あすなこ白書

日本のドラマっておもしろい!

【2019秋ドラマ】初回感想③俺の話は長い・ニッポンノワール・G線上のあなたと私etc

「ドラマは最初から見たほうが絶対おもしろい!!」を信条にしている私が、各ドラマの初回感想を足早に話します第2弾~!あくまでも初回感想なので、途中から急激に面白くなったら各所でゴリ押ししますね。★3で普通です。

 

放送終了後一週間までは、TVer(https://tver.jp/)などの各配信サイトで無料配信を行っているので、気になる作品はぜひチェックを!しかし今回は既に間に合っていない〜〜くぅぅうううう〜!!!

 

 『俺の話は長い』

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岸辺満(生田斗真)は、喫茶店を営む母、房枝(原田美枝子)に寄生しながら暮らすニート。ある晩、姉の秋葉綾子(小池栄子)が夫の光司(安田顕)とすき焼き用の牛肉を携えて岸辺家にやってくる。今回の訪問の目的は、マイホームの建て替え完成までの3か月間、娘の春海(清原果耶)も加えた家族3人がここで同居する許可を取り付けるためのものだった。

(公式HPより抜粋)

 

初回満足度:★★★.5(3.5)

 

『俺の話は長い』は、30分2本立ての珍しい構成だ。私が今のようにドラマを見始めた2017年頃まで遡ってみても、同じような構成で作られたドラマは…ない。

コーヒー屋として起業するも失敗し、ニートとして暮らしている満(生田斗真)と満の家族を描く。満は、一を言ったら十は返ってくるほどの屁理屈屋で、タイトルの『俺の話は長い』はもちろん満のことを表している。日常の何気ない会話から構築されるホームドラマは、このご時世に新鮮ではあるけれど、どこかでみたこともあるような。頭の片隅にある記憶を引き出すために、私は目を閉じた…。

 

 

ちなみに、TLは概ね高評価だった。30分×2本の異色構成は、疲れ切った土曜の夜にちょうど良いし、出演している役者は誰をとっても素晴らしい。生田斗真×清原果耶の絡みマジ尊い。「ながら見できる“ゆるっとしたドラマ”」を見たい人にはおススメしたい作品だ。

一方で私には、これだけのキャスト(生田斗真小池栄子原田美枝子安田顕、清原果耶etc) と脚本家・金子茂樹が組むのなら普通に1時間枠で見たかった……という少し残念な気持ちの方が残った。会話劇として成立してるのかも謎だった。しかし、びっくり。第2回(3話・4話)が思っていたより良かったので、早々に手のひらを返そうか、まだ待つか。今真剣に悩んでいるところだ。

 

ちなみに2話め↓

 

『ニッポンノワール

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生い茂る木々。風が吹きすさぶ森。その中にある一軒の山小屋。うっすらと瞼を開けた男、遊佐清春(賀来賢人)。彼の目に最初に飛び込んできたのは一人の女性刑事:碓氷薫(広末涼子)の亡骸――。そして、自分の右手には拳銃が握られていた。確実に自分が彼女を殺したこの状況。しかし、清春はなぜかここ数ヶ月の記憶が綺麗に吹き飛んだようになくなっていた。(公式HPより引用)

 

初回満足度:★☆☆☆☆ 

 

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↓2話

 

『ブラック校則』

 

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2019年11月1日(金)公開の同名映画のオリジナルストーリーを、Huluと同作で展開する。とある高校で、クラスの空気のような存在の創楽(佐藤)と、お調子者の中弥(高橋)。そんな正反対の2人が、規律を重んじる高校の“ブラック校則”をつぶすために立ち向かう姿を描く。(ザテレビジョンより引用)

 

初回満足度:★★.5(2.5)

 

ジャニーズに詳しくない方はご存じないかもしれないが、あのキラキラアイドルたちも、えっ…と驚くような深夜ドラマに出ている。日テレの「シンドラ」。自他ともに認めるジャニーズ専用枠で、その内容のカオスっぷりには「ジャニーズもこんなドラマ出るんだ…」と衝撃を受けるかもしれません。 というわけで回りくどい言い方をしたけど、シンドラは大抵ひどい。シュールをというものをはき違え、特にヤマもない話が10話も続きます!つら!

