あすなこ白書

日本のドラマっておもしろい!

【ご参加ください!】『鎌倉殿の13人』勝手に総選挙、やります

どうも、明日菜子です!いきなりですが、『鎌倉殿の13人』の総選挙(人気投票)を勝手にやります。今年一番ハマったドラマといえば間違いなく『鎌倉殿』なんですが、回を重ねるたびに推しが去っていく中、みんなの推しって誰なんだろう……とふと思いました。

 

https://twitter.com/asunako_9/status/1547808732503224320?s=46&t=f3TBq0LnaHUeA1z56ZM9Gg

 

あまりにもネット人気が高いので、もしかしたら公式がやってくれるかもしれない……または文春さんが再びやってくれるかもしれない……と思っていたのですが、恐らくやってくれそうにないので、明日菜子、動きます。

 

f:id:asunako_9:20221113225000j:image

https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSeiQHjoMFOAQ9nXnkcwmDrrj05ZdXNmd7B7e-ctJ443SOwuHA/viewform

投票期間:11/13(日)-12/5(月)

結果発表スペース:12/9(金)

三宅香帆さん、ありまよさんが参加してくださる予定です!!

 

※何票でもOK!

※フルネームで投票してください。

 

コメントはスペース&私のブログで紹介させていただきます。たくさんの投票まってまーす!!!!(ぜひぜひ投票してくださいお願い〜!!)

 

 

仁村紗和がほぼ毎週泣いてるドラマ『あなたのブツが、ここに』

コロナという疫病が発生して、もうすぐ2年半くらいになるだろうか。あの頃、私はいまの会社に入社したばっかりだった。最初の方は毎日部署の人と顔を合わせていたが、日に日に出社する人の数が減っていった。仕事終わりに友達と約束をしていたら、晩ご飯を食べるお店が見つからなくて、普段ならば全く立ち寄らないような居酒屋へ入った。リモート飲みという目新しい文化が盛んだった。合コンだかマッチングアプリだかで会った興味のない男性から誘いがくれば、NOの代わりに「コロナが終わったら会いましょう」という新時代の断り文句を突きつけたりもした。

いまとなっては懐かしさを覚える緊急事態宣言後、未知の疫病で揺さぶられていた2020年からスタートしたドラマ『あなたのブツが、ここに』がいよいよ終盤を迎える。主人公・亜子(仁村紗和)は、小学生の娘を抱えたバツイチのシングルマザー。最初は昼の仕事よりも割の高い十三のキャバ一本で働いていたものの、緊急事態宣言によって夜の店は窮地に陥る。そもそも若さとテクニックを要する夜の世界で、28才の亜子はお世辞にも人気とはいえないキャバ嬢だった。貯金は減っていくばかりだったところ、給付金詐欺(by夜の客)に合ってしまい一文無しになった亜子は、疎遠だった母を頼って尼崎へ。踏んだり蹴ったりの状態で悔し涙を流す亜子のシーンから、この物語は始まるのだ。

あなたのブツが、ここに - NHK

尼崎へ戻った亜子はお茶っぴき状態のキャバをつづけつつも、夜のお客のツテで宅配ドライバーの仕事に就く。でもSTAYHOME渦の宅配ドライバー業は、思っていた以上に過酷だった。ただでさえ忙しい運送業が余計に忙しくなった時期、それに加え、慣れない仕事で怒鳴られつづけていた亜子。

しかし、怒鳴っていた先輩も、一緒に働いていた売れっ子キャバ嬢も、時短営業にもめげずに小さなお好み焼き屋を営んでる母親も、慣れない地へ転校した娘も、それぞれ"覚悟"を決めていたことを知った彼女は、夜職への未練を断ち、宅配ドライバーの仕事へと転職する。中高とソフトボールをやっていて「心が折れたら負けてしまう」と唱えつづけていた亜子が、毎週泣いてるシーンがとにかく印象的なドラマだ。

 

『あなブツ』を見ていると、コロナという病が世間を賑わせたあの頃を思い出す。幸運なことに、私の生活は大きく変わらなかったものの、コロナ禍に転校した娘・咲妃と同級生の「なぁ、咲妃ちゃんってどんな顔してんの?」「私、咲妃ちゃんがどんな顔してるかわからへんねんもん」というやりとりや、母・美里が「いったん休んだらな、もう立ち上がられへん気がするんよ」を聞いては、胸がきゅっとなった。亜子の上司である武田の「何がエッセンシャルワーカーや。雑に扱いやがって」の主張にもしかと頷ける。

私は結婚もしてないし、関西にも住んでいないし、宅配ドライバーでもないけれど、泣きじゃくる亜子の涙を“知っている”。「コロナいつ終るんやろうな」という亜子たちがぼやっと抱いている不安も”知っている“、"わかる"。きっと『あなブツ』登場する人たちが経験している痛みと同じものを、大なり小なり、私たちも経験しているのだ。

 

コロナという疫病が発生して、今年の冬で3年になる。帰省期間にコロナが発症し、親に感染させて、どうしようどうしようと思いながら過ごした一カ月もあった。好きな人に「コロナが終わったらね」と言われ、これはもう一生会えないんじゃないかと落ち込んだこともあった。この先の人生どうなるんだろうと、どうしようもない孤独に駆られる日もあった。だけど、みんな「コロナだから仕方ないね」を口にそれぞれが強くなっていた。

でもその一方で、あの時の私たちはたしかにそれぞれ傷ついていたのだとも思う。コロナで得たものよりも失ったものの方が遥かに多い。『あなたのブツは、ここに』はあの時の私たちに「辛かったよね」といってくれる寄り添ってくれる、唯一無二のドラマだった。

 

↑9月末で終わっちゃう『あなブツ』ですが、期間限定はNHKプラスでの配信が決まりました!このブログで興味を持ってもらえた方はぜひ!

セクゾ夏8/11横アリ昼公演に入ってからKUSODEKA感情を抑えられない

今年もSexy Zoneのツアーに行った。大阪公演と横アリ公演に参加したが、私にとっての横アリ初日であり、不動のセンター不在で異例の3人Zoneの幕開けとなった8/11昼公演があまりにもあまりにも良すぎて、あれからセクシーたちへのKUSODEKA感情が抑えられなくなっている。昼公演のあと、参戦したオタクたちと共に感想会を4時間くらいしても足らなず、一人でチューハイ片手にゲリラスペースなんかもした。あのスペースにお付き合いくださった皆さん、本当にありがとうございました。あの場で思う存分話したつもりだったけど、セクゾを見つづけて8年目に入った今、彼らに対してこれだけ想いが溢れることが私にとってもかなり驚きだったので、一ヶ月遅れですがブログに残しておく。

まず、Sexy Zoneと私の話をする。中学時代に山Pへハマったのを最後に、ジャニーズは茶の間で嗜む程度だった私が再びジャニオタへと舞い戻ったのは2012-2013年のカウコン。そこには年齢制限でフル出場できないメンバー4人が見守る中、大晦日なのにサンタみたいな衣装を纏い、東京ドームの中心で一人「Sexy  Summerに雪が降る」を全力で踊っていたケンティーがいた。年末なのにサンタ服、Sexy summerなのにほぼクリスマスソング。そもそもSexy summerってなんなんだ。初見でも分かる珍妙さながらその珍妙っぷりを疑うことなく、全力でアイドルソングへと昇華させていた彼の姿にビビビときた。ふまけん的にはあれが"流れ星が落ちてきた感覚"とでもいうのだろうか。とにかく恋に落ちた瞬間とは、ああいう類いのものだと私は思う。

初めてのセクゾコンは、2014年「Sexy Zone Spring Tour Sexy Second」の名古屋公演だった。同じく2012-2013のカウコンでケンティー落ちした友達がしれっとファンクラブに入会していたことが判明し、ちゃっかり同行させてもらったのである。高校まで都心から遠く離れた地元に住んでいた私にとって、芸能人やアイドルはテレビ越しに存在に“眺める”対象であり、「コンサートに行く」「ファンクラブに入る」という発想そのものがなかったので、初めて彼らを目の前で見たときはかなりの衝撃だった。

