皆さんご協力ありがとうございました〜〜!!もう年末だ〜〜!!ドラマみるぞ〜〜〜!!!!!!!!

 

【ご参加ください!】『鎌倉殿の13人』勝手に総選挙、やります

どうも、明日菜子です!いきなりですが、『鎌倉殿の13人』の総選挙(人気投票)を勝手にやります。今年一番ハマったドラマといえば間違いなく『鎌倉殿』なんですが、回を重ねるたびに推しが去っていく中、みんなの推しって誰なんだろう……とふと思いました。

 

https://twitter.com/asunako_9/status/1547808732503224320?s=46&t=f3TBq0LnaHUeA1z56ZM9Gg

 

あまりにもネット人気が高いので、もしかしたら公式がやってくれるかもしれない……または文春さんが再びやってくれるかもしれない……と思っていたのですが、恐らくやってくれそうにないので、明日菜子、動きます。

 

f:id:asunako_9:20221113225000j:image

https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSeiQHjoMFOAQ9nXnkcwmDrrj05ZdXNmd7B7e-ctJ443SOwuHA/viewform

投票期間:11/13(日)-12/5(月)

結果発表スペース:12/9(金)

三宅香帆さん、ありまよさんが参加してくださる予定です!!

 

※何票でもOK!

※フルネームで投票してください。

 

コメントはスペース&私のブログで紹介させていただきます。たくさんの投票まってまーす!!!!(ぜひぜひ投票してくださいお願い〜!!)

 

 

仁村紗和がほぼ毎週泣いてるドラマ『あなたのブツが、ここに』

コロナという疫病が発生して、もうすぐ2年半くらいになるだろうか。あの頃、私はいまの会社に入社したばっかりだった。最初の方は毎日部署の人と顔を合わせていたが、日に日に出社する人の数が減っていった。仕事終わりに友達と約束をしていたら、晩ご飯を食べるお店が見つからなくて、普段ならば全く立ち寄らないような居酒屋へ入った。リモート飲みという目新しい文化が盛んだった。合コンだかマッチングアプリだかで会った興味のない男性から誘いがくれば、NOの代わりに「コロナが終わったら会いましょう」という新時代の断り文句を突きつけたりもした。

いまとなっては懐かしさを覚える緊急事態宣言後、未知の疫病で揺さぶられていた2020年からスタートしたドラマ『あなたのブツが、ここに』がいよいよ終盤を迎える。主人公・亜子(仁村紗和)は、小学生の娘を抱えたバツイチのシングルマザー。最初は昼の仕事よりも割の高い十三のキャバ一本で働いていたものの、緊急事態宣言によって夜の店は窮地に陥る。そもそも若さとテクニックを要する夜の世界で、28才の亜子はお世辞にも人気とはいえないキャバ嬢だった。貯金は減っていくばかりだったところ、給付金詐欺(by夜の客)に合ってしまい一文無しになった亜子は、疎遠だった母を頼って尼崎へ。踏んだり蹴ったりの状態で悔し涙を流す亜子のシーンから、この物語は始まるのだ。

あなたのブツが、ここに - NHK

尼崎へ戻った亜子はお茶っぴき状態のキャバをつづけつつも、夜のお客のツテで宅配ドライバーの仕事に就く。でもSTAYHOME渦の宅配ドライバー業は、思っていた以上に過酷だった。ただでさえ忙しい運送業が余計に忙しくなった時期、それに加え、慣れない仕事で怒鳴られつづけていた亜子。

しかし、怒鳴っていた先輩も、一緒に働いていた売れっ子キャバ嬢も、時短営業にもめげずに小さなお好み焼き屋を営んでる母親も、慣れない地へ転校した娘も、それぞれ"覚悟"を決めていたことを知った彼女は、夜職への未練を断ち、宅配ドライバーの仕事へと転職する。中高とソフトボールをやっていて「心が折れたら負けてしまう」と唱えつづけていた亜子が、毎週泣いてるシーンがとにかく印象的なドラマだ。

 

『あなブツ』を見ていると、コロナという病が世間を賑わせたあの頃を思い出す。幸運なことに、私の生活は大きく変わらなかったものの、コロナ禍に転校した娘・咲妃と同級生の「なぁ、咲妃ちゃんってどんな顔してんの?」「私、咲妃ちゃんがどんな顔してるかわからへんねんもん」というやりとりや、母・美里が「いったん休んだらな、もう立ち上がられへん気がするんよ」を聞いては、胸がきゅっとなった。亜子の上司である武田の「何がエッセンシャルワーカーや。雑に扱いやがって」の主張にもしかと頷ける。

私は結婚もしてないし、関西にも住んでいないし、宅配ドライバーでもないけれど、泣きじゃくる亜子の涙を“知っている”。「コロナいつ終るんやろうな」という亜子たちがぼやっと抱いている不安も”知っている“、"わかる"。きっと『あなブツ』登場する人たちが経験している痛みと同じものを、大なり小なり、私たちも経験しているのだ。

 

コロナという疫病が発生して、今年の冬で3年になる。帰省期間にコロナが発症し、親に感染させて、どうしようどうしようと思いながら過ごした一カ月もあった。好きな人に「コロナが終わったらね」と言われ、これはもう一生会えないんじゃないかと落ち込んだこともあった。この先の人生どうなるんだろうと、どうしようもない孤独に駆られる日もあった。だけど、みんな「コロナだから仕方ないね」を口にそれぞれが強くなっていた。

でもその一方で、あの時の私たちはたしかにそれぞれ傷ついていたのだとも思う。コロナで得たものよりも失ったものの方が遥かに多い。『あなたのブツは、ここに』はあの時の私たちに「辛かったよね」といってくれる寄り添ってくれる、唯一無二のドラマだった。

 

↑9月末で終わっちゃう『あなブツ』ですが、期間限定はNHKプラスでの配信が決まりました!このブログで興味を持ってもらえた方はぜひ!

セクゾ夏8/11横アリ昼公演に入ってからKUSODEKA感情を抑えられない

今年もSexy Zoneのツアーに行った。大阪公演と横アリ公演に参加したが、私にとっての横アリ初日であり、不動のセンター不在で異例の3人Zoneの幕開けとなった8/11昼公演があまりにもあまりにも良すぎて、あれからセクシーたちへのKUSODEKA感情が抑えられなくなっている。昼公演のあと、参戦したオタクたちと共に感想会を4時間くらいしても足らなず、一人でチューハイ片手にゲリラスペースなんかもした。あのスペースにお付き合いくださった皆さん、本当にありがとうございました。あの場で思う存分話したつもりだったけど、セクゾを見つづけて8年目に入った今、彼らに対してこれだけ想いが溢れることが私にとってもかなり驚きだったので、一ヶ月遅れですがブログに残しておく。