 

今回の『ブラック校則』も同じような感じかと思えば、あ、あれ?ちょっとおもしれーじゃん…。

舞台は、とある高校。朝から教師たちが校門の前に立ち、髪型やスカートの丈をああだこうだと厳しくチェックしている。茶髪の希央(モトーラ世理奈)も勿論注意される。黒髪に染めるか、地毛証明書を提出しろと。数日後、希央は似つかわしくない真っ黒な髪で、教室に現れる。「学校の体裁を守るためだけの“生徒いじめ”では?」今の校則に疑問を持った真面目で気の弱い創楽(佐藤勝利)と、おチャラけキャラの中弥(高橋海人)が、ブラック校則を変えるために立ち上がる。

あ、あれ?ちょっとおもしれーじゃん…。しかも、いきなりレジスタンス運動を始めるのではなく、徐々に、ほんと徐々に、ささやかな抵抗を始めていくところにイマドキっぽさとリアリティを感じた。ただ、映画と連動している作品なので、ドラマだけでは完結しないのではないかと懸念だけしている。

 

 

『G線上のあなたと私』

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「ごめん、今になって」「すきな子がいる」と、小暮也映子(波瑠)は寿退社間近に婚約者から婚約破棄を告げられる。放心状態でフラフラと立ち寄ったショッピングモールで「G線上のアリア」の生演奏を耳にしたのをきっかけに、大人のバイオリン教室に通い始める。教室で同じクラスになったのはイマドキの大学生・加瀬理人(中川大志)と主婦の北河幸恵(松下由樹)。人間関係もバイオリンも一筋縄ではいかない3人を取り巻く人間模様と、それぞれの想いが交錯していく…。(公式より引用)

 

初回満足度:★★★★✰

 

ドラマを見たあとに原作を読んで驚いた。ここと、あそこと、ここが合わさって、あの第一話が生まれるの…?そもそもあのシーン、原作になくない?

 

原作は、主人公・也映子の婚約破棄のシーンから始まる。ごめんなさい、なかったことにしてくださいと頭を下げる婚約者に(できるかボケがぁーーーー!!)と呆然する也映子。次のページを捲ると、ぎこちなくバイオリンを弾く也映子たち3人の姿が既に描かれている。

一方ドラマの始まりは、ショッピングモールのイベントスペースだ。後に講師となる眞於のバイオリンの音色に、それぞれ聞き入る也映子たち。也映子は婚約破棄のことを思い出し、幸恵は姑に急かされて席を立ち、理人は切なげな表情で眞於を見つめる。たったわずかなシーンでも、3人を取り巻く事情がすんなりと入ってくるのだ。

 

いくえみ作品は言わずもがな名作揃いだが、原作通りにドラマを始めていたら、もう少し唐突な印象を受けていたと思う。原作を読んだら、より感じる。今作は原作の再構築がめちゃくちゃ上手いのだ。誰だ、こんな脚本を書いた方は!誰か!誰か脚本家を呼んでくれ!と、まるでシェフを呼んでくれ的なテンションでクレジットを覗いた。

 

脚本・安達奈緒子(『透明なゆりかご』、『きのう何食べた?』etc)。

 

ああ、納得……。幸恵の年齢を41→46に上げて、松下由樹をキャスティングしたのもすごく良い。全4巻の漫画で連ドラ実写化なんて無謀だとは思っていたけど、このスタッフならば、たぶん、いや絶対何とかなる気がしてる。欲を言えば『あなたのことはそれほど』を引きずってほしくなかったなーと、思ったり。

 

 

『死役所』

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目を覚ました三樹ミチル(黒島結菜)は、見知らぬ場所にいた。ここはどこなのか?戸惑うミチルに声をかけたのは、総合案内係として働くシ村(松岡昌宏)だった。シ村の言葉で殺されたことを思い出したミチルは、他殺課でイシ間(でんでん)に「どうすればあの女に復讐できるのか」と訴える…。その頃、シ村はベンチに座る中学3年生の鹿野太一(織山尚大)に声をかけていた。シ村は、曲がった脚を見て、自殺課へ連れていく。成仏するには、成仏許可申請書に具体的な自殺理由を書かねばならない。ためらいながらも書き始める太一だったが、自殺の要因となった陰湿ないじめ、無関心な両親など嫌な過去が蘇り錯乱してしまう。(公式より引用)

 

初回満足度:★★★★★

 

Twitterでも書いたけど、「いつかドラマ化したい漫画ランキング」があるならば、必ず『死役所』はランクインすると思う。原作自体がおもしろいし、間違いなく“実写映え”する作品だからだ。特に日テレやテレ朝あたりが狙ってそう。

 

でも結果、テレ東で大正解の初回だった!夜が深くなっての30分という時間帯もかなり効いて、よりおどろおどろしくなっている。松岡昌宏のシ村も世界観を壊していないし、むしろ、かなり不気味だ。ニシ川役の松本まりかも、あのアニメ声が非日常的な台詞によく合っている。シ村やニシ川、死役所の役員たちの過去って…?と今後の視聴欲を搔き立てるラストもすごく良かった。CGには笑ったけど。

 

ドラマをあまり見ない人にあえてドラマを勧めるならば、今期は間違いなく『死役所』を選ぶ。しかしビビリな私は絶対リアタイできない!

 

***

というわけで、だいぶ遅くなりましたが第3弾。今期こそは「.5」を生まないぞー!と思っていたが、優柔不断な私は生んでしまった。それでは皆様、素敵なドラマライフを~!まだまだ続きます!