現場に行くことがアイドルを推す全てではないけれど、コンサートが開催されるか否かで気を揉む今と比べると、良い時期にSexy Zoneと出会えたと思う。デビューの瞬間や死ぬほど擦った2013年のコンサートには立ち会えなかったものの、彼らもまだまだ駆け出の新しいグループで、グループ自体の稼働がすごく多かった。今では考えられないような謎のCD購買イベントもあったな。春にコンサート、夏にソロコン、冬には舞台と、彼らもオタクの私もめちゃくちゃ忙しい時期だった。それまでアイドルが趣味の中心にあった私は、2017年頃にドラマの面白さと出会い、今に至る。その頃にはグループ主体のコンサートも年一回のツアーだけになっていて、寂しかったけれど、私の体力的にもちょうど良かった。

Sexy Zoneと私」の部分が長くなってしまったので、コンサートの話に移ります。もともと当選していたのは、7/31の大阪夜公演&8/13の横アリ昼公演だった。ここ2.3年、横アリ公演がまっっっったく当たらず、会場へのアクセスが険しい地方公演に泣く泣く一人で参加していたため、横アリが当たった時はめちゃくちゃ嬉しかった。ここで書く8/11昼公演は、急遽お友達に誘っていただいたもので、私にとっては2回目のザ・アリーナ(公演名)だった。

 

そもそもアルバム「ザハイライト」を引っ提げた今回のツアーは、ベストテンを彷彿させる歌謡ショーセットをメインに、80-90年代の香りが漂うレトロな作りになっている。キラキラアイドルなセクゾが好きな私のハイライトは、代表曲(Sexy Zone・レディダイ・君にHITOMEBOREなど)の80'sアレンジと、リード曲「Forever Gold」と共に、伝説のアイドルことSexy Zoneが再びステージに舞い戻ってきた一連のシーンだ。「Prism」も夏っぽくて良かったな~。

セクシー評論家みたいな物言いになるが、歴代のコンサートの中でも明確なコンセプトがあって、そのコンセプトに沿った演出が出来ていたように思う。予習がてらに最近見たポプステコンを引き合いに出すと、雑多感がなくてとにかく見やすかった。余談になるけども、演出担当の風磨が「セクゾの楽曲をあまり聞かない」と言っていたのを見て(その言葉をそのまんま受け止めるならば)歴代のコレジャナイ演出(by私)が悲しいかな、腑に落ちたりもした。

www.youtube.com

(Sexy Zoneが俺にハマってない……と言いつつも最後の最後に「(こんなにクイズを間違えて)ごめ~ん!!」と言っちゃうのが菊池風磨kawaiiところ)

 

そして今回のツアーにおいて最も特筆すべき点は、ジュニアがいない“純度100%のSexy Zoneのコンサート”だったことである。11年目に入って初です、初。厳密にいえば幕が上がったときにジュニアがつかないと判明したため、ジュニア担が0だったとは言い切れないが概念的には“セクゾを見たくて集まった人たちの空間“だといえる。MC中「ここにいる皆は俺たちだけを見に来てくれたってことだよね!???」と目を輝かせたケンティーになんとも言えなくなってしまった私は、心の中で過去最大級のBIG HUGを送った。愛おしさと切なさがごちゃまぜになって、ただただ「そうだよー!!」の拍手を送った。セクゾが見たくてセクゾのコンサートに入ってる私にとっては、この時点ですでに(マリウスがいないのはショックだけども)最高のツアーだったのだが、それと同時に、もっと早い段階でジュニアをつけず本人たちだけでコンサートを行うべきだったよな……とも思った。

というのも、まあこれはセクゾに限らずジャニーズの通過儀礼ともいえるのだが、セクゾはかなり長い間ジュニアのお世話をしてきたし、ジュニア担から言わせてみれば、かなり長い間ジュニアのお世話になっていたグループなんですね。シングルPVではセクシーファミリーという謎の名目で駆り出された選抜ジュニアたちが松島・マリウスと同じくらいの尺で映っていたし、コンサートでは1/3くらいがジュニアの団扇で埋まっていることもあった。まあポジティブに考えれば、当時人気ジュニアだった平野紫耀や永瀬廉ら錚々たるメンツとハイタッチできたのはかなりラッキーな経験だと思うが、そんな状況下で、彼らはずーーーっと戦ってきた。「唯一神・ジャニーの寵愛を受けたグループ」という世間的なイメージとは裏腹に、しょっぱい経験をたくさん積んできた人たちなのだ。

 

で、当日の朝。横アリへと向かう電車の中で友達からのLINEに気づく。

 

「本日3人Zoneです…😭」

 

さ、3人Zoneとは…?!と心がひゅっとなりつつも、どの3人だ?!!!!!!!と今まで目にした3人のレパートリーを頭の中で並べた。可哀想なことにセクシーたちは立てつづけにコロナになっており、4月には聡ちゃん、7月にはふまけんが罹患して、福岡公演が中止になっていた。次週に控えていた大阪公演は4人で完遂できたものの、直前まで「あるのか?本当にあるのか?」と疑心暗鬼だった。お友達から送られてきた公式の文章をよくよく読むと「メンバーの佐藤勝利がコロナになってしまったため、他のメンバーにて公演を行うことにしました」とのこと。つまりはケンティー・風磨・聡ちゃん。なかなか見ないパターンの3人だ。

 

Sexy Zoneがなかなかフルメンバー(5人)揃わないグループだというのは、このブログを読んでくれている皆さんもなんとなくご承知のことだと思います。現在はマリウスがいなかったり、一時期は聡ちゃんがお休みしたり、皆んな元気だったにも関わらず、なぜか勝利・ケンティー・風磨の3人で売り出されていた時期もあった。しかし私が見てきた限り、勝利がいないコンサートはなかった。立ち位置も年齢も真ん中で、まるで中間管理職みたいな立場の彼が、何度も心折れる瞬間はあっただろうし、休みたくなる日もあったとは思うけれど、それでも勝利がコンサートを飛ばした日はなかった。前日の公演レポで「イヤモニの調子が悪い」と話してたというレポが上がっていたので、もしかしたらその時点ですでにキツかったのかもしれない。今回のツアーでは、聖子ちゃんカットで名曲「Lady ダイヤモンド」を歌う勝利さんがぶっちぎりの優勝だったので、ファーストセクシー(セクゾの公演が初めての人、いま名付けました)のお友達にも見てほしかったな……と肩を落としながら、横アリへと向かった。

 

そんでもって、この昼公演の席がめっちゃくちゃ良かった。今のジャニコンは入場時に座席が判明するシステムなので、入ってみないことには分からない。声をかけてくれたお友達に圧倒的感謝、2022年感謝すべき人ランキングTOP3に入る。かつてないほどの神席に興奮しながら着席し、幕が上がるまで、もう一人のお友達の松島担(福岡中止になったが北海道公演に参加したらしい)と今回のツアーについてああだこうだと話していた。そろそろ双眼鏡合わせときますかね〜とカバンを漁っていた最中のことである。一瞬にして会場がザワついた。スタッフTシャツを着たセクシー3人が突如ステージに現れたのだ。すごくイケてるスタッフだなと思っていたらセクシーたちだった。

 

「……これ、中止だったりしない?」

 

セクゾ以外も現場経験が豊富な彼女の一言で、能天気な私はようやくこの事態の深刻さに気がついた。というのも体調不良によってメンバーが欠員した場合、ジャニーズは振替公演を極力検討していたものの、誰かが復帰しては誰かがコロナになるという大コロナ時代になってしまったため「メンバーが欠けても振り替えをせずに公演を行う」という声明を出したばかりだったのだ。気持ち的にはやりきれないものの、9人グループや10人グループが一人欠けてしまったところでなんとかなりそうだが、そもそもの分母が少ないセクゾみたいなグループはどうすれば……?そんなことを別の友達とも議論していた。どのラインで公演中止を判断するのだろうか。もしかしたら一人になってしまう場合もあるかもしれない。でも万が一、その一人が亀梨和也パイセンのときは「亀梨和也ソロコンサート」をやりそうだよね、なんてことを話したりもした。そんな議論が頭によぎる中、最初に口を開いたのはケンティーだったと思う。

 

「勝利とも話し合って、この3人でも話し合った結果、勝利の分までSHOW MUST GO ONすることを決めました」

「まだ見ぬ景色を見に行こう!」

 

あまりにもアツいケンティーの挨拶に「え!え!えー!!!!!!」と言いながら、二度目ましての松島担の手を取った。そのまま公演を始めることも出来たけれど、わざわざ来てくれた勝利のファンに、4人を見にきてくれたファンに申し訳ないからそんなことは出来なかった、とも言っていた。ちなみにこの挨拶は11日の昼公演だけでなく、3人Zoneとなってしまった横アリ公演全てで行われており、なんと律儀な人たちなんだ……と、どこまでもファンファーストな彼らの姿勢に敬服した。