まず、Sexy Zoneと私の話をする。中学時代に山Pへハマったのを最後に、ジャニーズは茶の間で嗜む程度だった私が再びジャニオタへと舞い戻ったのは2012-2013年のカウコン。そこには年齢制限でフル出場できないメンバー4人が見守る中、大晦日なのにサンタみたいな衣装を纏い、東京ドームの中心で一人「Sexy  Summerに雪が降る」を全力で踊っていたケンティーがいた。年末なのにサンタ服、Sexy summerなのにほぼクリスマスソング。そもそもSexy summerってなんなんだ。初見でも分かる珍妙さながらその珍妙っぷりを疑うことなく、全力でアイドルソングへと昇華させていた彼の姿にビビビときた。ふまけん的にはあれが"流れ星が落ちてきた感覚"とでもいうのだろうか。とにかく恋に落ちた瞬間とは、ああいう類いのものだと私は思う。

初めてのセクゾコンは、2014年「Sexy Zone Spring Tour Sexy Second」の名古屋公演だった。同じく2012-2013のカウコンでケンティー落ちした友達がしれっとファンクラブに入会していたことが判明し、ちゃっかり同行させてもらったのである。高校まで都心から遠く離れた地元に住んでいた私にとって、芸能人やアイドルはテレビ越しに存在に“眺める”対象であり、「コンサートに行く」「ファンクラブに入る」という発想そのものがなかったので、初めて彼らを目の前で見たときはかなりの衝撃だった。

現場に行くことがアイドルを推す全てではないけれど、コンサートが開催されるか否かで気を揉む今と比べると、良い時期にSexy Zoneと出会えたと思う。デビューの瞬間や死ぬほど擦った2013年のコンサートには立ち会えなかったものの、彼らもまだまだ駆け出の新しいグループで、グループ自体の稼働がすごく多かった。今では考えられないような謎のCD購買イベントもあったな。春にコンサート、夏にソロコン、冬には舞台と、彼らもオタクの私もめちゃくちゃ忙しい時期だった。それまでアイドルが趣味の中心にあった私は、2017年頃にドラマの面白さと出会い、今に至る。その頃にはグループ主体のコンサートも年一回のツアーだけになっていて、寂しかったけれど、私の体力的にもちょうど良かった。

Sexy Zoneと私」の部分が長くなってしまったので、コンサートの話に移ります。もともと当選していたのは、7/31の大阪夜公演&8/13の横アリ昼公演だった。ここ2.3年、横アリ公演がまっっっったく当たらず、会場へのアクセスが険しい地方公演に泣く泣く一人で参加していたため、横アリが当たった時はめちゃくちゃ嬉しかった。ここで書く8/11昼公演は、急遽お友達に誘っていただいたもので、私にとっては2回目のザ・アリーナ(公演名)だった。

 

そもそもアルバム「ザハイライト」を引っ提げた今回のツアーは、ベストテンを彷彿させる歌謡ショーセットをメインに、80-90年代の香りが漂うレトロな作りになっている。キラキラアイドルなセクゾが好きな私のハイライトは、代表曲(Sexy Zone・レディダイ・君にHITOMEBOREなど)の80'sアレンジと、リード曲「Forever Gold」と共に、伝説のアイドルことSexy Zoneが再びステージに舞い戻ってきた一連のシーンだ。「Prism」も夏っぽくて良かったな~。

セクシー評論家みたいな物言いになるが、歴代のコンサートの中でも明確なコンセプトがあって、そのコンセプトに沿った演出が出来ていたように思う。予習がてらに最近見たポプステコンを引き合いに出すと、雑多感がなくてとにかく見やすかった。余談になるけども、演出担当の風磨が「セクゾの楽曲をあまり聞かない」と言っていたのを見て(その言葉をそのまんま受け止めるならば)歴代のコレジャナイ演出(by私)が悲しいかな、腑に落ちたりもした。

www.youtube.com

(Sexy Zoneが俺にハマってない……と言いつつも最後の最後に「(こんなにクイズを間違えて)ごめ~ん!!」と言っちゃうのが菊池風磨kawaiiところ)

 

そして今回のツアーにおいて最も特筆すべき点は、ジュニアがいない“純度100%のSexy Zoneのコンサート”だったことである。11年目に入って初です、初。厳密にいえば幕が上がったときにジュニアがつかないと判明したため、ジュニア担が0だったとは言い切れないが概念的には“セクゾを見たくて集まった人たちの空間“だといえる。MC中「ここにいる皆は俺たちだけを見に来てくれたってことだよね!???」と目を輝かせたケンティーになんとも言えなくなってしまった私は、心の中で過去最大級のBIG HUGを送った。愛おしさと切なさがごちゃまぜになって、ただただ「そうだよー!!」の拍手を送った。セクゾが見たくてセクゾのコンサートに入ってる私にとっては、この時点ですでに(マリウスがいないのはショックだけども)最高のツアーだったのだが、それと同時に、もっと早い段階でジュニアをつけず本人たちだけでコンサートを行うべきだったよな……とも思った。

というのも、まあこれはセクゾに限らずジャニーズの通過儀礼ともいえるのだが、セクゾはかなり長い間ジュニアのお世話をしてきたし、ジュニア担から言わせてみれば、かなり長い間ジュニアのお世話になっていたグループなんですね。シングルPVではセクシーファミリーという謎の名目で駆り出された選抜ジュニアたちが松島・マリウスと同じくらいの尺で映っていたし、コンサートでは1/3くらいがジュニアの団扇で埋まっていることもあった。まあポジティブに考えれば、当時人気ジュニアだった平野紫耀や永瀬廉ら錚々たるメンツとハイタッチできたのはかなりラッキーな経験だと思うが、そんな状況下で、彼らはずーーーっと戦ってきた。「唯一神・ジャニーの寵愛を受けたグループ」という世間的なイメージとは裏腹に、しょっぱい経験をたくさん積んできた人たちなのだ。

 

で、当日の朝。横アリへと向かう電車の中で友達からのLINEに気づく。

 

「本日3人Zoneです…😭」

 

さ、3人Zoneとは…?!と心がひゅっとなりつつも、どの3人だ?!!!!!!!と今まで目にした3人のレパートリーを頭の中で並べた。可哀想なことにセクシーたちは立てつづけにコロナになっており、4月には聡ちゃん、7月にはふまけんが罹患して、福岡公演が中止になっていた。次週に控えていた大阪公演は4人で完遂できたものの、直前まで「あるのか?本当にあるのか?」と疑心暗鬼だった。お友達から送られてきた公式の文章をよくよく読むと「メンバーの佐藤勝利がコロナになってしまったため、他のメンバーにて公演を行うことにしました」とのこと。つまりはケンティー・風磨・聡ちゃん。なかなか見ないパターンの3人だ。

 

Sexy Zoneがなかなかフルメンバー(5人)揃わないグループだというのは、このブログを読んでくれている皆さんもなんとなくご承知のことだと思います。現在はマリウスがいなかったり、一時期は聡ちゃんがお休みしたり、皆んな元気だったにも関わらず、なぜか勝利・ケンティー・風磨の3人で売り出されていた時期もあった。しかし私が見てきた限り、勝利がいないコンサートはなかった。立ち位置も年齢も真ん中で、まるで中間管理職みたいな立場の彼が、何度も心折れる瞬間はあっただろうし、休みたくなる日もあったとは思うけれど、それでも勝利がコンサートを飛ばした日はなかった。前日の公演レポで「イヤモニの調子が悪い」と話してたというレポが上がっていたので、もしかしたらその時点ですでにキツかったのかもしれない。今回のツアーでは、聖子ちゃんカットで名曲「Lady ダイヤモンド」を歌う勝利さんがぶっちぎりの優勝だったので、ファーストセクシー(セクゾの公演が初めての人、いま名付けました)のお友達にも見てほしかったな……と肩を落としながら、横アリへと向かった。

