あすなこ白書

日本のドラマっておもしろい!

明日菜子的「このドラマがすごい!2021」

どうも、明日菜子です!みなさま年末いかがお過ごしで…え、年末じゃないの!??

 

去年の年間ベスト記事に「来年こそは余裕を持って更新します!」と書いたはずなんですが、おかしいな。去年はコロナに罹ってしまい(ブログを死に物狂いで書いてるときは風邪だと思っていた)ギリギリになってしまったんですが、今年は普通にスケジュール管理が甘かった。でも大丈夫、私はジャニオタです。ジャニオタには13月という概念があるので。

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さて、今年もドラマを沢山見ました。朝ドラや大河、覚えている限りの単発ドラマを含めて完走したドラマはなんと122本!連ドラは117本。2020年は91本らしいです。私が視聴枠を増やしたのではなく、ドラマ枠そのものが増えたんですよね。2022年が恐ろしい!

 

▼視聴リスト▼

NHK『オリバーな犬、(Gosh‼︎ )このヤロウ』を入れ忘れたので、正しくは117本です。あんなに確認したのに!)

 

年間ベストは毎年うんうん悩みながら書くんですが、先に言っときます。2021年は過去最高くらいに悩みました!2021年はブログを一つも更新しなかったので、ありったけのブログ熱をぶつけます!!(ゴゴゴゴゴゴゴ)

 

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第10位『うきわー友達以上、不倫未満ー』(テレビ東京

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夫の転勤で地方から社宅に引っ越すことになった麻衣子(門脇麦)。新しい土地で新しい生活が始まるはずが、夫(大東俊介)が会社の後輩(蓮佛美沙子)と不倫。孤独を感じる麻衣子は、お隣に住んでいる夫の上司・二葉さん(森山直太朗)の存在に心救われ、ほのかな恋心を抱くようになる。二葉さんの妻(西田尚美)も若い陶芸家(田中樹)の恋人がいて……そう、お気付きでしょうか。ここの登場人物、伝説のトンチキ不倫ドラマ『黄昏流星群』並みに不倫をしているんです!!!!(例えが悪い)

 

今作のなにがすごいって、とにかくドラマ作りが上手い…!『チェリまほ』も好評だった風間太樹監督率いる演出、『アライブ がん専門医のカルテ』の倉光泰子脚本、そして信頼のテレ東ドラマ班…ド、ドラマ作るのが上手すぎるとしか言いようがない……!野村宗弘氏のWEBコミックが原作なんですが、台詞はそんなに多くない。

ドラマも他の半分くらいしかないと思う。なのに1時間があっという間。大きな事件が毎回起きるわけではないのに(世の中的には事件でもなんでもないのに、パートと家が世界の中心である麻衣子にとっては、一つ一つが大きな出来事なのがこれまた切ないのですけど)時間があっという間。台詞がなくとも麻衣子や二葉さんの気持ちが伝わる映像演出の数々が本当に素晴らしく、役者陣も最高です。演技力おばけが揃う中、やっぱり主人公は門脇麦なんだなと思わせる彼女の求心力の高さがすごかった。

 

最終回、サレ者同士だった麻衣子と二葉さんはそれぞれの選択をする。もう二度と会うことはないのだろう。それでも、麻衣子は二葉さんへの気持ちを宝物のように抱きしめながら生きていくのかもしれないと、三浦透子『通過点』を聞きながらゆらゆらと考えた。


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名曲!