かくして幕が上がった8/11の昼公演が、何度も言う通り「超良かった」んですね……松島担と最初に交わした言葉も「すごく良かったっすね……」だったと思う。もちろん「絶対不動のセンター・佐藤勝利がいない」「マリウスがいない」というショッキングな件を踏まえ、私も松島担も幸運なことに「自担がいた」というのが大前提の話ではある。自担がいなければ、私もまた別の感情を抱いていたのかもしれない。けれど、一緒にいたファーストセクシーのお友達にも「最近入った公演の中で一番良かったです……!」と断言するくらいには良い公演だった。なにがそんなに良かったのかというと、松島担はSexy Zoneを見たというよりはSexy Zoneの三人を見た感じだけど、三人がすっごく良かった」といっており、私は「三人のナルシズムが全開で超良かった」といった。

さて、お気づきだろうか。表現こそ違うものの、私たち2人はほぼ同じ内容を言ってるということに……

 

激アツな開幕宣言のあと、登場した三人から感じられたものは「今日は俺が一番かっこいい!!!!!!!」の気合いであり、凄まじい気迫だったのだ。少なくとも「俺たち三人で頑張るよ〜」みたいな気持ちではなかったと思う。

緊張感と興奮に包まれた中での一曲目「SUMMER FEVER」〜三曲目「Heat」くらいまでは過去ないくらいにガッシガシに踊っていて、スタンドマイク演出の「THE FINEST」なんてもう三人が三人とも「一番かっこいい俺を見ろーーーーーー!!!!!」状態。100点満点になるところ、100点+100点+100点で合計300000000000点になっちゃいました!!!というようなステージだったと思う。絶望の淵に立たされたSexy Zoneはなんと美しいのだろうと、背徳感すら覚える凄まじい序盤だった。

あまりにも急な変更のため、勝利不在でも立ち位置は変えず、勝利の声をそのまま流すことも事前に告げられてはいた。しかし、しかしですよ。Sexy Zoneは決めゼリフがあったり、曲中に俳句を披露するような唯一無二のグループなのです。果たして「誰が勝利の決め台詞“セクシーローズ”をするのか」と、開演前に再び議論を交わした。ケンティー担の私は「ふまけんに祭り上げられた聡ちゃんがする」で、松島担は「無難にケンティーがするんじゃないか」で意見が割れた。勝利の声をそのまま流すのならば、セクシーローズもそのままするかもしれないとも思った。ちなみになぜここで風磨の名前が出なかったのかというと、私と松島担の間で「私たちが知ってる菊池は『俺がやります』と絶対に言わない」という暗黙の共通認識があったからである。しかしながら最終的に、佐藤勝利不在の場合の“BEST セクシーローズ議論”は「三人でセクシーローズをすること」に落ち着いた。でも私が知ってるはSexy Zoneはそういうことをしない。さすがにオタクの幻想。オタクが見た光、幸せの青い空。さすがに妄想がすぎると反省した。しかし、その夢に見た光景が、8/11の昼公演で叶ってしまったのだ。

もーーーう膝から崩れ落ちたよね。そのあと入った公演では、キリッとした表情の三人が並んでセクシーローズを決めていたのだけど、8/11の昼公演は、三人が中央にぎゅっと集まって、一点を指して「セクシーローズ!!!!」と叫んでいた。それまで「俺が一番かっこいいー!!!」状態で各々奮闘していた三人が“一つ”になった瞬間だった。そのとき私は、彼らがそれまで抱えていた孤独や不安にはじめて触れたような気がした。そのマイナスな感情を埋め合うような渾身のセクシーローズは、グループの平和と安寧を願う不動のセンター・佐藤勝利さんが一番見たかった光景なのではないかと思う。

 

余談になるが、私は今年の5月に初めてKAT-TUNのコンサートに参加した。35歳を超えてもなお、オタクが願う“アイドル像”を全うする彼らを見て、KAT-TUNというグループへの覚悟を感じた公演だった。詳しくは知らないけれど、この人たち、一生KAT-TUNをやってくれそうだなと思った。それと同時に、私の好きなグループがその境地に辿り着くのはまだまだ先のことなんだろうな、とふと切なくなったりもした。まだ若い彼らにそんな願望を押し付けるのは傲慢なような気もしていた。だけれど、私はこの公演ではじめて「この人たち一生Sexy Zoneをやってくれそう」と思えたのである。8年間見つづけてきて、はじめて。セクシーたちは絶えずそういった言葉や約束を与えてくれてはいたのだが、どこか信じきれない自分がいた。8/11の昼公演は、その不安が確信へと変わった公演だった。

 

横アリ最終日の昼公演では、念願のドーム公演が発表された。11年経ってやっとの思いのドーム公演である。「コンサート会場は狭ければ狭いほどオイシイ!!」という考えの私は、セクシーたちがドームへ行ってしまったとき、どういう感情になるんだろうと我ながら未知数だったのだが、Twitterでその情報を目にしたとき、素直に嬉しかった。喜べた自分にもなんだか嬉しかった。

 

というわけでSexy Zoneの皆さん、ドーム公演おめでとうございます!!!ライブ構成を考えている風磨くん、ぜひともセトリに『今日はありがとう』と『High!!High!!People』を入れてください!!!一生のお願いですマジで。どうなるかなーと思いつつ、楽しみな気持ちの方が強いです。まだ見ぬ景色を見に行こう!!!!

 

↓以下ザ・アリーナレポ

佐藤勝利の不在公演ながら、佐藤勝利という概念を強く感じるライブでしたよね……

フィクションと現実の狭間で (『石子と羽男』第3話ネタバレ感想)

あの事件がもうドラマになるのか……とたまに驚くことがある。実際に起きた事件を扱うのはドラマに限ったことではないが、制作から公開に至るまで何年もかかる映画や小説に比べると、ドラマは現実とのラグが少ない。一年前、早いものでは数カ月前に起きたことを掲げ、幅広い層へ訴求できることがテレビドラマの強みだ。きっと今年に起きたあの事件や、世間をざわつかせたあれやこれやも、来年にはドラマになっているのだろう。私たちはそんな作品を通してあのときに抱いた感情を思い出す。

しかし、実際に起きた事件をモチーフにするのはリスキーな要素の方が多いと思う。上手くいけばキャッチーに映るし、社会問題へのアンテナが優れている作品なのだという印象を与えられるが、攻めきれずに中途半端な着地を迎えるものも多々あり、まあ難しそうだ。たぶんフィクションと現実のちょうどいい落としどころを見つけるのが難しい。作る側は伝えたいことを描きつつも、あらゆる部分への配慮を欠かすことは出来ないし、見ている側は見ている側で、どこまで"エンタメ"として受け取ればいいのか楽しんでいいのか、と悩んだりする(私は結構悩む)

という見解を踏まえて。先日30(金)に放送されたTBSドラマ『石子と羽男ーそんなコトで訴えます?ー』の第三話が、昨今の社会問題を扱ったドラマで(私の観測上)とりわけクオリティーが高かったのでここに残したい。すみません、TVerの無料公開には間に合わなかったです……。

www.tbs.co.jp

そもそも『石子と羽男』がどんな話なのかといいますと。胡散臭い弁護士・羽男(中村倫也)と東大出身ながらパラリーガルに収まっているカタブツ・石子(有村架純)がさまざまな珍事件に挑むリーガルエンターテインメントドラマだ。朝ドラ『とと姉ちゃん』等を描いた脚本家・西田征史のオリジナルで、TBSの黄金タッグ(『アンナチュラル』『MIU404』などなど)新井順子P×塚原あゆ子監督が手掛ける最新作として、放送前からドラマ好きの中では期待値が高かった。

茶店のコンセントで充電をしていた大学生が店主に訴えられるところから始まった第一話は、わりとシンプルな印象を受けたものの、『そんなコトで訴えます?』のサブタイトルとは裏腹に“訴える”つまり“声を上げること”を肯定する物語だった。「なぜ声を上げないんですか?」という石子や、加害者側にも「あなたはあなたで声を上げればいいじゃないですか!」と寄り添った羽男の姿が、今の時代感にめちゃくちゃフィットしていると思ったのである。

ちなみに現在放送中のフジ月9『競争の番人』でも似たようなメッセージ(誰にでも怒る権利があること)を発信しているが、大企業相手にぎゃふんと言わせる物語よりも、『石子と羽男』のほうが今の自分にしっくりくる。なんというか身の丈に合う。

 