 

そんでもって、この昼公演の席がめっちゃくちゃ良かった。今のジャニコンは入場時に座席が判明するシステムなので、入ってみないことには分からない。声をかけてくれたお友達に圧倒的感謝、2022年感謝すべき人ランキングTOP3に入る。かつてないほどの神席に興奮しながら着席し、幕が上がるまで、もう一人のお友達の松島担(福岡中止になったが北海道公演に参加したらしい)と今回のツアーについてああだこうだと話していた。そろそろ双眼鏡合わせときますかね〜とカバンを漁っていた最中のことである。一瞬にして会場がザワついた。スタッフTシャツを着たセクシー3人が突如ステージに現れたのだ。すごくイケてるスタッフだなと思っていたらセクシーたちだった。

 

「……これ、中止だったりしない?」

 

セクゾ以外も現場経験が豊富な彼女の一言で、能天気な私はようやくこの事態の深刻さに気がついた。というのも体調不良によってメンバーが欠員した場合、ジャニーズは振替公演を極力検討していたものの、誰かが復帰しては誰かがコロナになるという大コロナ時代になってしまったため「メンバーが欠けても振り替えをせずに公演を行う」という声明を出したばかりだったのだ。気持ち的にはやりきれないものの、9人グループや10人グループが一人欠けてしまったところでなんとかなりそうだが、そもそもの分母が少ないセクゾみたいなグループはどうすれば……?そんなことを別の友達とも議論していた。どのラインで公演中止を判断するのだろうか。もしかしたら一人になってしまう場合もあるかもしれない。でも万が一、その一人が亀梨和也パイセンのときは「亀梨和也ソロコンサート」をやりそうだよね、なんてことを話したりもした。そんな議論が頭によぎる中、最初に口を開いたのはケンティーだったと思う。

 

「勝利とも話し合って、この3人でも話し合った結果、勝利の分までSHOW MUST GO ONすることを決めました」

「まだ見ぬ景色を見に行こう!」

 

あまりにもアツいケンティーの挨拶に「え!え!えー!!!!!!」と言いながら、二度目ましての松島担の手を取った。そのまま公演を始めることも出来たけれど、わざわざ来てくれた勝利のファンに、4人を見にきてくれたファンに申し訳ないからそんなことは出来なかった、とも言っていた。ちなみにこの挨拶は11日の昼公演だけでなく、3人Zoneとなってしまった横アリ公演全てで行われており、なんと律儀な人たちなんだ……と、どこまでもファンファーストな彼らの姿勢に敬服した。

かくして幕が上がった8/11の昼公演が、何度も言う通り「超良かった」んですね……松島担と最初に交わした言葉も「すごく良かったっすね……」だったと思う。もちろん「絶対不動のセンター・佐藤勝利がいない」「マリウスがいない」というショッキングな件を踏まえ、私も松島担も幸運なことに「自担がいた」というのが大前提の話ではある。自担がいなければ、私もまた別の感情を抱いていたのかもしれない。けれど、一緒にいたファーストセクシーのお友達にも「最近入った公演の中で一番良かったです……!」と断言するくらいには良い公演だった。なにがそんなに良かったのかというと、松島担はSexy Zoneを見たというよりはSexy Zoneの三人を見た感じだけど、三人がすっごく良かった」といっており、私は「三人のナルシズムが全開で超良かった」といった。

さて、お気づきだろうか。表現こそ違うものの、私たち2人はほぼ同じ内容を言ってるということに……

 

激アツな開幕宣言のあと、登場した三人から感じられたものは「今日は俺が一番かっこいい!!!!!!!」の気合いであり、凄まじい気迫だったのだ。少なくとも「俺たち三人で頑張るよ〜」みたいな気持ちではなかったと思う。

緊張感と興奮に包まれた中での一曲目「SUMMER FEVER」〜三曲目「Heat」くらいまでは過去ないくらいにガッシガシに踊っていて、スタンドマイク演出の「THE FINEST」なんてもう三人が三人とも「一番かっこいい俺を見ろーーーーーー!!!!!」状態。100点満点になるところ、100点+100点+100点で合計300000000000点になっちゃいました!!!というようなステージだったと思う。絶望の淵に立たされたSexy Zoneはなんと美しいのだろうと、背徳感すら覚える凄まじい序盤だった。

あまりにも急な変更のため、勝利不在でも立ち位置は変えず、勝利の声をそのまま流すことも事前に告げられてはいた。しかし、しかしですよ。Sexy Zoneは決めゼリフがあったり、曲中に俳句を披露するような唯一無二のグループなのです。果たして「誰が勝利の決め台詞“セクシーローズ”をするのか」と、開演前に再び議論を交わした。ケンティー担の私は「ふまけんに祭り上げられた聡ちゃんがする」で、松島担は「無難にケンティーがするんじゃないか」で意見が割れた。勝利の声をそのまま流すのならば、セクシーローズもそのままするかもしれないとも思った。ちなみになぜここで風磨の名前が出なかったのかというと、私と松島担の間で「私たちが知ってる菊池は『俺がやります』と絶対に言わない」という暗黙の共通認識があったからである。しかしながら最終的に、佐藤勝利不在の場合の“BEST セクシーローズ議論”は「三人でセクシーローズをすること」に落ち着いた。でも私が知ってるはSexy Zoneはそういうことをしない。さすがにオタクの幻想。オタクが見た光、幸せの青い空。さすがに妄想がすぎると反省した。しかし、その夢に見た光景が、8/11の昼公演で叶ってしまったのだ。

もーーーう膝から崩れ落ちたよね。そのあと入った公演では、キリッとした表情の三人が並んでセクシーローズを決めていたのだけど、8/11の昼公演は、三人が中央にぎゅっと集まって、一点を指して「セクシーローズ!!!!」と叫んでいた。それまで「俺が一番かっこいいー!!!」状態で各々奮闘していた三人が“一つ”になった瞬間だった。そのとき私は、彼らがそれまで抱えていた孤独や不安にはじめて触れたような気がした。そのマイナスな感情を埋め合うような渾身のセクシーローズは、グループの平和と安寧を願う不動のセンター・佐藤勝利さんが一番見たかった光景なのではないかと思う。

 

余談になるが、私は今年の5月に初めてKAT-TUNのコンサートに参加した。35歳を超えてもなお、オタクが願う“アイドル像”を全うする彼らを見て、KAT-TUNというグループへの覚悟を感じた公演だった。詳しくは知らないけれど、この人たち、一生KAT-TUNをやってくれそうだなと思った。それと同時に、私の好きなグループがその境地に辿り着くのはまだまだ先のことなんだろうな、とふと切なくなったりもした。まだ若い彼らにそんな願望を押し付けるのは傲慢なような気もしていた。だけれど、私はこの公演ではじめて「この人たち一生Sexy Zoneをやってくれそう」と思えたのである。8年間見つづけてきて、はじめて。セクシーたちは絶えずそういった言葉や約束を与えてくれてはいたのだが、どこか信じきれない自分がいた。8/11の昼公演は、その不安が確信へと変わった公演だった。