 

 

【2019秋ドラマ】初回感想②同期のサクラ・4分間のマリーゴールド・時効警察はじめましたetc

「ドラマは最初から見たほうが絶対おもしろい!!」を信条にしている私が、各ドラマの初回感想を足早に話します第2弾~!あくまでも初回感想なので、途中から急激に面白くなったら各所でゴリ押ししますね。今期はいつもより時間に追われています!

 

放送終了後一週間までは、TVer(https://tver.jp/)などの各配信サイトで無料配信を行っているので、気になる作品はぜひチェックを!といっても『同期のサクラ』は本日放送ですね、あちゃー!

 

『同期のサクラ』

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病院のベッドに横たわり、意識の戻らないまま人工呼吸器につながれた女性・北野桜(高畑充希)。知らせを受け彼女の元に駆けつけたのは、携帯にたった4人だけ連絡先が登録されていた会社の同期、百合(橋本愛)、葵(新田真剣佑)、菊夫(竜星涼)、蓮太郎(岡山天音)だった。その10年前の2009年、春―。大手ゼネコン・花村建設の新入社員となったサクラは入社式に急いでいた。(公式HPより抜粋)

 

初回満足度:★★☆✰✰

 

脚本家・遊川和彦が手掛ける令和初のテレビドラマが、高畑充希×『過保護のカホコ』チームが再集結した『同期のサクラ』だ。タイトルが「○○の○○(名前)」となっているのも、一風変わった主人公が周りの人たちに影響を与えていく流れも、遊川作品のドドドドドドドドド定番と言える。……私はど~~~~~も『○○妻』以降の遊川作品が苦手で、見るたびに難癖をつけてしまう。(でも『初めまして、愛しています』は良い)今回もフラットな視点を心がけて、一応心がけて、書いていきます!

 

まず、内容自体に新鮮さや真新しさは無かった。主人公のサクラは、超がつくほどマイペースで、おかしいことにはおかしいと声を上げる“忖度”しない性格だ。新入社員のサクラが始めに取り組んだことは、配属先を左右するグループワーク。グループワークでも一切妥協しないサクラに対し、グループのメンバーたちは疲れと不満が募っていき、まさかの発表前日に仲違い!当日になってサクラが不在のまま発表を進めるも、上司に盲点を突かれたメンバーたちが慌てふためいたところに、遅れてサクラが登場する。手にはバージョンアップした橋の模型。最後まで妥協できなかったサクラは、一人で徹夜をし、指摘をカバーする完璧な模型を作り上げてきたのだ。しかしなぜか社長賞に選ばれたのは、めちゃくちゃ手抜きな他グループの作品。誰もがおかしいだろ……と思っていたら、そこへ「なぜあれを選んだのですか?他の作品の方が社長賞に相応しいです」と物申すサクラ。いやいや君ぃ、自分たちのグループが選ばれなかったからって文句を言うのは……と上司の椎名桔平がニヤつくと、サクラ「いえ、私たちではなく○○班(他グループ)こそ社長賞に相応しいと思います」とあ~~~~~~ここまで全部想像つく~~~~~~~!!私は遊川和彦なのか?私が遊川和彦なのか!??(違う)

  

内容はオーソドックスかつベーシックだが、制作陣が注目してほしいのは話の構成の方かもしれない。今作では1話=1年と見立て、サクラと同期たちの10年間を振り返っていくそうだ。なぜ“振り返る”形になっているのかというと、現在のサクラが意識不明の状態で人工呼吸器を繋がれているからだ。うーん、こういうのもねえ…すごく遊川さんらしいんですよねぇ…。『純と愛』のように、ヒロインが最後まで目覚めない展開だけは勘弁してほしい。

 

しかし、なんといっても『同期のサクラ』はキャストが豪華!高畑充希を始め、橋本愛、新真剣佑、竜星涼、えっ岡山天音まで……!?20代の手慣れ勢を、これでもかと言わんばかりに集めている。第一話では「あんたのこと、仲間なんて思っていないから」と吠えた橋本愛がすんばらしかった!というわけで、こんなに言いつつも私は『同期のサクラ』を諦めきれない。頼む、頼むよ遊川さ~~~~~~ん!!!!!!