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第9位『半径5メートル』(NHK

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世間を揺るがす大スクープを扱う一折班で大失敗した風未香(芳根京子)は、読者の“半径5メートル以内”にある身近な話題を扱う二折班に異動することに。今までとは全く違う二折班でのハウツーを、名物ライターの宝子(永作博美)から学ぶ。「○○くらい作れおじさん」や断捨離、ワンオペ問題など今作が扱う話題はとにかく広くてキャッチー。普段何気なく見過ごしていたことを考える機会を与えてくれる。

 

  • マイベスト回:第4話「なりすましにご用心」

女性として生きていきたかったカオリンは、カミングアウト後に離婚。娘とも会わず状態だったが、高校生になった娘とSNSを通じて交流を重ねている。しかし自分の正体は明かさず、あくまでも「25才のOL・松ぼっくりさん」として娘の相談相手になっていた。その事情を知ったふーみんが代わりに娘に会いに行く……という流れなんですが、話の空気感がとびきり澄んでいて大好きな回。なによりも北村有起哉が上手すぎる。映画『ヤクザと家族』や『ムショぼけ』とヤクザな北村有起哉を摂取した2021年だったが、180度違うカオリンの姿にひっくり返った。『アンナチュラル』の下品な記者の印象が強い方が見たら、泡吹いて倒れるんじゃないでしょうか。本当にすごい役者さんです。

 

(別回ですがこちらも印象的)

 

メディアとしての矜持が芽生え、成長していくふーみんや軽やかな宝子さん。登場する女性たちと作品自体から感じるしなやかさがとても美しくて好きだった。『今ここにある危機とぼくの好感度』(名作!)や『ここは今から倫理です。』(名作!)もだけれど、NHKドラマは考えつづけることの大切さを世の中に訴えつづけているような気がします。

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第8位『ハコヅメ』(日本テレビ

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あらゆるハラスメントに屈しないクールビューティー・藤さん(戸田恵梨香)と真面目が取り柄のポワポワ系新人・川合(永野芽郁)が現代日本を守りま〜す!そう、二人はハコヅメ!というわけで、第8位はみんな大好き『ハコヅメ』です。今作は、回を重ねるごとにキャラクターたちへの愛が募り、全てが可愛く見えてしまう沼コンテンツ。私の中のマイキーが「ハコヅメ嫌いなやつ、いる!!?いねえよなぁ!!?」と叫んでる。

 

『ハコヅメ』を一言で表すならば“イマドキ”。藤さんの川合への教育方針や二人の距離感、問題提起に対してのアンサーや主題歌も含めて全てがイマっぽい!土台となる原作の軸がかなりしっかりしており、世間に伝えたい明確なテーマがありながらも説教くさくならない。だけど、見終わった後に考えさせられる。この絶妙な塩梅がイマっぽい。日テレドラマのライトな作風とも相性が良かった。

 

改めて戸田恵梨香の魅力に「恵梨香様…!」とクラクラした方も多いと思うんですけど、それと同時に永野芽郁ちゃんの特別感に気付いた方も多いのではないでしょうか……。永野芽郁ちゃんすごく特別じゃないですか……。あの天真爛漫な川合に対して、マイナスな感情を持たせることなく、ただただ「かわいい」と「いとおしい」の感情に昇華できたのは誰でも出来ることではない。永野芽郁の特性が川合というキャラにどハマりしてた。仲良しのバーのマスターと『ハコヅメ』の話をしてたときに「永野芽郁綾瀬はるかコースにいってるよね、そういう売り出し方だよね」と言っててあまりにも合点がいったので、「万が一永野芽郁関連コラムの依頼が来たらその説まんま使うね!!!」と堂々パクリ宣言しときました。

なんか出てる

 

藤さんと河合の上司役がムロツヨシで、放送前はなんと安易なキャスティング…と思っていたけど、放送を見ると安易なのは私だ!!!と机に頭ガン。三浦翔平も山田裕貴も基本変なキャラクターだったけど、ここぞな時に芝居の上手さが出てました。日テレ的にも余力を残しての最終回だったように思うので、また帰ってきてほしい!ハコヅメ、待ってるね〜!!!!!!

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第7位『岸辺露伴は動かない』(2作目)

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去年から年末の定番となった高橋一生主演NHKスペシャルドラマ『岸辺露伴は動かない』。私は今作のせいで二年連続頭を抱えている。なぜならば、それまでにTOP10候補を決めていたとしても、年末ギリギリに放送される岸辺露伴が入ってきてしまうからどうしても一作削らないといけない。今年も露伴のために一作削ったよ……。

去年の私、夢かなったな!