 

横アリ最終日の昼公演では、念願のドーム公演が発表された。11年経ってやっとの思いのドーム公演である。「コンサート会場は狭ければ狭いほどオイシイ!!」という考えの私は、セクシーたちがドームへ行ってしまったとき、どういう感情になるんだろうと我ながら未知数だったのだが、Twitterでその情報を目にしたとき、素直に嬉しかった。喜べた自分にもなんだか嬉しかった。

 

というわけでSexy Zoneの皆さん、ドーム公演おめでとうございます!!!ライブ構成を考えている風磨くん、ぜひともセトリに『今日はありがとう』と『High!!High!!People』を入れてください!!!一生のお願いですマジで。どうなるかなーと思いつつ、楽しみな気持ちの方が強いです。まだ見ぬ景色を見に行こう!!!!

 

↓以下ザ・アリーナレポ

佐藤勝利の不在公演ながら、佐藤勝利という概念を強く感じるライブでしたよね……

フィクションと現実の狭間で (『石子と羽男』第3話ネタバレ感想)

あの事件がもうドラマになるのか……とたまに驚くことがある。実際に起きた事件を扱うのはドラマに限ったことではないが、制作から公開に至るまで何年もかかる映画や小説に比べると、ドラマは現実とのラグが少ない。一年前、早いものでは数カ月前に起きたことを掲げ、幅広い層へ訴求できることがテレビドラマの強みだ。きっと今年に起きたあの事件や、世間をざわつかせたあれやこれやも、来年にはドラマになっているのだろう。私たちはそんな作品を通してあのときに抱いた感情を思い出す。

しかし、実際に起きた事件をモチーフにするのはリスキーな要素の方が多いと思う。上手くいけばキャッチーに映るし、社会問題へのアンテナが優れている作品なのだという印象を与えられるが、攻めきれずに中途半端な着地を迎えるものも多々あり、まあ難しそうだ。たぶんフィクションと現実のちょうどいい落としどころを見つけるのが難しい。作る側は伝えたいことを描きつつも、あらゆる部分への配慮を欠かすことは出来ないし、見ている側は見ている側で、どこまで"エンタメ"として受け取ればいいのか楽しんでいいのか、と悩んだりする(私は結構悩む)

という見解を踏まえて。先日30(金)に放送されたTBSドラマ『石子と羽男ーそんなコトで訴えます?ー』の第三話が、昨今の社会問題を扱ったドラマで(私の観測上)とりわけクオリティーが高かったのでここに残したい。すみません、TVerの無料公開には間に合わなかったです……。

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そもそも『石子と羽男』がどんな話なのかといいますと。胡散臭い弁護士・羽男(中村倫也)と東大出身ながらパラリーガルに収まっているカタブツ・石子(有村架純)がさまざまな珍事件に挑むリーガルエンターテインメントドラマだ。朝ドラ『とと姉ちゃん』等を描いた脚本家・西田征史のオリジナルで、TBSの黄金タッグ(『アンナチュラル』『MIU404』などなど)新井順子P×塚原あゆ子監督が手掛ける最新作として、放送前からドラマ好きの中では期待値が高かった。

茶店のコンセントで充電をしていた大学生が店主に訴えられるところから始まった第一話は、わりとシンプルな印象を受けたものの、『そんなコトで訴えます?』のサブタイトルとは裏腹に“訴える”つまり“声を上げること”を肯定する物語だった。「なぜ声を上げないんですか?」という石子や、加害者側にも「あなたはあなたで声を上げればいいじゃないですか!」と寄り添った羽男の姿が、今の時代感にめちゃくちゃフィットしていると思ったのである。

ちなみに現在放送中のフジ月9『競争の番人』でも似たようなメッセージ(誰にでも怒る権利があること)を発信しているが、大企業相手にぎゃふんと言わせる物語よりも、『石子と羽男』のほうが今の自分にしっくりくる。なんというか身の丈に合う。

 

そんな『石子と羽男』、第三話はファスト映画の回だった。もうドラマになるのか……はこの時に感じたことである。ファスト映画については以前から問題視されていたが、初の逮捕者が出たのは2021年6月。東宝や日活など、大手13社が投稿者に対して5億円もの損害賠償を請求したニュースが出たのは、今年5月のことだ。

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ドラマの話に戻ります。羽男に白羽の矢が立ち、国選弁護でファスト映画を投稿していた大学生を担当することになった。なかなかシビアな設定だと感じたのが、この大学生はもともと"映画監督志望"なのである。のちに出てくる第二のファスト映画投稿者もまた"映画好き"だった。

最初に逮捕された大学生の場合は、映画の勉強のためにとおススメ映画のファスト動画を仲間内で限定公開していたのが(それもどうなん)、うっかり全体公開にしてしまい、あっという間に数十万回再生まで伸びた。それまで公開していた自主制作映画とは比べものにならない反響の大きさに気持ちよさと、ある種の使命感を覚えた彼は、アカウント凍結まで27本にわたるファスト動画をアップする。ファスト映画のなにがいけないのか?劇場で流れる予告となにが違うのか?収益化もしていないのになにが悪いのか?捕まってもなお、彼は食い気味に問いつづける。

しかし、この事件は映画好き大学生の逮捕だけでは収まらず、彼の好きな映画監督にまで飛び火した。ニュースを見て勘違いした人たちがなぜか監督をバッシングし、新作映画のTwitterアカウントには誹謗中傷リプが殺到する。ちなみに大学生の名前が山田遼平、監督が山田恭平なのだけれど……そもそも山田しか合ってねえじゃんか!バカ!大バカ!!(ちなみにこのクソバカ現象はTwitterを観測していると悲しいかなよくある……)

どうして山田遼平くんはこんなことをやってしまったのだろう。一言でいうと、それは"想像力の欠如"によるものだと私は思う。逮捕されること、自分の名前と空見した一般人が大好きな映画監督を誹謗中傷すること、それによってようやく公開に至った新作映画が大コケし、かなり早い段階で打ち切りになってしまうこと……。そして、いつか映画監督になった未来の自分が搾取される"前例"を生み出してしまったことにも、彼は気づいていないのだ。

 

 

ここのシーンがすごく良かった。山田遼平くん事件の一連の原因は"想像力の欠如"だと書いたけども、山田監督から語られた「どうしてファスト映画(文化)がダメなのか」の理由は、作品を生む側、生みの苦しみを知っている人だからこその声で、それこそエンタメを享受する側の私には想像が出来なかったから。ファスト文化を肯定する大学生の被害にあったのが、65歳の遅咲きの映画監督というのも悲しいほどに鮮やかな対比だ。

 