 

 

『ミリオンジョー』

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千道社 『週刊少年グローリー』編集部・呉井聡市(北山宏光)は、累計発行部数3億冊突破の国民的大ヒット漫画『ミリオンジョー』を担当するマンガ編集者。そして、グローリーで10年以上連載を続け、人気NO.1を走り続けるモンスター級のマンガ『ミリオンジョー』を生み出すのは漫画家の真加田恒夫。極度の人間嫌いで、対面できるのは呉井とチーフアシスタントの寺師のみという変人だ。呉井はたまたま真加田の担当になっただけのやる気も愛情もない編集担当だったが…。締め切り間際のある日、呉井の元に一本の電話が…。(公式HPより引用)

 

初回満足度:★★★☆☆

 

えっ、ドラマParavi枠なのに「もう一つのエピソードはParaviで配信!」とかしないんですか!?それだけで好印象。元漫画家志望の編集者が、担当中の人気漫画を作者不在の中でどうやって支えていくかという話。なぜ作者不在なのか……は、メインビジュアルを見たら御察しですね。続きは気になる。

 

 

『4分間のマリーゴールド

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救急救命士として働く花巻みこと(福士蒼汰)には、手を合わせた人の「死の運命」が視えてしまう特殊な能力があった。最期の様子をビジョンで視てしまった患者に対し、みことはあらゆる手を尽くすのだが、一度視た運命はいつも必ず現実になってしまう。助けたいのに助けられないジレンマを抱えながら、それでも日々救急救命に全力を尽くしていた。(公式HPより抜粋)

 

初回満足度:★★☆✰✰

 

 

主人公(福士蒼汰)はなぜか、手を合わせた人の最期が見えてしまう特殊な能力を持つ。しかしなぜ救急救命士といういばらの道へ……!?と頭を抱えていたら、彼が正式に能力を自覚したのは就職後のことらしい。私なら辞めてしまいそう!

全体的に少し歯に浮く感じがしてて、それが原因なのかは不明だが、2000年代前半くらいのノスタルジックな雰囲気を感じる。いいか悪いかではなく、血の繋がりがない“義姉”の描写もすっごく青年誌っぽい。この手の主人公に福士蒼汰はドドドドドドドドド鉄板だけど、悪女を脱却した菜々緒はどうなのか。希望を言うと、菜々緒様にはまだまだ意地の悪い女を演じていてほしい。

 

 

時効警察はじめました』

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 時効になった事件を“趣味”で捜査する男・霧山修一朗(オダギリジョー)はある日、総武警察署の食堂で働く女性から、冷蔵庫に入れっぱなしになっていた遺留品の箱を預かる。それは箱に書かれた「要玲蔵(かなめたまぞう)」という文字を誰かが「要冷蔵」と読み間違え、時効を迎えてから10年にもわたって冷蔵庫に保管していたものだった――。(公式より引用)

 

初回満足度:★★★★✰

 

結婚できない男』と同時期に『時効警察』シリーズを履修した。チープとディープのの狭間を行く、他では作れない唯一無二の作品だと思う。「要玲造(かなめたまぞう)」を「要冷蔵」と間違えるって、どんなセンスをお持ちなのですか…!今回が初見になる方々も、わりと付いていける内容だとは思う。楽しむコツは「考えるな、感じろ」。

変わらないキャストと変わらないテンションの中で、今作から新規投入されたのが、新米刑事の彩雲(吉岡里帆)と鑑識の又来(磯村勇斗)。欲を言うならば、彩雲は又来と同じくらいの比率で事件に関与してほしい……。吉岡里帆の無垢なあざとさが炸裂しちゃってるのよ…新ヒロインポジション来ちゃう?来ちゃう?今回のメインビジュアルが3人横並びなのもすごく気になる。三日月の対抗馬にはならないでほしいなぁと。でも相変わらず、良い感じに岩松了わけわかめなので最高です!

 

 

 ***

というわけで、初回感想第2弾でした!2話以降はTwitterで実況をしています。ぜひ第3弾もお付き合いください~!

【2019秋ドラマ】初回感想①チート・シャーロック・まだ結婚できない男etc

新ドラマが始まる季節になりました。「ドラマは最初から見たほうが絶対おもしろい!!」を信条にしている私が、各ドラマの初回感想を足早に話します。あくまでも初回感想なので、途中から急激に面白くなったら各所でゴリ押ししますね。

放送終了後一週間までは、TVer(https://tver.jp/)などの各配信サイトで無料配信を行っているので、気になる作品はぜひチェックを!

 

『チート~詐欺師の皆さん、ご注意ください~』

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星野沙希(本田翼)は、詐欺師たちを逆に騙し返して悪事をぶった切るスペシャリスト集団「チート」の頭脳。「チート」とは、年々被害件数が増加する特殊詐欺をはじめ、様々な詐欺事件を撲滅するために警視庁捜査二課の刑事・安斎和毅(風間俊介)が創設した秘密の組織だった。(公式HPより抜粋)

 

初回満足度:★☆☆✰✰

 

記念すべき第1作目にもかかわらず、「よくわからなかった」という漠然とした気持ちだけが残った。投げやりなようにも聞こえるが、作品を見た感想で「よくわからなかった」は一番言いたくない。気を入れなおして2回見た。ちょっとイタイ作品なのはわかった。

 

 