 

皆んなお馴染みそして私は全く読んだことがない『ジョジョの奇妙な冒険』のスピンオフ、『岸辺露伴は動かない』を特撮アニメのヒットメーカー・小林靖子脚本で実写化。クセの強い漫画家・岸辺露伴が漫画のネタを求め、さまざまな怪奇現象に身を投じていく。原作未読なのでこの薦め方があってるかは分からないが、『世にも奇妙な物語』系統の話が好きな人は好みだと思う。

 

原作勢も絶賛の再構築力、あの独特な世界観に相応しい映像の美しさ。そして今回改めて感じたのは、岸辺露伴を演じる高橋一生がとにかくす ご い!!この空白で伝わるだろうか、す   ご   い!!!!特に第5話『背中の正面』のゲスト・市川猿之助との対峙が最高に痺れました。歌舞伎レベルの迫力で攻める猿之助、さらにその上を行く高橋一生、あれは本当にすごいものを見た。『カルテット』や『おんな城主直虎』など数々の代表作がありますが、2021年12月現時点の高橋一生の最高傑作は間違いなく『岸辺露伴は動かない』第5話。

 

第6話のメインゲスト・内田理央も良かった。間男の渡辺大地を誤って殺しちゃうんですが、そこから内田理央劇場。画面がモノクロになったら幕開けのサインです。また帰ってきてくれるだろう露伴のために、来年は選ぶのを最初から9作だけにしようかな。

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第6位『おちょやん』(NHK

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年間ベスト記事を何度か更新する中で、半年の朝ドラや一年にわたる大河ドラマは絶対ランキング内に入れないぞと心に決めていたのだが(ますます優柔不断が加速するし比較が難しい)、クールベストならまだしも年間ベストなら入れるべきでは……?とふと思ったので、今年から対象作品に入れました。長編ドラマだらけになってしまったらあれなんですが、一作はいれようかなと。

 

というわけで、マイベスト10に入ったのは朝ドラ『おちょやん』!『おかえりモネ』や『青天を衝け』も素晴らしく、今年はNHKドラマが全体的に豊作で甲乙つけ難いのですが、私は芸能や才能の話がものすごく好きなんです。(早くあまちゃんを見ろと言われた)なので喜劇女優・浪花千栄子の生涯をモデルにした『おちょやん』が特に好みだった。杉咲花も清原果耶も今か今かと朝ドラヒロインを待ち侘びていた人たちですが、どちらもなるべくしてなったといいますか、彼女たちの看板に相応しい作品が来たと思います。

 

『おちょやん』に関してはテルヲも一平もこんにゃろ〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!と思うことばかりで(特にテルヲに関しては中の人のことを一切忘れて生理的に無理なレベル)、ベースはあれど、あの決着の仕方が良かったか?と聞かれたら頭を抱えるんですが、最後の最後の回収があまりにも美しかった。この後にランクインしてる某作品を見た方はお分かりだと思いますが、そう……私はああいうメタ話が好きなんです……。千代の人生は円満ではなかったかもしれないけど、傷つけられた過去に赦しを与えられたことが彼女にとっては大きかったんじゃないかとも思う。そして杉咲花がめちゃくちゃ上手い。日本の映画界に大きく貢献している成田凌が国民的ドラマで大きな役を託されたのも嬉しかったです、どクズでしたけども。

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第5位『その女、ジルバ』(フジテレビ)

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百貨店の販売員から“姥捨山”と揶揄される工場勤務へ出向して早数年……金ナシ男ナシで40歳を迎えた新(池脇千鶴)は、ひょんなキッカケで熟女BAR「OLDJACK &ROSE」のホステスとして働きはじめる。

 

まず『その女、ジルバ』でなにが嬉しかったって、女優・池脇千鶴のテレビドラマ復帰ですよ。なんとTBSドラマ『ごめん、愛してる』以来4年ぶり、連続ドラマの主演は9年ぶり!やったーーーーーーーー!!!!!!!!!