そんな『石子と羽男』、第三話はファスト映画の回だった。もうドラマになるのか……はこの時に感じたことである。ファスト映画については以前から問題視されていたが、初の逮捕者が出たのは2021年6月。東宝や日活など、大手13社が投稿者に対して5億円もの損害賠償を請求したニュースが出たのは、今年5月のことだ。

www.asahi.com

news.yahoo.co.jp

ドラマの話に戻ります。羽男に白羽の矢が立ち、国選弁護でファスト映画を投稿していた大学生を担当することになった。なかなかシビアな設定だと感じたのが、この大学生はもともと"映画監督志望"なのである。のちに出てくる第二のファスト映画投稿者もまた"映画好き"だった。

最初に逮捕された大学生の場合は、映画の勉強のためにとおススメ映画のファスト動画を仲間内で限定公開していたのが(それもどうなん)、うっかり全体公開にしてしまい、あっという間に数十万回再生まで伸びた。それまで公開していた自主制作映画とは比べものにならない反響の大きさに気持ちよさと、ある種の使命感を覚えた彼は、アカウント凍結まで27本にわたるファスト動画をアップする。ファスト映画のなにがいけないのか?劇場で流れる予告となにが違うのか?収益化もしていないのになにが悪いのか?捕まってもなお、彼は食い気味に問いつづける。

しかし、この事件は映画好き大学生の逮捕だけでは収まらず、彼の好きな映画監督にまで飛び火した。ニュースを見て勘違いした人たちがなぜか監督をバッシングし、新作映画のTwitterアカウントには誹謗中傷リプが殺到する。ちなみに大学生の名前が山田遼平、監督が山田恭平なのだけれど……そもそも山田しか合ってねえじゃんか!バカ!大バカ!!(ちなみにこのクソバカ現象はTwitterを観測していると悲しいかなよくある……)

どうして山田遼平くんはこんなことをやってしまったのだろう。一言でいうと、それは"想像力の欠如"によるものだと私は思う。逮捕されること、自分の名前と空見した一般人が大好きな映画監督を誹謗中傷すること、それによってようやく公開に至った新作映画が大コケし、かなり早い段階で打ち切りになってしまうこと……。そして、いつか映画監督になった未来の自分が搾取される"前例"を生み出してしまったことにも、彼は気づいていないのだ。

 

 

ここのシーンがすごく良かった。山田遼平くん事件の一連の原因は"想像力の欠如"だと書いたけども、山田監督から語られた「どうしてファスト映画(文化)がダメなのか」の理由は、作品を生む側、生みの苦しみを知っている人だからこその声で、それこそエンタメを享受する側の私には想像が出来なかったから。ファスト文化を肯定する大学生の被害にあったのが、65歳の遅咲きの映画監督というのも悲しいほどに鮮やかな対比だ。

 

羽男たちが手を焼きまくった山田遼平くん事件は「懲役1年2ヶ月の執行猶予」で幕を閉じる。起訴された以上、執行猶予を目指すしかなかった彼にとってはこれ以上ないベストな結果だ。あれだけイキってた山田遼平くんも心底反省し、最終公判では「でも…もし許されるなら、また映画に関わって生きていきたいです」と言った。山田監督にも直接謝りに行くのだが、監督は土下座して詫びる彼に対して、このように返す。

 

未熟で申し訳ない。どんなに謝罪をされても受け入れることはできません

 

法律では執行猶予という形でやり直しのチャンスを与えられたが、山田監督個人は彼を許さなかったのである。一見酷なようにも思えるこのラストが、私はすごく晴れ晴れしかった。“声を上げること”や“怒ること”を肯定していた『石子と羽男』らしい着地であり、“声を上げる権利”や“怒る権利”もあることを主張していた『石子と羽男』が“許さない権利”も私たちにはあるのだと言ってくれたことが、嬉しかったのだ。

 

怒るまでには至らないが、それでも悲しかったという場面は山ほど浮かぶ。そんなとき、相手がどんなに誠意を尽くしてくれたとしても、許せない自分がいてもいい。悲しさを無理に拭わなくてもいい。悲しむ権利も許さない権利も、私たちにはあるのだから。

 

twitter.com

 

 

 

明日菜子的「このドラマがすごい!2021」

どうも、明日菜子です!みなさま年末いかがお過ごしで…え、年末じゃないの!??

 

去年の年間ベスト記事に「来年こそは余裕を持って更新します!」と書いたはずなんですが、おかしいな。去年はコロナに罹ってしまい(ブログを死に物狂いで書いてるときは風邪だと思っていた)ギリギリになってしまったんですが、今年は普通にスケジュール管理が甘かった。でも大丈夫、私はジャニオタです。ジャニオタには13月という概念があるので。

www.asunako-drama.com

さて、今年もドラマを沢山見ました。朝ドラや大河、覚えている限りの単発ドラマを含めて完走したドラマはなんと122本!連ドラは117本。2020年は91本らしいです。私が視聴枠を増やしたのではなく、ドラマ枠そのものが増えたんですよね。2022年が恐ろしい!

 

▼視聴リスト▼

NHK『オリバーな犬、(Gosh‼︎ )このヤロウ』を入れ忘れたので、正しくは117本です。あんなに確認したのに!)

 

年間ベストは毎年うんうん悩みながら書くんですが、先に言っときます。2021年は過去最高くらいに悩みました!2021年はブログを一つも更新しなかったので、ありったけのブログ熱をぶつけます!!(ゴゴゴゴゴゴゴ)

 

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第10位『うきわー友達以上、不倫未満ー』(テレビ東京

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夫の転勤で地方から社宅に引っ越すことになった麻衣子(門脇麦)。新しい土地で新しい生活が始まるはずが、夫(大東俊介)が会社の後輩(蓮佛美沙子)と不倫。孤独を感じる麻衣子は、お隣に住んでいる夫の上司・二葉さん(森山直太朗)の存在に心救われ、ほのかな恋心を抱くようになる。二葉さんの妻(西田尚美)も若い陶芸家(田中樹)の恋人がいて……そう、お気付きでしょうか。ここの登場人物、伝説のトンチキ不倫ドラマ『黄昏流星群』並みに不倫をしているんです!!!!(例えが悪い)

 

今作のなにがすごいって、とにかくドラマ作りが上手い…!『チェリまほ』も好評だった風間太樹監督率いる演出、『アライブ がん専門医のカルテ』の倉光泰子脚本、そして信頼のテレ東ドラマ班…ド、ドラマ作るのが上手すぎるとしか言いようがない……!野村宗弘氏のWEBコミックが原作なんですが、台詞はあまり多くないんですね。

ドラマも他の半分くらいしか台詞がないと思う。なのに1時間があっという間。大きな事件が毎回起きるわけではないのに(世の中的には事件でもなんでもないのに、パートと家が世界の中心である麻衣子にとっては、一つ一つが大きな出来事なのがこれまた切ないのですけど)時間があっという間。台詞がなくとも麻衣子や二葉さんの気持ちが伝わる映像演出の数々が本当に素晴らしく、役者陣も最高です。演技力おばけが揃う中、やっぱり主人公は門脇麦なんだなと思わせる彼女の求心力の高さがすごかった。

最終回、サレ者同士だった麻衣子と二葉さんはそれぞれの選択をする。もう二度と会うことはないのだろう。それでも、麻衣子は二葉さんへの気持ちを宝物のように抱きしめながら生きていくのかもしれないと、三浦透子『通過点』を聞きながらゆらゆらと考えた。


www.youtube.com

名曲!

www.tv-tokyo.co.jp

 

第9位『半径5メートル』(NHK

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世間を揺るがす大スクープを扱う一折班で大失敗した風未香(芳根京子)は、読者の“半径5メートル以内”にある身近な話題を扱う二折班に異動することに。今までとは全く違う二折班でのハウツーを、名物ライターの宝子(永作博美)から学ぶ。「○○くらい作れおじさん」や断捨離、ワンオペ問題など今作が扱う話題はとにかく広くてキャッチー。普段何気なく見過ごしていたことを考える機会を与えてくれる。

 

  • マイベスト回:第4話「なりすましにご用心」

女性として生きていきたかったカオリンは、カミングアウト後に離婚。娘とも会わず状態だったが、高校生になった娘とSNSを通じて交流を重ねている。しかし自分の正体は明かさず、あくまでも「25才のOL・松ぼっくりさん」として娘の相談相手になっていた。その事情を知ったふーみんが代わりに娘に会いに行く……という流れなんですが、話の空気感がとびきり澄んでいて大好きな回。なによりも北村有起哉が上手すぎる。映画『ヤクザと家族』や『ムショぼけ』とヤクザな北村有起哉を摂取した2021年だったが、180度違うカオリンの姿にひっくり返った。『アンナチュラル』の下品な記者の印象が強い方が見たら、泡吹いて倒れるんじゃないでしょうか。本当にすごい役者さんです。