羽男たちが手を焼きまくった山田遼平くん事件は「懲役1年2ヶ月の執行猶予」で幕を閉じる。起訴された以上、執行猶予を目指すしかなかった彼にとってはこれ以上ないベストな結果だ。あれだけイキってた山田遼平くんも心底反省し、最終公判では「でも…もし許されるなら、また映画に関わって生きていきたいです」と言った。山田監督にも直接謝りに行くのだが、監督は土下座して詫びる彼に対して、このように返す。

 

未熟で申し訳ない。どんなに謝罪をされても受け入れることはできません

 

法律では執行猶予という形でやり直しのチャンスを与えられたが、山田監督個人は彼を許さなかったのである。一見酷なようにも思えるこのラストが、私はすごく晴れ晴れしかった。“声を上げること”や“怒ること”を肯定していた『石子と羽男』らしい着地であり、“声を上げる権利”や“怒る権利”もあることを主張していた『石子と羽男』が“許さない権利”も私たちにはあるのだと言ってくれたことが、嬉しかったのだ。

 

怒るまでには至らないが、それでも悲しかったという場面は山ほど浮かぶ。そんなとき、相手がどんなに誠意を尽くしてくれたとしても、許せない自分がいてもいい。悲しさを無理に拭わなくてもいい。悲しむ権利も許さない権利も、私たちにはあるのだから。

 

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明日菜子的「このドラマがすごい!2021」

どうも、明日菜子です!みなさま年末いかがお過ごしで…え、年末じゃないの!??

 

去年の年間ベスト記事に「来年こそは余裕を持って更新します!」と書いたはずなんですが、おかしいな。去年はコロナに罹ってしまい(ブログを死に物狂いで書いてるときは風邪だと思っていた)ギリギリになってしまったんですが、今年は普通にスケジュール管理が甘かった。でも大丈夫、私はジャニオタです。ジャニオタには13月という概念があるので。

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さて、今年もドラマを沢山見ました。朝ドラや大河、覚えている限りの単発ドラマを含めて完走したドラマはなんと122本!連ドラは117本。2020年は91本らしいです。私が視聴枠を増やしたのではなく、ドラマ枠そのものが増えたんですよね。2022年が恐ろしい!

 

▼視聴リスト▼

NHK『オリバーな犬、(Gosh‼︎ )このヤロウ』を入れ忘れたので、正しくは117本です。あんなに確認したのに!)

 

年間ベストは毎年うんうん悩みながら書くんですが、先に言っときます。2021年は過去最高くらいに悩みました!2021年はブログを一つも更新しなかったので、ありったけのブログ熱をぶつけます!!(ゴゴゴゴゴゴゴ)

 

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第10位『うきわー友達以上、不倫未満ー』(テレビ東京

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夫の転勤で地方から社宅に引っ越すことになった麻衣子(門脇麦)。新しい土地で新しい生活が始まるはずが、夫(大東俊介)が会社の後輩(蓮佛美沙子)と不倫。孤独を感じる麻衣子は、お隣に住んでいる夫の上司・二葉さん(森山直太朗)の存在に心救われ、ほのかな恋心を抱くようになる。二葉さんの妻(西田尚美)も若い陶芸家(田中樹)の恋人がいて……そう、お気付きでしょうか。ここの登場人物、伝説のトンチキ不倫ドラマ『黄昏流星群』並みに不倫をしているんです!!!!(例えが悪い)

 

今作のなにがすごいって、とにかくドラマ作りが上手い…!『チェリまほ』も好評だった風間太樹監督率いる演出、『アライブ がん専門医のカルテ』の倉光泰子脚本、そして信頼のテレ東ドラマ班…ド、ドラマ作るのが上手すぎるとしか言いようがない……!野村宗弘氏のWEBコミックが原作なんですが、台詞はあまり多くないんですね。

ドラマも他の半分くらいしか台詞がないと思う。なのに1時間があっという間。大きな事件が毎回起きるわけではないのに(世の中的には事件でもなんでもないのに、パートと家が世界の中心である麻衣子にとっては、一つ一つが大きな出来事なのがこれまた切ないのですけど)時間があっという間。台詞がなくとも麻衣子や二葉さんの気持ちが伝わる映像演出の数々が本当に素晴らしく、役者陣も最高です。演技力おばけが揃う中、やっぱり主人公は門脇麦なんだなと思わせる彼女の求心力の高さがすごかった。

最終回、サレ者同士だった麻衣子と二葉さんはそれぞれの選択をする。もう二度と会うことはないのだろう。それでも、麻衣子は二葉さんへの気持ちを宝物のように抱きしめながら生きていくのかもしれないと、三浦透子『通過点』を聞きながらゆらゆらと考えた。


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名曲!

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第9位『半径5メートル』(NHK

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世間を揺るがす大スクープを扱う一折班で大失敗した風未香(芳根京子)は、読者の“半径5メートル以内”にある身近な話題を扱う二折班に異動することに。今までとは全く違う二折班でのハウツーを、名物ライターの宝子(永作博美)から学ぶ。「○○くらい作れおじさん」や断捨離、ワンオペ問題など今作が扱う話題はとにかく広くてキャッチー。普段何気なく見過ごしていたことを考える機会を与えてくれる。

 

  • マイベスト回:第4話「なりすましにご用心」

女性として生きていきたかったカオリンは、カミングアウト後に離婚。娘とも会わず状態だったが、高校生になった娘とSNSを通じて交流を重ねている。しかし自分の正体は明かさず、あくまでも「25才のOL・松ぼっくりさん」として娘の相談相手になっていた。その事情を知ったふーみんが代わりに娘に会いに行く……という流れなんですが、話の空気感がとびきり澄んでいて大好きな回。なによりも北村有起哉が上手すぎる。映画『ヤクザと家族』や『ムショぼけ』とヤクザな北村有起哉を摂取した2021年だったが、180度違うカオリンの姿にひっくり返った。『アンナチュラル』の下品な記者の印象が強い方が見たら、泡吹いて倒れるんじゃないでしょうか。本当にすごい役者さんです。

 

(別回ですがこちらも印象的)

メディアを担ぐ者としての矜持が芽生え、成長していくふーみんや軽やかな宝子さん。登場する女性たちと作品自体から感じるしなやかさがとても美しくて好きだった。『今ここにある危機とぼくの好感度』(名作!)や『ここは今から倫理です。』(名作!)もだけれど、NHKドラマは考えつづけることの大切さを世の中に訴えつづけているような気がします。

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第8位『ハコヅメ』(日本テレビ

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あらゆるハラスメントに屈しないクールビューティー・藤さん(戸田恵梨香)と真面目が取り柄のポワポワ系新人・川合(永野芽郁)が現代日本を守りま〜す!そう、二人はハコヅメ!というわけで、第8位はみんな大好き『ハコヅメ』です。今作は、回を重ねるごとにキャラクターたちへの愛が募り、全てが可愛く見えてしまう沼コンテンツ。私の中のマイキーが「ハコヅメ嫌いなやつ、いる!!?いねえよなぁ!!?」と叫んでる。

 