↑やったー!!!!とツイートしつづけたらかファンの一人として呼んでいただきました。やったー!!!!

 

今年40歳を迎えた池脇千鶴ですが、『ジルバ』レギュラー陣の中では最年少座長。というのも、「OLDJACK &ROSE」のホステスたちは平均年齢70歳以上なのです。あえて年齢を書くと、草笛光子(88)中田喜子(68)草村礼子(81)久本雅美(63)、そしてマスター役の品川徹(86)……!縁側でのほほんとお茶を飲んでいたり、(失礼ながら)ベッドに横たわっている役どころが多い中、『ジルバ』ではカラフルなドレスやタキシードに身を包んで踊ったりと超パワフルなのです。

役を越えて役者本人の生きてきた重みを感じるシーンも多かった。ダメ男に引っかかった中田喜子に「やめなさい」と止める草笛光子に思わず、「ね、年輪……!」と仰け反るくらいに印象的。

『その女、ジルバ』はまさに人生讃歌の物語。誰もが一度は感じる年齢の呪縛を解くのは、「そんな風に見えないよ」や「まだまだ若いよ」の言葉ではなく、先輩たちが逞しく生きている姿なのかもしれません。主役の池脇千鶴だけでなく、大御所ベテラン役者たちの新たな代表作が生まれる瞬間に立ち会えたことも嬉しかった。

 

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第4位『俺の家の話』

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プロレスラー・ブリザード寿として活躍していた寿一(長瀬智也)は、離婚や怪我などが重なり、肉体的にも精神的にも崖っぷち状態に。ある日、のちに人間国宝となる能楽師の父・寿三郎(西田敏行)が倒れたことをキッカケに、寿一はレスラーを引退し、25年ぶりに家へ戻る決意をする。

 

長瀬智也の芸能界引退……それは2021年の芸能史に残る重すぎる一ページ。2021年の芸能界を振り返るに彼を思わずにはいられないと同時に、長瀬智也最後の主演作『俺の家の話』も挙げずにはいられません!宮藤官九郎をはじめとする仲間たちが、長瀬智也の集大成として用意した花道が『俺の家の話』なのです。

あまりにも今作が請け負うテーマが複合的なので割愛するけど、大河ドラマ『いだてん』をやりきった宮藤官九郎が描く物語が、さらに間口が広がっていたことに驚いた。個の「家」の話としながらも、どの人どの世代も置いてけぼりにしない物語だったように思います。でも、最後の最後は長瀬智也一人に向けられていました。粋だなぁ。

現段階における長瀬智也の最終作品が『俺の家の話』であることに全く異論はないけど、ラストステージが潤 沢になってしまったのは本当にええんか……?!と今でも思っています。

 

宮藤官九郎が脚本家としてさらなるフェーズに入ったことを感じた『俺の家の話』ですが、寿一の弟役・永山絢斗にも同じことを思いました。

長州力が毎回ベストアクトをキメていたことを私は孫の代まで語り継ぎたい!

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第3位『生きるとか、死ぬとか、父親とか』(テレビ東京

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ラジオ『トッキーとヒトトキ』ではコラムニスト・トキコ(吉田羊)のお悩み相談が大好評。独自のワードセンスでリスナーの心を軽やかにするトキコだが、彼女自身も実の父親(國村隼)との関係に悩んでいた。『俺の家の話』のあとに『生きるとは~』が放送された当時、なんか因果関係みたいなものを感じずにはいられなかった。こちらも父と娘の愛憎を描く「私の家の話」なのです。

 

『生きるとか〜』は、トキコのラジオコーナーから始まり、父とのエピソードを絡めながらトキコの日常を描いていく。ジェン・スー氏の自著伝をベースにしたドラマなのだけど、トッキーさんもといジェン・スー氏の言葉選びが素晴らしい。たった一人のリスナーに向けた言葉に、画面を通して何度も救われた。だけど、そんな彼女も”完璧”ではないし、彼女だけが”正解”ではないと作品内で示していることも良かった。演じる吉田羊もこれまた超がつくほどのハマり役!