 

(別回ですがこちらも印象的)

メディアを担ぐ者としての矜持が芽生え、成長していくふーみんや軽やかな宝子さん。登場する女性たちと作品自体から感じるしなやかさがとても美しくて好きだった。『今ここにある危機とぼくの好感度』(名作!)や『ここは今から倫理です。』(名作!)もだけれど、NHKドラマは考えつづけることの大切さを世の中に訴えつづけているような気がします。

www.nhk.jp

 

第8位『ハコヅメ』(日本テレビ

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あらゆるハラスメントに屈しないクールビューティー・藤さん(戸田恵梨香)と真面目が取り柄のポワポワ系新人・川合(永野芽郁)が現代日本を守りま〜す!そう、二人はハコヅメ!というわけで、第8位はみんな大好き『ハコヅメ』です。今作は、回を重ねるごとにキャラクターたちへの愛が募り、全てが可愛く見えてしまう沼コンテンツ。私の中のマイキーが「ハコヅメ嫌いなやつ、いる!!?いねえよなぁ!!?」と叫んでる。

 

『ハコヅメ』を一言で表すならば“イマドキ”。藤さんの川合への教育方針や二人の距離感、問題提起に対してのアンサーや主題歌も含めて全てがイマっぽい!土台となる原作の軸がかなりしっかりしており、世間に伝えたい明確なテーマがありながらも説教くさくならない。だけど、見終わった後に考えさせられる。この絶妙な塩梅がイマっぽい。日テレドラマのライトな作風とも相性が良かった。

改めて戸田恵梨香の魅力に「恵梨香様…!」とクラクラした方も多いと思うんですけど、それと同時に永野芽郁ちゃんの特別感に気付いた方も多いのではないでしょうか……。永野芽郁ちゃんすごく特別じゃないですか……。あの天真爛漫な川合に対して、マイナスな感情を持たせることなく、ただただ「かわいい」と「いとおしい」の感情に昇華できたのは誰でも出来ることではない。永野芽郁の特性が川合というキャラにどハマりしてた。仲良しのバーのマスターと『ハコヅメ』の話をしてたときに「永野芽郁綾瀬はるかコースにいってるよね、そういう売り出し方だよね」と言っててあまりにも合点がいったので、「万が一永野芽郁関連コラムの依頼が来たらその説まんま使うね!!!」と堂々パクリ宣言しときました。

なんか出てる

 

藤さんと河合の上司役がムロツヨシで、放送前はなんと安易なキャスティング…と思っていたけど、放送を見ると安易なのは私だ!!!と机に頭ガン。三浦翔平も山田裕貴も基本変なキャラクターだったけど、ここぞな時に芝居の上手さが出てました。日テレ的にも余力を残しての最終回だったように思うので、また帰ってきてほしい!ハコヅメ、待ってるね〜!!!!!!

www.ntv.co.jp

 

第7位『岸辺露伴は動かない』(2作目)

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去年から年末の定番となった高橋一生主演NHKスペシャルドラマ『岸辺露伴は動かない』。私は今作のせいで二年連続頭を抱えている。なぜならば、それまでにTOP10候補を決めていたとしても、年末ギリギリに放送される岸辺露伴が入ってきてしまうからどうしても一作削らないといけない。今年も露伴のために一作削ったよ……。

去年の私、夢かなったな!

 

皆んなお馴染みそして私は全く読んだことがない『ジョジョの奇妙な冒険』のスピンオフ、『岸辺露伴は動かない』を特撮アニメのヒットメーカー・小林靖子脚本で実写化。クセの強い漫画家・岸辺露伴が漫画のネタを求め、さまざまな怪奇現象に身を投じていく。原作未読なのでこの薦め方があってるかは分からないが、『世にも奇妙な物語』系統の話が好きな人は好みだと思う。

 

原作勢も絶賛の再構築力、あの独特な世界観に相応しい映像の美しさ。そして今回改めて感じたのは、岸辺露伴を演じる高橋一生がとにかくす ご い!!この空白で伝わるだろうか、す   ご   い!!!!特に第5話『背中の正面』のゲスト・市川猿之助との対峙が最高に痺れました。歌舞伎レベルの迫力で攻める猿之助、さらにその上を行く高橋一生、あれは本当にすごいものを見た。『カルテット』や『おんな城主直虎』など数々の代表作がありますが、2021年12月現時点の高橋一生の最高傑作は間違いなく『岸辺露伴は動かない』第5話。

 

第6話のメインゲスト・内田理央も良かった。間男の渡辺大地を誤って殺しちゃうんですが、そこから内田理央劇場。画面がモノクロになったら幕開けのサインです。また帰ってきてくれるだろう露伴のために、来年は選ぶのを最初から9作だけにしようかな。

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第6位『おちょやん』(NHK

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年間ベスト記事を何度か更新する中で、半年の朝ドラや一年にわたる大河ドラマは絶対ランキング内に入れないぞと心に決めていたのだが(ますます優柔不断が加速するし比較が難しい)、クールベストならまだしも年間ベストなら入れるべきでは……?とふと思ったので、今年から対象作品に入れました。長編ドラマだらけになってしまったらあれなんですが、一作はいれようかなと。

 

というわけで、マイベスト10に入ったのは朝ドラ『おちょやん』!『おかえりモネ』や『青天を衝け』も素晴らしく、今年はNHKドラマが全体的に豊作で甲乙つけ難いのですが、私は芸能や才能の話がものすごく好きなんです。(早くあまちゃんを見ろと言われた)なので喜劇女優・浪花千栄子の生涯をモデルにした『おちょやん』が特に好みだった。杉咲花も清原果耶も今か今かと朝ドラヒロインを待ち侘びていた人たちですが、どちらもなるべくしてなったといいますか、彼女たちの看板に相応しい作品が来たと思います。

 

『おちょやん』に関してはテルヲも一平もこんにゃろ〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!と思うことばかりで(特にテルヲに関しては中の人のことを一切忘れて生理的に無理なレベル)、ベースはあれど、あの決着の仕方が良かったか?と聞かれたら頭を抱えるんですが、最後の最後の回収があまりにも美しかった。この後にランクインしてる某作品を見た方はお分かりだと思いますが、そう……私はああいうメタ話が好きなんです……。千代の人生は円満ではなかったかもしれないけど、傷つけられた過去に赦しを与えられたことが彼女にとっては大きかったんじゃないかとも思う。そして杉咲花がめちゃくちゃ上手い。日本の映画界に大きく貢献している成田凌が国民的ドラマで大きな役を託されたのも嬉しかったです、どクズでしたけども。

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第5位『その女、ジルバ』(フジテレビ)

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百貨店の販売員から“姥捨山”と揶揄される工場勤務へ出向して早数年……金ナシ男ナシで40歳を迎えた新(池脇千鶴)は、ひょんなキッカケで熟女BAR「OLDJACK &ROSE」のホステスとして働きはじめる。

 

まず『その女、ジルバ』でなにが嬉しかったって、女優・池脇千鶴のテレビドラマ復帰ですよ。なんとTBSドラマ『ごめん、愛してる』以来4年ぶり、連続ドラマの主演は9年ぶり!やったーーーーーーーー!!!!!!!!!

↑やったー!!!!とツイートしつづけたらかファンの一人として呼んでいただきました。やったー!!!!