『ハコヅメ』を一言で表すならば“イマドキ”。藤さんの川合への教育方針や二人の距離感、問題提起に対してのアンサーや主題歌も含めて全てがイマっぽい!土台となる原作の軸がかなりしっかりしており、世間に伝えたい明確なテーマがありながらも説教くさくならない。だけど、見終わった後に考えさせられる。この絶妙な塩梅がイマっぽい。日テレドラマのライトな作風とも相性が良かった。

改めて戸田恵梨香の魅力に「恵梨香様…!」とクラクラした方も多いと思うんですけど、それと同時に永野芽郁ちゃんの特別感に気付いた方も多いのではないでしょうか……。永野芽郁ちゃんすごく特別じゃないですか……。あの天真爛漫な川合に対して、マイナスな感情を持たせることなく、ただただ「かわいい」と「いとおしい」の感情に昇華できたのは誰でも出来ることではない。永野芽郁の特性が川合というキャラにどハマりしてた。仲良しのバーのマスターと『ハコヅメ』の話をしてたときに「永野芽郁綾瀬はるかコースにいってるよね、そういう売り出し方だよね」と言っててあまりにも合点がいったので、「万が一永野芽郁関連コラムの依頼が来たらその説まんま使うね!!!」と堂々パクリ宣言しときました。

なんか出てる

 

藤さんと河合の上司役がムロツヨシで、放送前はなんと安易なキャスティング…と思っていたけど、放送を見ると安易なのは私だ!!!と机に頭ガン。三浦翔平も山田裕貴も基本変なキャラクターだったけど、ここぞな時に芝居の上手さが出てました。日テレ的にも余力を残しての最終回だったように思うので、また帰ってきてほしい!ハコヅメ、待ってるね〜!!!!!!

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第7位『岸辺露伴は動かない』(2作目)

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去年から年末の定番となった高橋一生主演NHKスペシャルドラマ『岸辺露伴は動かない』。私は今作のせいで二年連続頭を抱えている。なぜならば、それまでにTOP10候補を決めていたとしても、年末ギリギリに放送される岸辺露伴が入ってきてしまうからどうしても一作削らないといけない。今年も露伴のために一作削ったよ……。

去年の私、夢かなったな!

 

皆んなお馴染みそして私は全く読んだことがない『ジョジョの奇妙な冒険』のスピンオフ、『岸辺露伴は動かない』を特撮アニメのヒットメーカー・小林靖子脚本で実写化。クセの強い漫画家・岸辺露伴が漫画のネタを求め、さまざまな怪奇現象に身を投じていく。原作未読なのでこの薦め方があってるかは分からないが、『世にも奇妙な物語』系統の話が好きな人は好みだと思う。

 

原作勢も絶賛の再構築力、あの独特な世界観に相応しい映像の美しさ。そして今回改めて感じたのは、岸辺露伴を演じる高橋一生がとにかくす ご い!!この空白で伝わるだろうか、す   ご   い!!!!特に第5話『背中の正面』のゲスト・市川猿之助との対峙が最高に痺れました。歌舞伎レベルの迫力で攻める猿之助、さらにその上を行く高橋一生、あれは本当にすごいものを見た。『カルテット』や『おんな城主直虎』など数々の代表作がありますが、2021年12月現時点の高橋一生の最高傑作は間違いなく『岸辺露伴は動かない』第5話。

 

第6話のメインゲスト・内田理央も良かった。間男の渡辺大地を誤って殺しちゃうんですが、そこから内田理央劇場。画面がモノクロになったら幕開けのサインです。また帰ってきてくれるだろう露伴のために、来年は選ぶのを最初から9作だけにしようかな。

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第6位『おちょやん』(NHK

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年間ベスト記事を何度か更新する中で、半年の朝ドラや一年にわたる大河ドラマは絶対ランキング内に入れないぞと心に決めていたのだが(ますます優柔不断が加速するし比較が難しい)、クールベストならまだしも年間ベストなら入れるべきでは……?とふと思ったので、今年から対象作品に入れました。長編ドラマだらけになってしまったらあれなんですが、一作はいれようかなと。

 

というわけで、マイベスト10に入ったのは朝ドラ『おちょやん』!『おかえりモネ』や『青天を衝け』も素晴らしく、今年はNHKドラマが全体的に豊作で甲乙つけ難いのですが、私は芸能や才能の話がものすごく好きなんです。(早くあまちゃんを見ろと言われた)なので喜劇女優・浪花千栄子の生涯をモデルにした『おちょやん』が特に好みだった。杉咲花も清原果耶も今か今かと朝ドラヒロインを待ち侘びていた人たちですが、どちらもなるべくしてなったといいますか、彼女たちの看板に相応しい作品が来たと思います。

 

『おちょやん』に関してはテルヲも一平もこんにゃろ〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!と思うことばかりで(特にテルヲに関しては中の人のことを一切忘れて生理的に無理なレベル)、ベースはあれど、あの決着の仕方が良かったか?と聞かれたら頭を抱えるんですが、最後の最後の回収があまりにも美しかった。この後にランクインしてる某作品を見た方はお分かりだと思いますが、そう……私はああいうメタ話が好きなんです……。千代の人生は円満ではなかったかもしれないけど、傷つけられた過去に赦しを与えられたことが彼女にとっては大きかったんじゃないかとも思う。そして杉咲花がめちゃくちゃ上手い。日本の映画界に大きく貢献している成田凌が国民的ドラマで大きな役を託されたのも嬉しかったです、どクズでしたけども。

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第5位『その女、ジルバ』(フジテレビ)

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百貨店の販売員から“姥捨山”と揶揄される工場勤務へ出向して早数年……金ナシ男ナシで40歳を迎えた新(池脇千鶴)は、ひょんなキッカケで熟女BAR「OLDJACK &ROSE」のホステスとして働きはじめる。

 

まず『その女、ジルバ』でなにが嬉しかったって、女優・池脇千鶴のテレビドラマ復帰ですよ。なんとTBSドラマ『ごめん、愛してる』以来4年ぶり、連続ドラマの主演は9年ぶり!やったーーーーーーーー!!!!!!!!!

↑やったー!!!!とツイートしつづけたらかファンの一人として呼んでいただきました。やったー!!!!

 

今年40歳を迎えた池脇千鶴ですが、『ジルバ』レギュラー陣の中では最年少座長。というのも、「OLDJACK &ROSE」のホステスたちは平均年齢70歳以上なのです。あえて年齢を書くと、草笛光子(88)中田喜子(68)草村礼子(81)久本雅美(63)、そしてマスター役の品川徹(86)……!縁側でのほほんとお茶を飲んでいたり、(失礼ながら)ベッドに横たわっている役どころが多い中、『ジルバ』ではカラフルなドレスやタキシードに身を包んで踊ったりと超パワフルなのです。

役を越えて役者本人の生きてきた重みを感じるシーンも多かった。ダメ男に引っかかった中田喜子に「やめなさい」と止める草笛光子に思わず、「ね、年輪……!」と仰け反るくらいに印象的。

『その女、ジルバ』はまさに人生讃歌の物語。誰もが一度は感じる年齢の呪縛を解くのは、「そんな風に見えないよ」や「まだまだ若いよ」の言葉ではなく、先輩たちが逞しく生きている姿なのかもしれません。主役の池脇千鶴だけでなく、大御所ベテラン役者たちの新たな代表作が生まれる瞬間に立ち会えたことも嬉しかった。