詐欺師を題材にしたドラマといえば、フジテレビ『コンフィデンスマンJP』が人気を博し、NHK『詐欺の子』『サギデカ』が圧倒的なクオリティと凄まじいリアリティで視聴者を「ウッ…」と言わせた。どちらかと言うと、今作は『コンフィデンスマンJP』みたいにしたいのだと思う。ダー子達は騙して金をぶん取る側だが、チートはありとあらゆる手を使って詐欺師を懲らしめる側だ。

 

ラストでは、本田翼がことの種明かしをしてくれる。これら全ては詐欺師の皆さんを捕まえるための罠だったんですー!騙されていたのは詐欺師の皆さんの方だったんですー!!全ては繋がっていたんですー!!!と。確かに伏線らしいものは回収していたけれど、「あっあれがこうでそうだったんだー!」と、今まで取り組んでいたパズルのピースがピタッと完成する爽快感はまるでない。積み上げてきたものがひっくり返される驚きもない。な ぜ な の か。3回見ても核心をつけないことが歯がゆい。ただ、これだけはわかる。このドラマ…すごく日テレっぽい……。

 

 

 

 

『リカ』

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花山病院は、看護師補充の面接をしていた。終わり間近に、コツコツと靴音を響かせやってきた女、それがリカだった。28歳と本人が自称する年齢に違和感は抱いたものの、豊富な経験は申し分なく、日本医師協会前会長からの推薦状まで持参したリカに、大矢は思わず「あなたみたいな優秀な方が何故うちに」と尋ねると、リカは嬉しそうに「運命なんです」とつぶやく。(公式HPより抜粋)

 

初回満足度:★★☆✰✰

 

東海テレビはヤバイ人が大好きで、定期的にヤバイ人を主人公に置く。今回のヤバイ人の名前はもちろん“リカ”。好きな人と同じ病院に勤めるために推薦書を偽造し、煩わしい患者の呼吸器を勝手に外しては死亡させ、他部署に左遷しようとした婦長を躊躇いもなく階段から突き落とした。しかし、数々のドラマで数多のヤバイ女を見てきた人は思うだろう。ここまでは、他のヤバイ女もしてたじゃん……?

 

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※参考(東海テレビ出身の他のヤバイ女)

リカと他のヤバイ女の違う点は、愛する人と同じくらい"28歳"という年齢に執着していることだ。採用面接を皮切りに、リカは事あるごとに"28歳"を主張する。誰も聞いていないのに主張する。最初は怪しんでいた周りの人たちも、「年齢より落ち着いて見えるるし…」と言うようになってしまうのがリカの恐ろしいところだ。逆に「年齢より落ち着いて見えるよね」と言われたら、つまりはそういうことなのだと肝に銘じておきたい。

 

というわけで、リカがどんなにぶっ飛んだ行動を起こしても、「28歳です」By高岡早紀を超えるインパクトはなかった。土曜の夜、カオスな世界に足を踏み入れたい人はぜひ。正直に言うと、小池徹平が高級レストランで持っていた馬鹿でかいジョッキの方が本編より気になって仕方ない。

 

 

『Re:フォロワー』

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「依頼者の悩みを解決してくれる」という噂がSNS上で広まり、圧倒的フォロワー数を誇る巨大インフルエンサーになった「クレシダ」。リーダー的存在の池永一十三(西銘駿)を中心に、原田優作(塩野瑛久)と鯨岡友木(和田雅成)、城江公人(佐藤流司)ら4人のメンバーが運営している。だが、「クレシダ」の正体を知る者はいない。(公式より引用)

 

初回満足度:★✰✰✰✰

 

いわゆる“2.5次元俳優”が中心のドラマを、地上波でもよく見かけるようになった。今作も既に舞台化が決まっている。ドラマと舞台、両方で楽しめることが売りの一つらしい。ネタバレすると、母親は男子高校生を売春していて、息子(DK)はママ活をしていて、その姿を父親がTwitterで暴露するというのが第一話。文字に起こすとカオスだが、ドラマ自体は薄かった。俳優と既存ファンが地上波で盛り上がることが一番の狙いならば、これはこれでいいのかもしれない。

 

 

『シャーロック』

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誉獅子雄(ディーン・フジオカ)は頭脳明晰で容姿端麗な、犯罪捜査専門のコンサルタント。難事件の捜査を、警視庁捜査一課の警部・江藤礼二(佐々木蔵之介)から特別に依頼され、請け負っている。罪と悪に興味があり、謎解きは彼の生きがいでもある。だが、その性格は難ありで、一般の人が対等に渡り歩けることは、まずない。そんな獅子雄にとって、運命的な出会いを果たす事件が、いま幕を開ける。(公式HPより抜粋)

 

初回満足度:★★★☆☆ 

 

シャーロック・ホームズ』シリーズの舞台を現代の東京に移し、大胆にリメイク!ここまで変えてくるとフジ月9『コンフィデンスマンJP』以来5作目ぶりのオリジナル作品、といってもいいのでは?