 

今年40歳を迎えた池脇千鶴ですが、『ジルバ』レギュラー陣の中では最年少座長。というのも、「OLDJACK &ROSE」のホステスたちは平均年齢70歳以上なのです。あえて年齢を書くと、草笛光子(88)中田喜子(68)草村礼子(81)久本雅美(63)、そしてマスター役の品川徹(86)……!縁側でのほほんとお茶を飲んでいたり、(失礼ながら)ベッドに横たわっている役どころが多い中、『ジルバ』ではカラフルなドレスやタキシードに身を包んで踊ったりと超パワフルなのです。

役を越えて役者本人の生きてきた重みを感じるシーンも多かった。ダメ男に引っかかった中田喜子に「やめなさい」と止める草笛光子に思わず、「ね、年輪……!」と仰け反るくらいに印象的。

『その女、ジルバ』はまさに人生讃歌の物語。誰もが一度は感じる年齢の呪縛を解くのは、「そんな風に見えないよ」や「まだまだ若いよ」の言葉ではなく、先輩たちが逞しく生きている姿なのかもしれません。主役の池脇千鶴だけでなく、大御所ベテラン役者たちの新たな代表作が生まれる瞬間に立ち会えたことも嬉しかった。

 

www.tokai-tv.com

 

第4位『俺の家の話』

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プロレスラー・ブリザード寿として活躍していた寿一(長瀬智也)は、離婚や怪我などが重なり、肉体的にも精神的にも崖っぷち状態に。ある日、のちに人間国宝となる能楽師の父・寿三郎(西田敏行)が倒れたことをキッカケに、寿一はレスラーを引退し、25年ぶりに家へ戻る決意をする。

 

長瀬智也の芸能界引退……それは2021年の芸能史に残る重すぎる一ページ。2021年の芸能界を振り返るに彼を思わずにはいられないと同時に、長瀬智也最後の主演作『俺の家の話』も挙げずにはいられません!宮藤官九郎をはじめとする仲間たちが、長瀬智也の集大成として用意した花道が『俺の家の話』なのです。

あまりにも今作が請け負うテーマが複合的なので割愛するけど、大河ドラマ『いだてん』をやりきった宮藤官九郎が描く物語が、さらに間口が広がっていたことに驚いた。個の「家」の話としながらも、どの人どの世代も置いてけぼりにしない物語だったように思います。でも、最後の最後は長瀬智也一人に向けられていました。粋だなぁ。

現段階における長瀬智也の最終作品が『俺の家の話』であることに全く異論はないけど、ラストステージが潤 沢になってしまったのは本当にええんか……?!と今でも思っています。

 

宮藤官九郎が脚本家としてさらなるフェーズに入ったことを感じた『俺の家の話』ですが、寿一の弟役・永山絢斗にも同じことを思いました。

長州力が毎回ベストアクトをキメていたことを私は孫の代まで語り継ぎたい!

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第3位『生きるとか、死ぬとか、父親とか』(テレビ東京

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ラジオ『トッキーとヒトトキ』ではコラムニスト・トキコ(吉田羊)のお悩み相談が大好評。独自のワードセンスでリスナーの心を軽やかにするトキコだが、彼女自身も実の父親(國村隼)との関係に悩んでいた。『俺の家の話』のあとに『生きるとは~』が放送された当時、なんか因果関係みたいなものを感じずにはいられなかった。こちらも父と娘の愛憎を描く「私の家の話」なのです。

 

『生きるとか〜』は、トキコのラジオコーナーから始まり、父とのエピソードを絡めながらトキコの日常を描いていく。ジェン・スー氏の自著伝をベースにしたドラマなのだけど、トッキーさんもといジェン・スー氏の言葉選びが素晴らしい。たった一人のリスナーに向けた言葉に、画面を通して何度も救われた。だけど、そんな彼女も”完璧”ではないし、彼女だけが”正解”ではないと作品内で示していることも良かった。演じる吉田羊もこれまた超がつくほどのハマり役!

『生きるとか〜』もドラマ作るのがすっごく上手い。山戸結希演出×井土紀州脚本といえば映画『溺れるナイフ』ですが、映像演出がすごく斬新。若いトキコを演じた松岡茉優のファーストシーンなんてほんの一瞬なのにガツーンと引き込まれる。今作は吉田羊も田中みな実もベストアクト級に最高なんだけど、松岡茉優がね~これまた良いんですよ~。第11話「不在とか、崩壊とか」の松岡茉優なんて特に忘れられないです。

 

トキコさんの爽快なお悩み相談にまつわるアレコレがメインかと思いきや、亡き母親についてのエッセイ執筆依頼を機に、父親との関係を一気に煮詰めていく。あえて蓋をしていたものを一つ一つ紐解いていく作業はひどく苦しいけれど、トッキーさんのように対峙しなくちゃならない瞬間は、誰の人生にも訪れるのかもしれない。

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▼現時点でアマプラでも見れます!

 

第2位『阿佐ヶ谷姉妹ののほほんふたり暮らし』(NHK

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ブログが放送中に間に合わなかったドラマ『のほほん』の感想をここで書き切って、2021年の私は成仏する。

 

Twitterとかでドラマの感想を書いてると、有難いことに「次クールで楽しみなドラマはなんですか?」と聞いてくれる人がいるのだが、超チキンな私は吟味に吟味を重ねた上で「で、でも実際みないと分からないんですがね!」と予防線を張ってお答えしていた。ドラマ鑑賞は時間も労力も使うからです。

しかし上のツイートの通り、ドラマ『のほほん』に関しては割と早い段階で楽しみだと書いていた。キャストも原作もNHK制作なのも堅かったし、なによりも「脚本:ふじきみつ彦」。私はこれでイケると確信した。ふじきみつ彦脚本といえば、『バイプレイヤーズ』シリーズや『デザイナー渋井直人の休日』(2019年第7位)などなど……。そう、いまやお茶の間の人気者となったシンデレラおばさん(シンデレラおじさんは錦鯉らしい)こと阿佐谷姉妹の日常を描くに、ふじきみつ彦以上の適任はいないのです!!!

 

深夜一時の阿佐ヶ谷。コタツ越しに見えるみほさんは、かすかにいびきをかきながら眠っています。みほさんは、普段も静かで、いびきも静かです。

ー6畳1間の布団事情(エリコ)

しかし、姉はふたり暮らしを始めてこのかた1人になりたがるそぶりをまったく見せたことがないのです。私が1人になりたがると、なんだか寂しそうな顔をするのです。

いや、おかしいでしょう。家でも一緒、移動も一緒、仕事も一緒、帰りも一緒なのにですよ!絶対おかしい!何かあるんじゃないの?

ー姉よ、そんなに私が好きなのか(ミホ)

 

原作を読んだのでちょっと見てほしい。芸能人が背筋を正してパソコンをカチカチ響かせながら書いた文章を読む、というより「阿佐谷姉妹それぞれの話をステレオスピーカーで聞いている」気分になってはきませんか?こんな感じで江里子さん美穂さん江里子さん美穂さんとリレー形式で続くエッセイを、あんなにも上手く30分のドラマにまとめるなんて天才すぎやしませんか??構成も含めて上手すぎる。ドラマ作るのが上手すぎる!!!!!

実在する阿佐谷姉妹の物語にあえて〝フィクション〟というフィルターを挟んだのも良かった。おそらく阿佐ヶ谷姉妹本人が演じる選択肢もあったろうけど、女優二人が演じたからこそ心置きなく“作品”として楽しむことが出来たのだと思う。少なくとも私はそうだ。阿佐ヶ谷姉妹の関係性ってすごくイマドキで、疑似家族だったりシスターフッドだったりいろんなストーリーを付けたくなってしまうのだけど、一方で彼女たちに理想や希望を押し付けすぎているような気持ちになることもあって。考えすぎかもしれないけれど、そういう心配や懸念を取っ払って思う存分楽しませてくれたのがドラマ『のほほん』だった。

なによりも阿佐ヶ谷姉妹本人たちへのリスペクトに溢れたドラマ『のほほん』は、ピンクの衣装に負けないくらい華やかなエンドロールで幕を閉じる。研ナオコも宇崎竜童も良かったなぁ。まさに「ライフ・イズ・ビューティフル!」と叫びたくなる2021年の傑作。

 

▼言わずもがな原作も超面白いです。阿佐ヶ谷姉妹の解像度がますます上がる▼

ふじきみつ彦神をはじめ、創造神たちの裏話も超面白い▼

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第一位:お耳に合いましたら。(テレビ東京

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漬物会社勤務のOL・美園(伊藤万理華)は、尊敬するラジオパーソナリティーの一人・吉田照美が「好きの感情を言語化して誰かに伝えないと、好きが死んでしまう」と聞いて大ショック!喋り下手を克服するため、そして自分の“好き”を見失わないために、大好きなチェン飯(チェーン店グルメ)を語るPodcast番組『お耳に合いましたら。』を始める。

 

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2021年悩むに悩んだベスト10……けど『お耳』を一位にすることだけは決めていた!『お耳』はPodcastをはじめた美園の成長物語であり、大人たちの第二の青春物語であり、Spotify協賛のPodcast布教ドラマであり、そもそもグルメドラマなんです。

 