『生きるとか〜』もドラマ作るのがすっごく上手い。山戸結希演出×井土紀州脚本といえば映画『溺れるナイフ』ですが、映像演出がすごく斬新。若いトキコを演じた松岡茉優のファーストシーンなんてほんの一瞬なのにガツーンと引き込まれる。今作は吉田羊も田中みな実もベストアクト級に最高なんだけど、松岡茉優がね~これまた良いんですよ~。第11話「不在とか、崩壊とか」の松岡茉優なんて特に忘れられないです。

 

トキコさんの爽快なお悩み相談にまつわるアレコレがメインかと思いきや、亡き母親についてのエッセイ執筆依頼を機に、父親との関係を一気に煮詰めていく。あえて蓋をしていたものを一つ一つ紐解いていく作業はひどく苦しいけれど、トッキーさんのように対峙しなくちゃならない瞬間は、誰の人生にも訪れるのかもしれない。

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▼現時点でアマプラでも見れます!

 

第2位『阿佐ヶ谷姉妹ののほほんふたり暮らし』(NHK

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ブログが放送中に間に合わなかったドラマ『のほほん』の感想をここで書き切って、2021年の私は成仏する。

 

Twitterとかでドラマの感想を書いてると、有難いことに「次クールで楽しみなドラマはなんですか?」と聞いてくれる人がいるのだが、超チキンな私は吟味に吟味を重ねた上で「で、でも実際みないと分からないんですがね!」と予防線を張ってお答えしていた。ドラマ鑑賞は時間も労力も使うからです。

しかし上のツイートの通り、ドラマ『のほほん』に関しては割と早い段階で楽しみだと書いていた。キャストも原作もNHK制作なのも堅かったし、なによりも「脚本:ふじきみつ彦」。私はこれでイケると確信した。ふじきみつ彦脚本といえば、『バイプレイヤーズ』シリーズや『デザイナー渋井直人の休日』(2019年第7位)などなど……。そう、いまやお茶の間の人気者となったシンデレラおばさん(シンデレラおじさんは錦鯉らしい)こと阿佐谷姉妹の日常を描くに、ふじきみつ彦以上の適任はいないのです!!!

 

深夜一時の阿佐ヶ谷。コタツ越しに見えるみほさんは、かすかにいびきをかきながら眠っています。みほさんは、普段も静かで、いびきも静かです。

ー6畳1間の布団事情(エリコ)

しかし、姉はふたり暮らしを始めてこのかた1人になりたがるそぶりをまったく見せたことがないのです。私が1人になりたがると、なんだか寂しそうな顔をするのです。

いや、おかしいでしょう。家でも一緒、移動も一緒、仕事も一緒、帰りも一緒なのにですよ!絶対おかしい!何かあるんじゃないの?

ー姉よ、そんなに私が好きなのか(ミホ)

 

原作を読んだのでちょっと見てほしい。芸能人が背筋を正してパソコンをカチカチ響かせながら書いた文章を読む、というより「阿佐谷姉妹それぞれの話をステレオスピーカーで聞いている」気分になってはきませんか?こんな感じで江里子さん美穂さん江里子さん美穂さんとリレー形式で続くエッセイを、あんなにも上手く30分のドラマにまとめるなんて天才すぎやしませんか??構成も含めて上手すぎる。ドラマ作るのが上手すぎる!!!!!