 

ホームズシリーズは未読なので、あくまでもドラマ単品で。

キャラクター設定は良かった。どこか浮世離れした役のおディーン様は最強だし、岩ちゃんの役も意外としっくりくるし、佐々木蔵之介はさすがの安定感で、ちょいちょい笑わせてくる。今作を見ての一番の収穫は、“ディーン・フジオカ×岩田剛典=思っていたより悪くない”という解が得られたことだ。少しぶつかるんじゃないかと思っていたけど全くぶつからず、バディ感は出ていた。音楽も映像もオサレ。おディーン様の代表作『モンテ・クリスト伯』のパロディも多く、月曜の夜とは思えぬテンションで実況してしまった。

 

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モンテ・クリスト伯』元ネタ

 

いろんな意味で楽しませてはもらったが、肝心の推理ターンは今いっぽ…に感じた。あまり書き込まれていなかった『チート』に対し、『シャーロック』では初心者でもわかるようなTHE伏線を各シーンに散りばめ、一つ一つを丁寧に回収してくれる。けれど、その丁寧さが逆に間延びに繋がった気がするし、そもそも今回の事件だってあんなk「しゃらくせえ!!!!!!!!!!!!!!!!」

 

え?

 

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「しゃらくせえんだよおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!」

(※ネタバレになるので画像はイメージです)

 

そう。ああだこうだと考えたところに突如襲来するのが、松本まりかの怪演だ。もしあなたが折り返し地点あたりで「今回の月9は微妙だな…」と思ったとしても、その後に物凄い速度でやってくる松本まりかで胸に抱いた微妙な気持ちは秒で忘れてしまうだろう。つまり何が言いたいかというと、『シャーロック』の第一話は松本まりかだけで十分に楽しめる。…しかし残念ながら、松本まりかはゲスト出演だ。延長枠だったから間延びに感じたのか!?初回だからテンション高めにトンチキネタのオンパレードだったのか!?まりかがいなくても楽しめるのか!??作品の真価が問われるのは2週目以降になりそうだ。

 

 

『まだ結婚できない男

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 桑野信介(阿部寛)は腕のいい建築士。ルックスもさることながら収入も人並み以上だが、「メリットがない」という考えから結婚の経験はなく、さらに、偏屈で皮肉屋、プライドが高くこだわりも強いので、恋人を作ることもなく、気楽なシングルライフを送っていた。そんなある日、日課エゴサーチで、桑野を非難している“やっくんのブログ”の検索ランキングの順位が上がっていることに気がつき、桑野は怒りをあらわにしていた(公式HPから引用)

 

初回満足度:★★★★★


前作『結婚できない男』が放送されたのが2006年、私が前作を見終えたのが約一週間前のことだ。

 

 

そう、私は桑野に出会って一週間しか経っていない。なんなら先週会った、という感覚。けれどその私でさえ、その私でさえっ、13年経っても変わらない桑野信介の姿にグッときた。ああ桑野だ、53歳の桑野だ…と。もし私が前作をリアルタイムで見て桑野と同じように13年の月日を過ごしていたならば、感極まって膝から崩れ落ちるかもしれない。前作を見た人にとって、『まだ結婚できない男』は桑野との13年越しの再会の場だったのである。今作が桑野との初遭遇になった人も、初回を見ただけで桑野信介の生態は十二分におわかりいただけただろう。

 

 

桑野は相変わらず偏屈で不器用な生きものだ。さすがの夏美先生もそりゃあ愛想を尽かす。けれど"13年"の時は、確実に桑野へ変化を齎した。シンポジウムでのスピーチは、空白の13年間を埋める、桑野の集大成を感じた印象的なシーンだった。

結婚できない男』が扱うテーマは、時代が変わり、更にデリケートになった気がする。「人間100年時代」桑野信介と制作陣はどんな答えを出すのだろう。あーおもしろかった!

 

 

***

 

というわけで2019秋ドラマ初回感想①でした!『チート』にだいぶ手こずってしまった。2回目以降の感想はTwitterにて!この後もぜひお付き合いくださいー

【なつぞら】134話感想~夏を駆け抜けていった、天陽くんへ~

134話「なつよ、天陽くんにさよならを」

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前回はこちら↓ 

asunako-hakusho.hatenablog.com

 

天陽くんは、常になつの一歩先を歩く人だった。

時々振り返って手を差し伸べてはみるけど、そこから手を繋いで、同じペースで隣を歩く印象はあまりない。天陽くんは、なつが手を引かずとも自分のペースで歩けることを知っているし、何よりも、なつ自身の力を信じているからだ。一方で、なつにとっての天陽くんは“同志”であり、“憧れの人”でもあった。根底にあるものは一緒だけれど、なつが手を伸ばしてみても届かない場所にいた。一歩先を歩く天陽くんは、なつにとっての目標で、眩しく誇らしい存在だったはずだ。