グルメドラマは、①実際のお店に訪れて美味い美味いと飯を食うパターン(『孤独のグルメ』シリーズ等)②主人公が料理するパターン(『きのう何たべた?』や『ホメられたい僕の妄想ごはん』等)に超ざっくり分かれると思うんですが、『お耳』は前者。基本的には首都圏中心のお話だったグルメドラマを、幅広く展開するチェーン店をテーマにすることで、どこに住む人も共感できる、足を伸ばせる身近な物語にしたところがジャンル的にも新しい。Podcast布教(周知)の面からみても上手くて、「手探り状態で音声配信を始めたなんの活動者でもない普通の子が、自分の内にある“好き”を発信しつづけて、いつしか誰かの特別になる」なんて美しすぎやしませんか。美園の活動理由である「トーク力向上のため」のフックも上手いなぁと思いました。ラジオのレジェンドパーソナリティたちが美園にそっと言葉を送る演出も、テレビでもネットでもなく”ラジオだけ”の特異性が上手く出てた。

 

こうやってストーリー以前の構造の話をすると結局「ドラマ作りが上手い」に着地してしまうんですが、なによりも『お耳』は美園・亜里沙井桁弘恵)・佐々木(鈴木仁)の漬物会社トリオが可愛い〜!亜里沙Podcastを薦めた友人で、ただのメカオタクな佐々木は『お耳』配信プロジェクトに巻き込まれただけなんですが、愛でも恋でもなく肩を並べる感じがめちゃくちゃイマドキっぽ~!令和っぽ~!となって超微笑ましい。学生時代を過ぎても、社会人になっても、あらゆる組織のしがらみに揉まれた大人にも青春はあることを提示してくれる『お耳』の優しい世界は、荒れ狂う現代社会を生き抜く大人たちのオアシスなのです。

 

  • マイベスト回:第8話「青春は、すっぱいぞ」銀だこ回

美園は会社のとあるプロジェクトに賛同するメンバーを集めるも、佐々木以外は全く共通点のない人たちばかり。「青春」がプレゼンの鍵を握るという結論になった一同は、美園の『お耳』で各々学生時代の話をするものの、いわゆる陰キャ側だった4人からはキラキラしたエピソードが出てこない……!一見寂しい回ですが、でも今の方が楽しくないですか?大人最高じゃないですか?と4人は超元気になっていきます。美園が「ああ、私たちあの頃みんな一人ぼっちだったんですね」とふと漏らした一言がすごく好きで、『お耳』らしさがよく出ていた回だなぁと思う。

 

お金持ちのお屋敷に勤める・シェフ(山崎樹範)が”お持ち帰りなら+1枚半額”のドミノピザ施策に対して「どういう商売してんだ……!」と真顔でいうのも好き。それな

 

井桁弘恵も鈴木仁(『消えた初恋』見てた人はぜひ見てほしい)も2022年は間違いなく飛躍の年になると思うのですが、私は女優・伊藤万理華の生涯にわたる代表作が生まれたことが嬉しかった。伊藤万理華×『お耳』松本壮史監督といえば、2021年映画『サマーフィルムにのって』も彼女らしさ全開で、伊藤万理華の強みを熟知されておる……。

キャスト、テーマ、演出、物語、音楽、そして何度も繰り返し見たくなるエンディングも含めて総合第一位!2021年一番大好きなドラマです!

 

▼現時点でアマプラで見れます▼

 

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というわけで、ベスト10ありがとうございました!あくまでも私の「好き」と「見てほしい」を基準に決めたランキングですが、『恋です!~ヤンキーくんと白状ガール~』『今ここにある危機とぼくの好感度について』『コントが始まる』『きれいのくに』『大豆田とわ子と三人の元夫』『天国と地獄』などが入らなかったのは自分でも意外でした(いつも二択サイトにぶち込んで決めるので…)『恋です!』や『ここぼく』もだけど、『夢中さ、きみに。』は深夜帯で見ている人が少ないので特に入れたかったんだけどなぁ……。

和山やま作品を実写化するならば『夢中さ、きみに。』スタッフでお願いします。先に見せた友人にはなんで『消えた初恋』入ってないんだよおおおおと言われました、ほんとだよね。上半期が特に激戦だった……。

 

全体的には、コロナの描写が減ったというか「マスクつけるかつけないか」論争が制作サイドの皆さんの中でも落ち着いたような。一昨年の方がリアリティーライン保てないんじゃないかと、とりあえずマスク着けた方がいいんじゃないか的なムードを制作側が葛藤しているように思っていたんですが、「描きたいテーマに準じる」みたいな指針が制作側にも視聴者側にもしっかりと芽生えた気がします。ベスト10には2作しか入ってないんだけど、オリジナル作品もすごく豊作でした!

 

▼毎年恒例▼

(『恋はDeepに!』の「体温は低め、好きな食べ物はワカメ!」by綾野剛を失念しておりました。2022年もトンチキ精進します)

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今年は……ではなくて、2021年もたくさんドラマ見ました。残念ながら2021年もフジテレビ批評にお呼ばれすることはなかったんですが(しくしく)、ドラマ感想の音声配信をしたりと準備はしておりますとも、ええ。寄稿させていただく媒体さんが増えたり、恐縮ながら記事にコメントさせていただいたりと新しいことにもチャレンジさせていただいた一年で、明日菜子的にはかなり充実した年でした。ありがとうございます。

 

 

そして明日菜子的2021年ビッグイベントといえば、劇場版『ルパンの娘』の応援コメントを書かせていただいたことです!過去シリーズの出演者の方々、エンタメ有識者の皆々様、映画泥棒さんからちぃたん☆さん…そして同じ並びに明日菜子……!本当にありがとうございます!!リアルサウンドさんで『ウチカレ』の記事を書かせていただいたんですが、北川悦吏子大先生に見ていただけたのも生涯にわたる思い出です!!

www.asunako-drama.com

 

2022年は楽しく、そして健康に気をつけながらドラマを見ていきたいです。あと気軽にブログを更新したいですね。長々とありがとうございました。みなさま今年もドラマ楽しみましょう!よろしくお願いしまーす!

寄稿記事など

ブログを飛び出して執筆する機会を頂きました。ありがとうございます。

お問い合わせはメールまたはDMでお願いします。

 

※ドラマ本編が始まる前の記事は書けません。ご了承いただけますと幸いです。

 

◆2020年◆

 

 

 

 

 

◆2021年◆

 

2021年ジャニーズ部門第三位頂きました!

 

 

realsound.jp

 

realsound.jp

 

realsound.jp

 

realsound.jp

 

 

な、なんと劇場版『ルパンの娘』にドラマウォッチャーとしてコメントさせていただきました…!光栄すぎます!

『劇場版 ルパンの娘』絶賛コメント続々!!

◆2022年◆

saru.co.jp

woman.mynavi.jp

◆2023年◆

bunshun.jp

bunshun.jp

woman.mynavi.jp

bunshun.jp

bunshun.jp

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↑『真夏のシンデレラ』はまさかの寄稿依頼被りが発生しました。トンチキハプニング!

bunshun.jp

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www.cyzo.com

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試写会感想

コメント掲載

(素敵な記事にコメントさせていただいております!)

 

 

 

www.news-postseven.com

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▼TVログ▼

tv-log.com

 

連絡はasunako9desu*gmail.comまで。

明日菜子的「このドラマがすごい!2020」

今年も一年お疲れ様でした!毎年更新頻度が落ちているブログですが、年間ベストだけはブログで書こうと決めている明日菜子です。

 

2020年に完走したドラマは91本!それに加え。単発ドラマ十数本、朝ドラ2本(『スカーレット』&『エール』)になります。1クールを超える朝ドラと大河ドラマはランキング対象外にしていますが、『スカーレット』がマイベスト朝ドラにランクインするほど好きな作品になりました。『麒麟がくる』もすごく楽しく見ています。今回もランキング作成ツールさんにお世話になりました。どうぞ今年もお付き合いください!