実在する阿佐谷姉妹の物語にあえて〝フィクション〟というフィルターを挟んだのも良かった。おそらく阿佐ヶ谷姉妹本人が演じる選択肢もあったろうけど、女優二人が演じたからこそ心置きなく“作品”として楽しむことが出来たのだと思う。少なくとも私はそうだ。阿佐ヶ谷姉妹の関係性ってすごくイマドキで、疑似家族だったりシスターフッドだったりいろんなストーリーを付けたくなってしまうのだけど、一方で彼女たちに理想や希望を押し付けすぎているような気持ちになることもあって。考えすぎかもしれないけれど、そういう心配や懸念を取っ払って思う存分楽しませてくれたのがドラマ『のほほん』だった。

なによりも阿佐ヶ谷姉妹本人たちへのリスペクトに溢れたドラマ『のほほん』は、ピンクの衣装に負けないくらい華やかなエンドロールで幕を閉じる。研ナオコも宇崎竜童も良かったなぁ。まさに「ライフ・イズ・ビューティフル!」と叫びたくなる2021年の傑作。

 

▼言わずもがな原作も超面白いです。阿佐ヶ谷姉妹の解像度がますます上がる▼

ふじきみつ彦神をはじめ、創造神たちの裏話も超面白い▼

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第一位:お耳に合いましたら。(テレビ東京

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漬物会社勤務のOL・美園(伊藤万理華)は、尊敬するラジオパーソナリティーの一人・吉田照美が「好きの感情を言語化して誰かに伝えないと、好きが死んでしまう」と聞いて大ショック!喋り下手を克服するため、そして自分の“好き”を見失わないために、大好きなチェン飯(チェーン店グルメ)を語るPodcast番組『お耳に合いましたら。』を始める。

 

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2021年悩むに悩んだベスト10……けど『お耳』を一位にすることだけは決めていた!『お耳』はPodcastをはじめた美園の成長物語であり、大人たちの第二の青春物語であり、Spotify協賛のPodcast布教ドラマであり、そもそもグルメドラマなんです。

 

グルメドラマは、①実際のお店に訪れて美味い美味いと飯を食うパターン(『孤独のグルメ』シリーズ等)②主人公が料理するパターン(『きのう何たべた?』や『ホメられたい僕の妄想ごはん』等)に超ざっくり分かれると思うんですが、『お耳』は前者。基本的には首都圏中心のお話だったグルメドラマを、幅広く展開するチェーン店をテーマにすることで、どこに住む人も共感できる、足を伸ばせる身近な物語にしたところがジャンル的にも新しい。Podcast布教(周知)の面からみても上手くて、「手探り状態で音声配信を始めたなんの活動者でもない普通の子が、自分の内にある“好き”を発信しつづけて、いつしか誰かの特別になる」なんて美しすぎやしませんか。美園の活動理由である「トーク力向上のため」のフックも上手いなぁと思いました。ラジオのレジェンドパーソナリティたちが美園にそっと言葉を送る演出も、テレビでもネットでもなく”ラジオだけ”の特異性が上手く出てた。

 

こうやってストーリー以前の構造の話をすると結局「ドラマ作りが上手い」に着地してしまうんですが、なによりも『お耳』は美園・亜里沙井桁弘恵)・佐々木(鈴木仁)の漬物会社トリオが可愛い〜!亜里沙Podcastを薦めた友人で、ただのメカオタクな佐々木は『お耳』配信プロジェクトに巻き込まれただけなんですが、愛でも恋でもなく肩を並べる感じがめちゃくちゃイマドキっぽ~!令和っぽ~!となって超微笑ましい。学生時代を過ぎても、社会人になっても、あらゆる組織のしがらみに揉まれた大人にも青春はあることを提示してくれる『お耳』の優しい世界は、荒れ狂う現代社会を生き抜く大人たちのオアシスなのです。

 

  • マイベスト回:第8話「青春は、すっぱいぞ」銀だこ回

美園は会社のとあるプロジェクトに賛同するメンバーを集めるも、佐々木以外は全く共通点のない人たちばかり。「青春」がプレゼンの鍵を握るという結論になった一同は、美園の『お耳』で各々学生時代の話をするものの、いわゆる陰キャ側だった4人からはキラキラしたエピソードが出てこない……!一見寂しい回ですが、でも今の方が楽しくないですか?大人最高じゃないですか?と4人は超元気になっていきます。美園が「ああ、私たちあの頃みんな一人ぼっちだったんですね」とふと漏らした一言がすごく好きで、『お耳』らしさがよく出ていた回だなぁと思う。