 

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天陽くんが紡ぐ言葉は、繊細で小難しくて、どこか哲学的だった。また、その言葉を吉沢亮という圧倒的な美を持つ俳優が語ることで、より芸術的なものにさせた。でも不思議なことに、彼の言葉に繊細さを感じても“脆さ”は感じない。それは山田天陽が地にしっかりと足をつけた人間で、彼の中に一本の芯が通っていたからだと思う。

 

天陽くんは、自然に逆らうことをしなかった。絵が好きで、自分に絵の才能があっても、家のために十勝に残った。絵描きではなく、泰樹のような“開拓者”を目指した。それは彼が開拓者になりたかったからではなく、家を守るためには天陽くんが開拓者となり、道を切り開いていく必要があったからだ。

なつへの気持ちが恋だと気づいた時も、なつの東京行きを止めはしなかった。「行くなよ」とは言ったけど、賢い天陽くんはなつがどの道を選ぶか分かっていた。なつが東京へ行くことが自然の流れであり、必然だったことも。その後、天陽くんは靖枝と結婚する。開拓農家の娘である靖枝と結婚することも、彼にとっては自然の流れだったのだろう。

 

「俺、ずっと思ってたんです。なっちゃんはいつか、この土地からいなくなる。なっちゃんにとってはそれが自然なことだろうって。自然には逆らえんでしょ」(40話) 

 

宿命は、天陽くんの“好き”をも飲み込んでいく。最初は好きで描き始めた絵も、最終的には絵を描かないと家が回らなくなってしまった、と零す彼の姿が切なく見えた。天陽くんは元々少し早めに歩く人だったけれど、背負っていたものが彼をより急かしたんじゃないか。やっと一息つけた場所が空の上なんて、やっぱり少し酷すぎる。でも彼は抗うことなく、自分の運命を受け入れるように、畑で静かに息を引き取った。

 

「おかしなもんだな。好きな絵を描くために農業をしてたつもりが、絵を売らんと今は農業がままならんようになってしまった」(132話)

 

なつぞら』の幕引きまで、残り一か月。なつだけではなく、天陽くんは私たち視聴者をも置いていってしまった。さすがに週末だろうと思っていたが、週が始まって二日目の火曜日早々に去っていくのも、急ぎ足の天陽くんらしいかも。遺作の絵が完成したのが、せめてもの救いだ。最後は一番好きな天陽くんの台詞をお借りして、私も彼の運命を受け入れたい。

 

「俺にとっての広い世界はベニヤ板だ。そこが俺のキャンバスだ。なにもないキャンバスは広すぎて、そこに向かっていると自分の無力ばかり感じる。けど、そこで生きている自分の価値は、他のどんな価値にも流されない。なっちゃんも道に迷ったときは、自分のキャンバスだけに向かえばいい。そしたらどこにいたって俺となっちゃんは、なにもない広いキャンバスの中でつながっていられる。」(42話)

 

135話以降の感想はTwitterにて更新します(やっとこさアカウント復活しました!)

【なつぞら】133話の(私的)あらすじと感想~なつよ、東洋動画をやめてもアニメーターはやめないで!~

 どうも、明日菜子です。今週はタイトルをうつだけで胸が苦しくなる!

 

133話「なつよ、天陽くんにさよならを」

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神っちが東洋動画を退社、天陽が再び入院

 

なつは作画監督として『魔界番長』の制作へ取り掛かっていた。一方で、映画製作をしていた神っちから東洋動画を退社し、マコプロに参加することを打ち明けられる。そのマコプロでは『大草原の小さな家』の企画を始めていた。

天陽は一度は退院したものの、8月に再度入院をしていた。来週の退院を目の前に、天陽は一度帰宅し、途中だった馬の絵を完成させる。

 

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ついに来た来た、神っちの退社!欲を言うならば、神っちと会社の確執、というか神っちの情熱の移り変わりがもう少し見たかったところ……!孤児経験があるからキックジャガーの気持ちがわかるとか、“開拓者”というワードだけでマコプロの新企画に心惹かれるとか、相変わらずシンプルな動機付けである。

 

 

朝からとても不謹慎だと思うのだが、嫌な汗を滴らせている天陽くんに、終始色気を感じてしまった。好きな事をさせてくれる靖枝と結婚して本当に良かったと言う天陽くんも、自分が描いた風景には幼き日のなつを歩かせたいと言う天陽くんも、なかなか罪な男だと思う。しかしそれが吉沢亮だと美しい!吉 沢 亮 が 演 じ る と 美 し い !わたしはあなたが好き勝手するために嫁いだわけじゃないのよと言いそうな気持ちをかき消す吉沢亮の美しさ。私も次生まれ変わるならば、吉沢亮の為に生まれてきたい。

【なつぞら】132話の(私的)あらすじと感想~優よ、目に映るもの全てがカマキリか~

 どうも、明日菜子です。とりあえず凍結1ヶ月を過ぎるまでは、ブログでなつぞら感想を続けようと思っている所存です。滑り込み!