 

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第4位『俺の家の話』

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プロレスラー・ブリザード寿として活躍していた寿一(長瀬智也)は、離婚や怪我などが重なり、肉体的にも精神的にも崖っぷち状態に。ある日、のちに人間国宝となる能楽師の父・寿三郎(西田敏行)が倒れたことをキッカケに、寿一はレスラーを引退し、25年ぶりに家へ戻る決意をする。

 

長瀬智也の芸能界引退……それは2021年の芸能史に残る重すぎる一ページ。2021年の芸能界を振り返るに彼を思わずにはいられないと同時に、長瀬智也最後の主演作『俺の家の話』も挙げずにはいられません!宮藤官九郎をはじめとする仲間たちが、長瀬智也の集大成として用意した花道が『俺の家の話』なのです。

あまりにも今作が請け負うテーマが複合的なので割愛するけど、大河ドラマ『いだてん』をやりきった宮藤官九郎が描く物語が、さらに間口が広がっていたことに驚いた。個の「家」の話としながらも、どの人どの世代も置いてけぼりにしない物語だったように思います。でも、最後の最後は長瀬智也一人に向けられていました。粋だなぁ。

現段階における長瀬智也の最終作品が『俺の家の話』であることに全く異論はないけど、ラストステージが潤 沢になってしまったのは本当にええんか……?!と今でも思っています。

 

宮藤官九郎が脚本家としてさらなるフェーズに入ったことを感じた『俺の家の話』ですが、寿一の弟役・永山絢斗にも同じことを思いました。

長州力が毎回ベストアクトをキメていたことを私は孫の代まで語り継ぎたい!

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第3位『生きるとか、死ぬとか、父親とか』(テレビ東京

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ラジオ『トッキーとヒトトキ』ではコラムニスト・トキコ(吉田羊)のお悩み相談が大好評。独自のワードセンスでリスナーの心を軽やかにするトキコだが、彼女自身も実の父親(國村隼)との関係に悩んでいた。『俺の家の話』のあとに『生きるとは~』が放送された当時、なんか因果関係みたいなものを感じずにはいられなかった。こちらも父と娘の愛憎を描く「私の家の話」なのです。

 

『生きるとか〜』は、トキコのラジオコーナーから始まり、父とのエピソードを絡めながらトキコの日常を描いていく。ジェン・スー氏の自著伝をベースにしたドラマなのだけど、トッキーさんもといジェン・スー氏の言葉選びが素晴らしい。たった一人のリスナーに向けた言葉に、画面を通して何度も救われた。だけど、そんな彼女も”完璧”ではないし、彼女だけが”正解”ではないと作品内で示していることも良かった。演じる吉田羊もこれまた超がつくほどのハマり役!

『生きるとか〜』もドラマ作るのがすっごく上手い。山戸結希演出×井土紀州脚本といえば映画『溺れるナイフ』ですが、映像演出がすごく斬新。若いトキコを演じた松岡茉優のファーストシーンなんてほんの一瞬なのにガツーンと引き込まれる。今作は吉田羊も田中みな実もベストアクト級に最高なんだけど、松岡茉優がね~これまた良いんですよ~。第11話「不在とか、崩壊とか」の松岡茉優なんて特に忘れられないです。

 

トキコさんの爽快なお悩み相談にまつわるアレコレがメインかと思いきや、亡き母親についてのエッセイ執筆依頼を機に、父親との関係を一気に煮詰めていく。あえて蓋をしていたものを一つ一つ紐解いていく作業はひどく苦しいけれど、トッキーさんのように対峙しなくちゃならない瞬間は、誰の人生にも訪れるのかもしれない。

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▼現時点でアマプラでも見れます!

 

第2位『阿佐ヶ谷姉妹ののほほんふたり暮らし』(NHK

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ブログが放送中に間に合わなかったドラマ『のほほん』の感想をここで書き切って、2021年の私は成仏する。

 

Twitterとかでドラマの感想を書いてると、有難いことに「次クールで楽しみなドラマはなんですか?」と聞いてくれる人がいるのだが、超チキンな私は吟味に吟味を重ねた上で「で、でも実際みないと分からないんですがね!」と予防線を張ってお答えしていた。ドラマ鑑賞は時間も労力も使うからです。

しかし上のツイートの通り、ドラマ『のほほん』に関しては割と早い段階で楽しみだと書いていた。キャストも原作もNHK制作なのも堅かったし、なによりも「脚本:ふじきみつ彦」。私はこれでイケると確信した。ふじきみつ彦脚本といえば、『バイプレイヤーズ』シリーズや『デザイナー渋井直人の休日』(2019年第7位)などなど……。そう、いまやお茶の間の人気者となったシンデレラおばさん(シンデレラおじさんは錦鯉らしい)こと阿佐谷姉妹の日常を描くに、ふじきみつ彦以上の適任はいないのです!!!

 

深夜一時の阿佐ヶ谷。コタツ越しに見えるみほさんは、かすかにいびきをかきながら眠っています。みほさんは、普段も静かで、いびきも静かです。

ー6畳1間の布団事情(エリコ)

しかし、姉はふたり暮らしを始めてこのかた1人になりたがるそぶりをまったく見せたことがないのです。私が1人になりたがると、なんだか寂しそうな顔をするのです。

いや、おかしいでしょう。家でも一緒、移動も一緒、仕事も一緒、帰りも一緒なのにですよ!絶対おかしい!何かあるんじゃないの?

ー姉よ、そんなに私が好きなのか(ミホ)

 

原作を読んだのでちょっと見てほしい。芸能人が背筋を正してパソコンをカチカチ響かせながら書いた文章を読む、というより「阿佐谷姉妹それぞれの話をステレオスピーカーで聞いている」気分になってはきませんか?こんな感じで江里子さん美穂さん江里子さん美穂さんとリレー形式で続くエッセイを、あんなにも上手く30分のドラマにまとめるなんて天才すぎやしませんか??構成も含めて上手すぎる。ドラマ作るのが上手すぎる!!!!!