 

第10位『17.3 about a sex』(abema)

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”17.3”この数字は、初体験の世界平均年齢にあたるらしい。17歳を迎えた咲良たちは、あることをきっかけに”自分の身体”や”性”について考えるようになる。なぜ高校生はセックスをしたらいけないの?人を好きになれない私は異常?正解がない問いかけに対して”一つの答え”を提示する今作の姿勢は、とても真摯に映りました。abemaというプラットフォームも、このセンシティブなテーマを扱うのに相応しい場所だった。高校生の自分がどうやって”そういう知識”を得たのか覚えてすらいないけど、もし高校生の頃に『17.3 about a sex』のようなドラマに出会えていたら、とても心強かったと思います。

 

  

programnews.abema.tv

 

第9位『ルパンの娘』(フジテレビ)

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2019年版は惜しくも(?)ランクインを逃しましたが、2020年バージョンは堂々の9位に!前作を見ていた方は分かってくださると思いますが、「続編の方がおもしろい」という稀有なパターンになりました。前作のようなマンネリ化を防ぐべく、怒涛のテンポ感で展開されるストーリー構成は見事!メインテーマだと思っていた華の妊娠出産は2話で終わり、6年の月日も秒で流れていきましたが、主要キャラの老化問題にはきちんと言及する。そんな”ちゃっかり感”がドラマ版『ルパンの娘』の好きなところでもあります。円城寺のスピンオフをテレビドラマで見せてくれるところにも、視聴者への愛を感じました。映画化をきっかけに多くの人が見てくれたらいいな~と思います。

 

 

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第8位『捨ててよ、安達さん』(テレビ東京)

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なかなか”モノ”を捨てられない安達さんのもとへ舞い込んできた断捨離企画。安達さんが断捨離した”モノ”が擬人化した姿が夢に現れ、彼らを通して自分自身と向き合うことになります。コミカルなエピソードもあれば、安達さんのプライベートにかなり立ち入ったエピソードもあり。第4話の片桐はいりゲスト回からハマり、回を重ねるごとに夢中になりました。女優・安達祐実だからこそ、今の安達祐実だからこそ実現できたのだと思います。

 

 

www.tv-tokyo.co.jp

 

 

第7位『30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい』(テレビ東京)

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私がいつものようにテレビドラマを見ている間に、巷ではタイのBLドラマが流行っていたそうな。同じような感じ?と知人に聞いたら、「本丸が現れたと盛り上がっている」と言われました。どんだけ凄いのだ”チェリまほ”……!

 

「30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい」この都市伝説の通り、30歳を迎えた安達は触れた人の心が読めるようになってしまう。そして同僚・黒沢の恋心をも知ることに…!赤楚くんのモサっとした感じや町田啓太のシュッとした感じ……もの凄く……王道BLのそれっぽくないですか……?好きな女性を腐女子と呼ぶように、今も昔も“BL”はニッチなジャンルだと私は思っています。そのドラマ版『チェリまほ』が本来のターゲット層を超え、多くの人に愛された理由の一つに「安達の成長物語に重きを置いたから」ってのがあるんじゃないかなと。先述した「安達さん」同様、映像もめちゃくちゃ綺麗でした。ドラマ版オリジナルエピソードも見事で安達の優しさが仕事の成果となって表れた社内コンペも良かったし、優しさが溢れこぼれた最終回はただただ“尊い”の一言に尽きる…!

 

 

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第6位『岸部露伴は動かない』(NHK)

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30日まで放送されていたドラマがここに来てランクイン!それほどにね、良かったんですよ。『HUNTER×HUNTER』どころか実は『ジョジョ』も読んだことないのです、私。それでも十分に楽しめた、というかすっっっごく面白い。高橋一生が持つ"イロモノ"感が絶妙にマッチしていて、気づけば作品が持つ独特の世界観にすんなり入っておりました。数々のドラマで癖ある女を演じてきた飯豊まりえも丁度いい賑やかし。NHKには金田一シリーズのようなシリーズ化を希望します……!

 

 

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第5位『#リモラブ~普通の恋は邪道~』(日テレ)

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2020年と切っても切り離せないのが「新型コロナ」。エンタメ業界も大打撃を受けることになってしまった一方で、コロナ禍を舞台にしたドラマも生まれました。「#リモラブ」という言葉も去年の私に聞くと、何の言葉か分からないんでしょうね。そう思うと不思議な気分です。

鐘木パルプコーポレーションに勤める産業医の美々は、外出が出来なくなった緊急事態宣言中にソシャゲを始める。そこで出会った“檸檬”と名乗る人が気になっていくコロナ禍の恋愛を描いたストーリー。ぶっちゃけ視聴者からすると作品内でコロナを描こうが描かまいが何方でも良く、制作サイドの良きように計らってくれ!と思うのですが、この未曾有の大事態を逆手に取り、コロナ禍を徹底的に描いた『#リモラブ』は、今の私たちに一番近いテレビドラマになりました。NHKを皮切りにコロナを題材にした単発ドラマは各局にあれど、連続ドラマは『#リモラブ』が初めて。その企画力の速さも凄いし、説明台詞が多くなるのを見越して回転寿司くんという名のストーリーテラーを思い切って置いたのも上手いんですよね。あの回転寿司くんの立ち位置も、最近のドラマで見ていたら二番煎じ感が出てしまいますが、それも見事に回避していました。価値観が大きく揺らいだ2020年だけど、大切なことはきっと何ひとつ変わっていない。そんなことを気づかせてくれた作品でした。

 

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第4位『アライブ~がん専門医のカルテ~』

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2020年の1月期(冬ドラマ)は医療ドラマが6本くらいあって、過去ないくらいにジャンル渋滞を起こしていました。医療ドラマはもう見飽きたよ~と思う方にこそ見てほしい医療ドラマ。そもそも、なぜ医療ドラマは感動するのでしょうか?人の命を扱うから?奇跡が起こったり、起こらなかったりするから?そんな医療ドラマは多々あれど、私たちが胸を打つのって医療ドラマを通してその人の生き様を見ているからだと思います。死へ向かう通過点を見ているからではなくて。

今後どうなるか分からないけど、医療ドラマが飽和状態にあるこの時代に『アライブ』のように”その人の生き様・生きがい”を描いた医療ドラマが出てきてくれて本当に嬉しい。聞いたことのない難病ではなく、現代を生きる私たちを蝕む可能性が大いにある”癌”に着目したのも良かったです。名優・高畑淳子のベストアクトを是非体感してください!

 

 

 

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第3位『コタキ兄弟と四苦八苦』(テレビ東京)

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医療ドラマが大渋滞を起こした2020年冬ドラマの中に差した一筋の光、ならぬ一筋のオヤジ……。数々のドラマで役を演じてきた古館寛治&滝藤賢一の全てが今作に詰まっているのではないかと思うくらいのハマりっぷり。「真面目な兄とちゃらんぽらんな弟がレンタル親父のバイトをする」という導入からキャッチーですが、クスっと笑えるエピソードもあればしみじみと考えさせられるエピソードもあったり。ここまで来るとランク付けするのが苦行になってきます、どれも大好きなので……

 

 

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第2位『心の傷を癒すということ』(NHK)

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それは、まだ心の病気が認知されていなかった阪神淡路大震災の頃。傷ついた人々の心に寄り添い生涯を遂げた精神科医安克昌の同名小説を実写化した作品になります。わずか4話の物語ながら、今も深く心に残っています。ヴェネツィア国際映画祭で銀獅子賞を取った『スパイの妻』と同じく映画化されることになったので、こちらも映画化を機に多くの人の目に触れることを願っています!

 

 

www.nhk.or.jp

 

 

 

 

第1位『MIU404』(TBS)

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今年のランク付けは例年にないくらい悩みました。そして悩み抜いた上の第1位は『MIU404』に……!先述した『コタキ兄弟』や『心の傷を癒すということ』などと比べても大きな差はなく、紹介した10作品すべて大好きなのですが、やっぱり『MIU404』が毎週起こすインパクトが凄まじかった……。こんなものをテレビで見せてくれるんだ……と毎週慄きました。特に菅田将暉演じる久住が今年1のインパクト!名優が更なる才能を開花させた瞬間に立ち会えたことを、この上なく幸せに思います。テレビドラマはリアルタイムで見るべきだと改めて強く思った作品でした!

 

 

www.tbs.co.jp

 

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というわけで、今年もお付き合いくださりありがとうございました!去年より早くまとめ記事を書こうと毎年思うのですが、2020年のまとめは過去ないくらいにギリギリになりました。ここに来て今年初の風邪を引いてしまったからです。前座的なノリでまとめた「このドラマがおかしい!」の方がだいぶ余裕を持てたな……

 

 

今年はコロナに悩まされた一年でした。みんなが大変な中で、それでもエンタメの火を絶やさないでいてくれたドラマや映画に何度心を救われたことか。過酷な状況の中でもテレビドラマをつくってくださった全関係者の皆様に、心より感謝します。

 

2021年は穏やかな年になりますように。来年もどうぞよろしくお願いします。