 

132話「なつよ、優しい我が子よ」

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夕見子が上京、体調を壊した天陽

優が5歳を迎えた夏、夕見子が北海道からたんぽぽバターとたんぽぽ牛乳を持って上京してきた。東京での物販を終えたら、夕見子は農協の仕事を辞め、雪月を手伝うことになると言う。変わらない夕見子に安心したなつだが、夕見子から天陽が風邪で入院していることを知らされる。

 

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なつ「ありがとう、なんか言わなくていいんだよ」

 

光子「なっちゃんは礼儀を教える気は無いのかしら」

 

こ、このシーン、いる…?!!親として子供に当たり前のことをしているだけで「ありがとう」なんて言葉はいらない、となつが言いたいのはわかるけど、その現場を知らない光子さんからしたら「礼儀を教える気がないのか」と思うのは必然で。風車プロダクションのお節介な事務員Aとして登場して「それはちゃうねんマダム!!」と要らぬ口出しをしたい。ここは必ず回収してくれ!!それにしても5歳の優ちゃんが描くお馬さんが、私(アラサー)が描ける馬よりも100万倍上手くてびびる。

 

 

雪見くんが“THE雪月の跡取り”という佇まいで、愛おしい。あの子はどう見ても雪次郎×夕見子の子供だ。天陽くんについても書こうと思っていたけど、明日からは天陽くん尽くしになりそうなのでここまで。来週はドラマ史上最高の吉沢亮が待っているはずだ。

【なつぞら】131話の(私的)あらすじと感想~なつよ、なぜそうなった?~

 どうも、明日菜子です。週末更新はたいてい1日遅れ……

 

131話「なつよ、優しい我が子よ」

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なつが再び作画監督を打診される

『キックジャガー』が大団円を迎えたのもつかの間、なつは再び新番組の作画監督を打診される。タイトルは『魔界番長』。人気の漫画原作で、魔界からやってきた魔物に体を乗っ取られる番町の話だ。優のことを最優先するべく、なつは作画監督を降りようと思っていたが、社長と部長から懇願されてしまう。悩んだなつは桃っちと仲に相談する。すると桃っちの口から、東洋動画をやめてマコプロに参加することを告げられる。

 

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うーん、謎の回だった。

 

茜宅で一人寂しくなった優の気持ちの変化もよくわからなかったし、なつが「暴力的な作品にはもう携わりたくない」と言ったのもこちとら初耳案件だったし、それでもまた作画監督を引き受けようと思ったなつの心理描写もあまり描かれていなかったように思う。

特に『魔界番長』の流れがよくわからない。“番長”と聞いて十勝の番長を思い出し、第一印象も悪くなさそうだった。そもそも『キックジャガー』は、なつにとって輝かしい功績の一つとして残ったはずだ。優と手作りのお面をつけて『キックジャガーごっこをする場面もあったし、優の一言で最終回の内容も決まった。結果的にも大成功を収めてるし、苦労した分なにかと思い出深い作品でもあるだろう。今日桃っちに言った「こういう暴力的なものを描くのはもうやめたいんだけど。」と、前作『キックジャガー』はどうも繋がらない。あと「裏切って戦うんですか?」からの、社長の「そう!君にピッタリだろ!?」はどう受け止めたらいいんだよ!

 

 

優をおぶった帰り道、仲さんに「なっちゃんが決めた通りで良い」と言われた時、優に「今日は来てくれてありがとう」と言われた時、なつのアップが印象的だったが何を意味しているのか分からなかった。広瀬すずの演技がどうこうというわけではなく、先ほど言ったように、ヒロインの心情を表した台詞やシーンがなかったからだ。わかれ……みたいな感じで来てもわからぬ。これだけ情報量が多い回になんの意味もなさそうな、なつと優が帰り道シーンをいれたことも謎だった。

 

でも、いやいや道を耕していくのではなく、おんじのように生き生きと道を切り開いていってほしい。『キックジャガー』も楽しそうな話だ。キラキラと輝く目で絵を描くなつに、また会いたいと思った。

【なつぞら】127話の(私的)あらすじと感想~なつよ、そのビラを言い値で売ってくれないか~ - あすなこ白書

 

 ここ最近、なつが楽しくなさそうに仕事をこなしていることが地味にショックだった。そのなかで、マコさんが桃っちの才能を見出した展開は嬉しかったし、桃っちの「才能というより、好きなことかもしれないって思ったの。それで行くことに決めた!」はヒロイン全開の溌剌とした台詞だった。なぜなつに言わせない、またここで気づきを得るんだろうか。よくわからない回だったが、メンマをあげる坂場くんは確実に天使。