実在する阿佐谷姉妹の物語にあえて〝フィクション〟というフィルターを挟んだのも良かった。おそらく阿佐ヶ谷姉妹本人が演じる選択肢もあったろうけど、女優二人が演じたからこそ心置きなく“作品”として楽しむことが出来たのだと思う。少なくとも私はそうだ。阿佐ヶ谷姉妹の関係性ってすごくイマドキで、疑似家族だったりシスターフッドだったりいろんなストーリーを付けたくなってしまうのだけど、一方で彼女たちに理想や希望を押し付けすぎているような気持ちになることもあって。考えすぎかもしれないけれど、そういう心配や懸念を取っ払って思う存分楽しませてくれたのがドラマ『のほほん』だった。

なによりも阿佐ヶ谷姉妹本人たちへのリスペクトに溢れたドラマ『のほほん』は、ピンクの衣装に負けないくらい華やかなエンドロールで幕を閉じる。研ナオコも宇崎竜童も良かったなぁ。まさに「ライフ・イズ・ビューティフル!」と叫びたくなる2021年の傑作。

 

▼言わずもがな原作も超面白いです。阿佐ヶ谷姉妹の解像度がますます上がる▼

ふじきみつ彦神をはじめ、創造神たちの裏話も超面白い▼

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第一位:お耳に合いましたら。(テレビ東京

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漬物会社勤務のOL・美園(伊藤万理華)は、尊敬するラジオパーソナリティーの一人・吉田照美が「好きの感情を言語化して誰かに伝えないと、好きが死んでしまう」と聞いて大ショック!喋り下手を克服するため、そして自分の“好き”を見失わないために、大好きなチェン飯(チェーン店グルメ)を語るPodcast番組『お耳に合いましたら。』を始める。

 

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2021年悩むに悩んだベスト10……けど『お耳』を一位にすることだけは決めていた!『お耳』はPodcastをはじめた美園の成長物語であり、大人たちの第二の青春物語であり、Spotify協賛のPodcast布教ドラマであり、そもそもグルメドラマなんです。

 

グルメドラマは、①実際のお店に訪れて美味い美味いと飯を食うパターン(『孤独のグルメ』シリーズ等)②主人公が料理するパターン(『きのう何たべた?』や『ホメられたい僕の妄想ごはん』等)に超ざっくり分かれると思うんですが、『お耳』は前者。基本的には首都圏中心のお話だったグルメドラマを、幅広く展開するチェーン店をテーマにすることで、どこに住む人も共感できる、足を伸ばせる身近な物語にしたところがジャンル的にも新しい。Podcast布教(周知)の面からみても上手くて、「手探り状態で音声配信を始めたなんの活動者でもない普通の子が、自分の内にある“好き”を発信しつづけて、いつしか誰かの特別になる」なんて美しすぎやしませんか。美園の活動理由である「トーク力向上のため」のフックも上手いなぁと思いました。ラジオのレジェンドパーソナリティたちが美園にそっと言葉を送る演出も、テレビでもネットでもなく”ラジオだけ”の特異性が上手く出てた。

 

こうやってストーリー以前の構造の話をすると結局「ドラマ作りが上手い」に着地してしまうんですが、なによりも『お耳』は美園・亜里沙井桁弘恵)・佐々木(鈴木仁)の漬物会社トリオが可愛い〜!亜里沙Podcastを薦めた友人で、ただのメカオタクな佐々木は『お耳』配信プロジェクトに巻き込まれただけなんですが、愛でも恋でもなく肩を並べる感じがめちゃくちゃイマドキっぽ~!令和っぽ~!となって超微笑ましい。学生時代を過ぎても、社会人になっても、あらゆる組織のしがらみに揉まれた大人にも青春はあることを提示してくれる『お耳』の優しい世界は、荒れ狂う現代社会を生き抜く大人たちのオアシスなのです。

 

  • マイベスト回:第8話「青春は、すっぱいぞ」銀だこ回

美園は会社のとあるプロジェクトに賛同するメンバーを集めるも、佐々木以外は全く共通点のない人たちばかり。「青春」がプレゼンの鍵を握るという結論になった一同は、美園の『お耳』で各々学生時代の話をするものの、いわゆる陰キャ側だった4人からはキラキラしたエピソードが出てこない……!一見寂しい回ですが、でも今の方が楽しくないですか?大人最高じゃないですか?と4人は超元気になっていきます。美園が「ああ、私たちあの頃みんな一人ぼっちだったんですね」とふと漏らした一言がすごく好きで、『お耳』らしさがよく出ていた回だなぁと思う。

 

お金持ちのお屋敷に勤める・シェフ(山崎樹範)が”お持ち帰りなら+1枚半額”のドミノピザ施策に対して「どういう商売してんだ……!」と真顔でいうのも好き。それな

 

井桁弘恵も鈴木仁(『消えた初恋』見てた人はぜひ見てほしい)も2022年は間違いなく飛躍の年になると思うのですが、私は女優・伊藤万理華の生涯にわたる代表作が生まれたことが嬉しかった。伊藤万理華×『お耳』松本壮史監督といえば、2021年映画『サマーフィルムにのって』も彼女らしさ全開で、伊藤万理華の強みを熟知されておる……。

キャスト、テーマ、演出、物語、音楽、そして何度も繰り返し見たくなるエンディングも含めて総合第一位!2021年一番大好きなドラマです!

 

▼現時点でアマプラで見れます▼

 

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というわけで、ベスト10ありがとうございました!あくまでも私の「好き」と「見てほしい」を基準に決めたランキングですが、『恋です!~ヤンキーくんと白状ガール~』『今ここにある危機とぼくの好感度について』『コントが始まる』『きれいのくに』『大豆田とわ子と三人の元夫』『天国と地獄』などが入らなかったのは自分でも意外でした(いつも二択サイトにぶち込んで決めるので…)『恋です!』や『ここぼく』もだけど、『夢中さ、きみに。』は深夜帯で見ている人が少ないので特に入れたかったんだけどなぁ……。

和山やま作品を実写化するならば『夢中さ、きみに。』スタッフでお願いします。先に見せた友人にはなんで『消えた初恋』入ってないんだよおおおおと言われました、ほんとだよね。上半期が特に激戦だった……。

 

全体的には、コロナの描写が減ったというか「マスクつけるかつけないか」論争が制作サイドの皆さんの中でも落ち着いたような。一昨年の方がリアリティーライン保てないんじゃないかと、とりあえずマスク着けた方がいいんじゃないか的なムードを制作側が葛藤しているように思っていたんですが、「描きたいテーマに準じる」みたいな指針が制作側にも視聴者側にもしっかりと芽生えた気がします。ベスト10には2作しか入ってないんだけど、オリジナル作品もすごく豊作でした!

 

▼毎年恒例▼

(『恋はDeepに!』の「体温は低め、好きな食べ物はワカメ!」by綾野剛を失念しておりました。2022年もトンチキ精進します)

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今年は……ではなくて、2021年もたくさんドラマ見ました。残念ながら2021年もフジテレビ批評にお呼ばれすることはなかったんですが(しくしく)、ドラマ感想の音声配信をしたりと準備はしておりますとも、ええ。寄稿させていただく媒体さんが増えたり、恐縮ながら記事にコメントさせていただいたりと新しいことにもチャレンジさせていただいた一年で、明日菜子的にはかなり充実した年でした。ありがとうございます。

 

 

そして明日菜子的2021年ビッグイベントといえば、劇場版『ルパンの娘』の応援コメントを書かせていただいたことです!過去シリーズの出演者の方々、エンタメ有識者の皆々様、映画泥棒さんからちぃたん☆さん…そして同じ並びに明日菜子……!本当にありがとうございます!!リアルサウンドさんで『ウチカレ』の記事を書かせていただいたんですが、北川悦吏子大先生に見ていただけたのも生涯にわたる思い出です!!

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2022年は楽しく、そして健康に気をつけながらドラマを見ていきたいです。あと気軽にブログを更新したいですね。長々とありがとうございました。みなさま今年もドラマ楽しみましょう!よろしくお願いしまーす!