 

お金持ちのお屋敷に勤める・シェフ(山崎樹範)が”お持ち帰りなら+1枚半額”のドミノピザ施策に対して「どういう商売してんだ……!」と真顔でいうのも好き。それな

 

井桁弘恵も鈴木仁(『消えた初恋』見てた人はぜひ見てほしい)も2022年は間違いなく飛躍の年になると思うのですが、私は女優・伊藤万理華の生涯にわたる代表作が生まれたことが嬉しかった。伊藤万理華×『お耳』松本壮史監督といえば、2021年映画『サマーフィルムにのって』も彼女らしさ全開で、伊藤万理華の強みを熟知されておる……。

キャスト、テーマ、演出、物語、音楽、そして何度も繰り返し見たくなるエンディングも含めて総合第一位!2021年一番大好きなドラマです!

 

▼現時点でアマプラで見れます▼

 

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というわけで、ベスト10ありがとうございました!あくまでも私の「好き」と「見てほしい」を基準に決めたランキングですが、『恋です!~ヤンキーくんと白状ガール~』『今ここにある危機とぼくの好感度について』『コントが始まる』『きれいのくに』『大豆田とわ子と三人の元夫』『天国と地獄』などが入らなかったのは自分でも意外でした(いつも二択サイトにぶち込んで決めるので…)『恋です!』や『ここぼく』もだけど、『夢中さ、きみに。』は深夜帯で見ている人が少ないので特に入れたかったんだけどなぁ……。

和山やま作品を実写化するならば『夢中さ、きみに。』スタッフでお願いします。先に見せた友人にはなんで『消えた初恋』入ってないんだよおおおおと言われました、ほんとだよね。上半期が特に激戦だった……。

 

全体的には、コロナの描写が減ったというか「マスクつけるかつけないか」論争が制作サイドの皆さんの中でも落ち着いたような。一昨年の方がリアリティーライン保てないんじゃないかと、とりあえずマスク着けた方がいいんじゃないか的なムードを制作側が葛藤しているように思っていたんですが、「描きたいテーマに準じる」みたいな指針が制作側にも視聴者側にもしっかりと芽生えた気がします。ベスト10には2作しか入ってないんだけど、オリジナル作品もすごく豊作でした!

 

▼毎年恒例▼

(『恋はDeepに!』の「体温は低め、好きな食べ物はワカメ!」by綾野剛を失念しておりました。2022年もトンチキ精進します)

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今年は……ではなくて、2021年もたくさんドラマ見ました。残念ながら2021年もフジテレビ批評にお呼ばれすることはなかったんですが(しくしく)、ドラマ感想の音声配信をしたりと準備はしておりますとも、ええ。寄稿させていただく媒体さんが増えたり、恐縮ながら記事にコメントさせていただいたりと新しいことにもチャレンジさせていただいた一年で、明日菜子的にはかなり充実した年でした。ありがとうございます。

 

 

そして明日菜子的2021年ビッグイベントといえば、劇場版『ルパンの娘』の応援コメントを書かせていただいたことです!過去シリーズの出演者の方々、エンタメ有識者の皆々様、映画泥棒さんからちぃたん☆さん…そして同じ並びに明日菜子……!本当にありがとうございます!!リアルサウンドさんで『ウチカレ』の記事を書かせていただいたんですが、北川悦吏子大先生に見ていただけたのも生涯にわたる思い出です!!

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2022年は楽しく、そして健康に気をつけながらドラマを見ていきたいです。あと気軽にブログを更新したいですね。長々とありがとうございました。みなさま今年もドラマ楽しみましょう!よろしくお願いしまーす!